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イラク侵攻直前にフェアフォード空軍基地に侵入して米空軍B52戦略爆
撃機を使用不能にしようとした二人の平和活動家に5月24日、イング
ランドの陪審員は全員一致で無罪評決を下した。

オーストラリアでもイラク戦争に最も貢献してきたパインギャップ軍事
基地の秘密のヴェールを暴こうと市民査察を強行して逮捕、起訴された
4人の活動家の裁判(最高7年の刑もありうる)が今月29日に迫って
いる。

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■パインギャップの4人が自宅軟禁?■by ドナ・マルハーン
27 May 2007

パインギャップの4人は明日午後2時に裁判所に出頭して一種の事前審
理を受けることになったのだが、その審理では、私たちを裁判のあいだ
ずっと「自宅軟禁」にしようとの検察官の思惑もあるのだ。

4人の平和活動家を自宅軟禁にしようとする検察官の異常な動向のなか
で、政治的にデリケートな問題をはらむ最高裁の裁判が今週始まろうと
している。

デンボ検察官は、アリス・スプリングスの北部準州最高裁での2週間の
裁判のあいだ、ドナ・マルハーン、ジム・ダウリング、ブライアン・ロ
ー、アデル・ゴールディーの4人がその逗留先の居場所に軟禁されるの
を望んでいる。

4人は2005年12月、「市民査察」を行おうとしてパインギャップ
米軍スパイ基地に侵入して逮捕された。彼らの目的は、イラク戦争での
パインギャップの役割を暴いて世に知らしめることだった。

フィリップ・ラドック法務長官が冷戦時代の防衛(特別事業)法を適用
することを歴史上初めて認可したことで、4人は、投獄7年もあり得る
事態に直面している。

28日の本裁判前の審理では、デンボ検察官が「被告4人は閉廷後45
分間法廷にとどまり、その後最短コースで逗留先に戻り、そこに居続け
る」ことに保釈許可の条件を変更するように求める。パインギャップの
2キロ以内に近づくのを禁止することも求める予定だ。

被告たちが裁判のあいだ支援者たちと法廷まで毎日行進することや、パ
インギャップへのデモなどのイベントを計画しているという「情報」を
入手したので、申請書を提出したとデンボ検事は語った。

パインギャップでの逮捕にオーストラリア安全保障情報機関が関与した
ことについて、4人はすでに昨年ダーウィンの秘密法廷で制限命令を科
せられていた。裁判のあいだ自分たちの逮捕の詳細を明らかにするのは
被告人の権利だと主張する4人の挑戦が成功して、この制限命令は後に
取り消された。

この裁判は、法務長官の関与、時代遅れな法の適用、および高圧的な重
罰が、言論の自由と政治的表現の規制をますます強化しようとする不穏
な風潮の表れではないのかと関心を寄せる法曹界からその進展が注視さ
れることになるだろう。

本裁判は、2週間の期間で、5月29日に始まる。

▲ドナ・マルハーンは、2003年春イラクでの「人間の盾」に参加、
翌年レジスタンスによる拘束を経験し、2005年8月シンディ・シー
ハンのキャンプ・ケーシーでの自らの体験を伝える。オーストラリアに
帰国した後は、自分の国のテロを見据え、2005年12月米国主導の
イラク戦争・占領にオーストラリアが最も貢献してきたアリス・スプリ
ングス近郊のパインギャップ軍事基地に向かい、市民査察を強行して、
逮捕・起訴された。

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■無罪評決を勝ち取ったフェアフォードの二人■

2003年3月18日、英国オックスフォードの平和活動家トビー・オ
ルディッチとフィリップ・プリチャードは、フェアフォード空軍基地に
侵入して米空軍爆撃機B52を使用不能にしようと試みた。この平和のた
めの直接行動に出ようとの二人の決断は、違法で不当な戦争を遂行させ
ないための先のあらゆる国際的プレッシャーや骨折りが何にもならなか
ったというまったくのフラストレーションに対する反応だった。トビー
は言った。「違法なイラク攻撃に向かう動きに反対の行動を起こす責務
がボクたち各自にある。この人道主義の大きな災難を妨げることで残さ
れた時間はわずかしかない。」

攻撃におけるB52爆撃機のきわめて重要な役割と、幾つかの戦闘での大
規模な民間人犠牲者の遺産に気がついたフィリップとトビーは、それら
を安全に無力化しようと決意した。二人は爆撃機が爆弾を落としに行く
ちょうど2日前に攻撃した。フィリップは言った。「この爆撃機は大量
破壊兵器だ。イラクで罪のない人々を殺すのに使われないようにするの
がボクらの義務だ。この戦争は違法で道義的に受け入れられない。」

爆撃機に到達する前に逮捕された「B52 Two 」は平和のための彼らの
行動をたっぷり説明する責任がある。武装解除と「警告:この飛行機は
地上に釘付け(飛び立てない)」の標示を終えた彼らに注意を惹き付け
るために二人はホイッスルと懐中電灯を所持した。飛行機の胴体に襲い
かかるのにハンマーと、エンジンを不能にするのにボルトとナットとペ
ンキを所持した。基地の外辺部のフェンスに「コラテラルダメージ(付
帯的損害)?」に分類された湾岸戦争のイラク人犠牲者の写真を貼った、
そして平和のポピーを植えた。

「B52 Two 」は2007年5月14日に裁判を受ける予定である。こ
れは法律違反といわれる2回目の公判で、2006年10月の最初の裁
判は評決することができない不一致陪審に終わった。

戦争マシーンを不能にするためフィリップやトビーや他の人々がフェア
フォード空軍基地に潜入してから4年以上が経過する。イラク占領期間
が続いていることや中東での最近のできごとで、戦争を遂行するパワー
と同じくらい活発に、平和を遂行することや暴力の連鎖を断ち切ること
が4年前以上に意味のある、今日的なことになっている。
(フェアフォードの二人のウェブサイト http://www.b52two.org/ )

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■フェアフォード基地でB52爆撃機の支援車両32台を無力化■
トライデント・プラウシェアズ報道発表 14 March 2003

昨夜、グラウスターンシャーのフェアフォードで二人のトライデント・
プラウシェアズ活動家が、ここに配備されているアメリカのB52爆撃機
に不可欠な支援をする車両の少なくとも30台を無力化した。

ブリストル在住のフリーライター53歳のマーガレット・ジョーンズと
バーミンガムのクエーカー教徒活動家58歳のポール・ミリングは、す
べての車両に「細工されている」との警告のステッカーを貼った。彼ら
は車両にダメージを与えるために燃料に混ぜる砂糖や強固な糊、潤滑系
に混ぜる糖蜜、タイヤをパンクさせるためのキリ、それにバールとハン
マーをバッグに入れて持って行った。爆撃機は厳重に警備されているが
燃料を補給し、爆弾を積み込む、専用の支援車両隊はこれの「アキレス
腱」であると彼らは判断した。爆撃機は最近グラウスターンシャー基地
に移動されてきた。戦争になればイラクを「絨毯爆撃」するのに使われ
ることになる。昨夜、飛行機の一連隊がフェアフォード英空軍基地を演
習のため離陸し、ノーサンバーランド上空で給油が行われれた。

今朝早く、マーガレット・ジョーンズはストラウド警察署から電話で次
のように述べた。「私たちは計画通りの行動をとてもうまくやりました。
私たちは警察のパトロールをかわし、フェンスを破って入り、警備なし
の複数の車庫に入りました。私たちはおよそ30車両を無力化しました。
私たちの政治家が民主的なコントロールが効かなくなった以上、戦争マ
シーンを止めるのは普通の市民の義務です。私は、これらの爆撃機がわ
が国を離陸し、数千マイルを飛行してイラクに行き、そこで普通の人々
に死の積み荷を落とすという考えに耐えられませんでした。私たちは、
これを止めるために各個人ができることをしなければならないと思った
のです。」

このすばらしい非武装化行動は、トライデント・プラウシェアズの活動
家ウラ・ローダーがファイフのローチャーズ英空軍基地のトルネード・
ジェット戦闘機に数百万ポンドの重大なダメージを与えて、わずか3日
後のことである。

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■平和活動家 ブリストルでの歴史的な裁判にのぞむ■
トライデント・プラウシェアズ報道発表 21 April 2004

トライデント・プラウシェアズのポール・ミリングとマーガレット・ジ
ョーンズは、ブリストル刑事裁判所においてイラク戦争の合法性に関す
る法的論争という歴史的な5日間に被告として関与することになってい
る。この裁判は2004年4月26日から始められる。

昨年3月、イラク戦争が始まる数日前にポールとマーガレットはフェア
フォード空軍基地に侵入した。そして二人は爆弾を運搬するために使わ
れるトラックとイラク攻撃のために待機している米軍のB-52爆撃機に
燃料を給油するためのタンカーを使用不可能にした。二人は犯罪的損傷
と共謀の罪で告発されていた。この行動はトビー・オルディッチとフィ
リップ・プリチャードによって、さらにジョシュ・リチャーズによって
引き継がれた。ジョシュはB-52 爆撃機を非武器化しようとして接近を
試みている時に逮捕された。共謀と犯罪的損傷という告発に対する5人
の活動家全員の答弁書は「イラク戦争という犯罪を防止することを目的
としていた」ということである。

グリグソン判事のもとでの5日間の審問では、被告たちが、「英国法廷
においてイラク戦争が戦争犯罪であったかを論議することが許されるの
か」またはそのような問題は「英国法廷の権限外」なのかという、根本
的な問題に取り組むことになるであろう。このような問題が英国の法廷
で取り組まれるのはこれが初めてのはずだ。

トライデント・プラウシェアズの広報担当者は次のように語った。「ブ
リストルにおいて、この国の刑事司法システムは国家からの司法の独立
性とその国家の行為からの独立性、そして国家公務員が法律よりも上に
いる訳ではないことを確認するという重大な機会が与えられる。私たち
は、この侵略戦争についてであれ、あるいはトライデントのような大量
破壊兵器の実戦配備に関してであれ、人道法の支配が認められるかどう
かという肝心の点に触れなければなりません。私たちは、法廷がこの根
本的な問題での挑戦に応えることができることを望んでいます。」


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なっています。こちらもごひいきに。
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