16日の地震発生以来、全世界の目が「柏崎刈羽原発」に向けられた。

このままでは日本中が放射能汚染されてるかのように言われ続けると、

驚いた新潟県知事が政府に、政府が一度は断った IAEA の査察を受け入

れるしかないと訴えるほど海外のメディアはトップニュースで扱ってき

ている。なのに肝心の日本国内では、なんか煮え切らない報道なのが気

にかかる。最後には、政府の見解、県の見解、ごく微量なので「環境に

影響はない」という点を繰り返して終えている。また、こういうことが

起きると「またか!」と思える、後だし、隠せるものなら隠しておけ!

という国の姿勢が、今回は単に海外メディアの強い押しによってしょっ

ぱなから暴かれたということだった。

地球上で最大の原子力発電所が「放射能漏れ」の事故を起こしたのだか

ら、世界中のメディアが連日トップニュースで報じ続けるのは当然のこ

となのだ。数日経っても全貌が明らかにされないので、 CNNやBBCな

どの海外メディアを通じて被害の実態を知る日本人は多かったはずだ。

CNNは、日本国内で正しい情報が公開されないことに対して「政府と

東京電力による悪質な隠蔽(いんぺい)工作」だと厳しく批判している。

そして、過去の原発事故の例を列記して「原発事故が起きるたびに日本

の電力会社と政府は情報を隠蔽し続けてきた」と指摘した上で、「この

隠蔽体質がなくならない限り、原発大国日本の放射能事故はなくならな

いだろう」と総括している。

BBCは、世界に核廃絶を訴えるべき立場の「世界で唯一の被爆国である

ニッポン」が、「狭い国土のなかに55基も原発を林立させた核大国」

になってしまった異常さや、自国に落とされた原爆の何千発分、何万発

分にも相当する原子炉に対して、まったく危機管理ができていない異常

さ、危険な原発の周囲に平気で住民を住まわせている異常さについて言

及する。そして、それは「政府が情報を隠蔽し続けてきた」ことの結果

だと述べている。

CNNは、柏崎原発が首都である東京に電力を供給するために東京から

135マイルも離れた場所に作られた世界最大の原発であることを前置

きして、「首都のために犠牲になった地方」という実態を伝えている。

そして地元住民が「1970年代に十分な安全チェックもせずに政府が

原発の建築許可を出したのは違法」だとして、その見直しを訴えた裁判

でも、裁判官が政府の側に立ち、住民らの訴えを一方的に退けたこと、

2001年の放射能漏れ事故のことにも触れて、紆余曲折があったにも

かかわらず、今日まで柏崎原発が稼動し続けてたきたことを伝えた。そ

して記事は以下のように続く。

今回の柏崎刈羽原子力発電所の事故における報告の遅れは、日本の55

基にもおよぶ原子炉に関する「政府の安全管理」に対して、国民の不安

を再燃させた。なぜかといえば、これまでの日本の原発事故は、「事故

が起こる」「隠蔽する」、「事故が起こる」「隠蔽する」、この悪しき

繰り返しで、国民を苦しめてきたからだ。

東京電力は、事故から2日経過した水曜日になって、当初発表した放射

能漏れの数値「6万ベクレル」が「計算ミス」で、実は1.5倍の「9

万ベクレル」だったと言い直した。だが、それでも「危険レベル以下で

あり、人体や環境に影響はない」と言う。

今回、月曜日に発生した地震によって、放射能に汚染された水が海に流

れ出たと発電所のオペレーターが報告したが、それよりも早く、火事が

起きて黒煙を上げる変圧器を見た付近の住民らは、放射能漏れを懸念し

ていた。

それから12時間後、当局は、放射能を含んだ315ガロンもの排水が

海に流れ出たことを発表した、だがそれは「安全基準値の範囲内であり

問題ない」と淡々と述べる。その後、放射性物質コバルト60とクロミ

ウムが排気筒から大気中へ放出されたことも認めたが、それも「安全基

準値の範囲内であり問題ない」と言った。さらにその後、50件(途

中63件に訂正)にのぼるトラブルが確認され、約100個(途中数百

個に訂正)の核廃棄物の入ったドラム缶が倒れ、そのうち数個(数十個

に訂正)はフタが開いていたことも確認されたが、それらについても当

局は「安全基準値の範囲内であり問題ない」と言っている。東京電力の

スポークスマンは、これらは「マイナーなトラブル」だと指摘する。

放射能を含んだ排水が大量に海に流れ出ても、莫大な水蒸気がのぼりそ

れにコバルトやクロミウムなどの放射性物質が含まれていても、数百の

核廃棄物のドラム缶が倒れ数十缶はフタが開いていても、上からは「問

題ない」と言われる。でも、 CNNで公開されている柏崎原発の写真を

見ると、施設内の地面は激しく隆起しており、鉄塔の何本かは傾いてお

り、あまりにも生々しく感じる。と同時に、世界のメディアがトップで

報じるほど、それが恐ろしいことであるのを、私たち市民は常識として

実感する。

超人気の日本のブログ「きっこの日記」では、「政府の検閲によって過

少修正された情報や、政府によって捏造された情報しか、耳にすること

ができないあたしたち国民としては、できる限り、知りえた真実の情報

を共有するべきだと思う。だから、現在までに届いてる何通かの情報や

ご意見を紹介しようと思う。」とあり、周辺住民や現場に近い人々の声

を伝えてくれている。ここでも、広く知って欲しいと願う気持ちから、

それを繰り返しお伝えしようと思う。

•  コメント1:私の兄は東電の技術者で、柏崎刈羽原発に勤務してい

ます。兄から今回の被害を聞いたのですが、原発の施設内部は大変なこ

とになっているようです。各室内はめちゃくちゃ、破損箇所も数え切れ

ないほどで、被害総額も復旧のメドも分からないそうです。上から口止

めをされているようで兄は多くを語りませんでしたが、その雰囲気から、

相当量の放射性物質が外部に漏れたことは間違いないと思います。兄の

健康や地域汚染等、今後のことを考えるととても不安になります。

•  コメント2:今は東京在住ですが、私の実家は柏崎市西山町なので、

テレビで、見慣れた街が倒壊している映像を見たり、亡くなった方の映

像を見ると胸が痛いです。家族は柏崎にいるのですが、母が東電の社員

寮で食事の世話をするパートに行っています。地震の翌日からもパート

に行っているようなのですが、その母が聞いた話だと、原発の中央制御

室の天井が落ち、とても酷い状況になっているようです。これが事実な

ら、現場はかなりの事態になっていると思います。東電は、放射能漏れ

は人体に影響の無い程度と言っていますが、本当に大丈夫なのかとても

心配です。

•  コメント3:新潟県長岡市で2度大地震に遭遇した2児の母親です。

今現在もヘリコプターや救急車の音が鳴り響いている状態です。こちら

でも地震はもちろん恐ろしいですが柏崎原発の放射能汚染の方がもっと

恐ろしいと周りでも言われています。正しい情報を公開してくれない国

に対しても憤りを感じています。そんなに安全と言い切るなら「東京の

ど真ん中に建設して下さい!」と声を大にして言いたいです。3年前に

あれ程大きい地震がありながら、今まで柏崎原発に何の対策も立ててい

なかった政府には、怒りを通り越して口が開いてしまいます。私達は危

険なら危険!という正しい情報が欲しいのです。未来を担う子供たちに

恐ろしい放射能を降らせてはいけないのです。こちらではテレビ・ラジ

オの放送だけの情報しか入りません。身震いがするほどの内容でも私は

真実が知りたい。また新しい情報が入りましたらお願いします。

•  コメント4:私は新潟県の下越に住んでいるため、今回の地震では

震度4ほどを体験しました。3年前の地震からやっと少し落ち着いたで

あろうという時に、と胸がしめつけられるようでした。国民のことなん

てどうでもよく、自分の得になることしか考えてないんですね。総理な

んて原発の対応が遅い!とテレビで怒っていましたが、もう開いた口が

ふさがりません。今回すぐに現地入りしたのだって、どうせ選挙向けで

しょ … としか思えません。うちの主人は釣りが大好きで、新潟の東港に

よくアジ釣りに行きますが、原発の事故のニュースを見て、「もう東港

のアジなんて食べられないな」と言っていました。地震の起こりやすい

地帯に原発がある、ということだけでも恐ろしいのに、耐震不足や消火

設備がないことなど、背筋が凍る思いがしました。人体や環境に影響は

ない、なんて言ってましたが、ほんとかな? … ああやっぱりね、という

感じです。まだまだ公開していない情報もありそうですね。私は今、妊

娠9ヶ月で来月出産予定です。これから生まれてくる子供や今3歳の長

男が大人になる頃、どんな国になっているのか … 不安でいっぱいです。

選挙には必ず行き、その結果を見守ろうと思います。

◇コメント5:長岡在住の者です。二度目の震災となると、さすがの私

も長い揺れを感じた後に「又か・・・」と不覚にも涙がこぼれました。

昨日今日と、老親をかかえ暮らすシングル女性や、ギャラリーや骨董屋

を営む友人たちの応援に柏崎に行ってまいりました。そしてついでに被

爆してきた..... と笑えないジョークですよね。そもそも安全宣言を早々

と出したことに対して「怪しいね..... 」と話しておりました。バカボン

安倍が原発内のヘリポートに着き、柏崎小学校の避難所に立ち寄り、後

は原発内でどんな密談が交わされたのか・・たった2時間40分の滞在

の目的はそこにあるのでしょうねと仲間内で囁いています。東京電力で

すから、地元でなく都会の暮らしのために建設されました。原発太りの

町ですがあまりにも犠牲が大きすぎますよね。活断層の上に立つ世界最

大の原発。地震を機にもう一度町としての有り様を考えるチャンスとも

思います。

先ほど TVでは、「東京電力は、柏崎原発で核廃棄物の入ったドラム缶が

約100本倒れたと発表していましたが、100本は間違いで、正しく

は400本だったと報告を修正しました。フタが開いて中身が出たのは、

最初は2〜3個と発表しましたが、実際には十数個でしたと報告を修正

しました」と報じた。

BBCの記事は、柏崎原発の建設に対して政府が想定した地震の規模は

あまりにも小さすぎて、当初から計算にミスがあったことを指摘する。

そして今回の事故は、「天災でなく人災」だと書く。そして、この隠蔽

体質が変わらない以上、これからも毎回毎回「天災でなく人災」による

事故が続くであろうと結論づけている。

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■地震の柏崎刈羽原発問題 欧米原発国でも論議■毎日新聞

19 July 2007

新潟県中越沖地震の影響で、東京電力柏崎刈羽原発で放射能を含んだ水

が海に流れ込んだり、火災が発生したりした問題は、海外でも大きな関

心を呼んでいる。多くの原発を抱える欧米では、日本の原発の安全性や

隠蔽(いんぺい)体質を厳しく批判するメディアの論調に加え、自国内

の原発の安全性をめぐる議論にまで発展している。

104基の原発を抱える世界最大の原発大国・米国にとって、今回の事

故はひとごとではない。ワシントン・ポスト紙は柏崎刈羽原発について

米国にも多数(35基)ある沸騰水型だと指摘した。

同紙はさらに、放射能を含んだ水があふれた使用済み核燃料プールにつ

いて「地震で損傷したのではないか」などとする専門家の意見を掲載。

また、「専門家は東電の説明を受け入れることに慎重だ。日本の原発業

界はトラブルを隠蔽してきた歴史がある」と、厳しい論調で伝えた。

ニューヨーク・タイムズ紙も本紙や電子版で「東電は当初、放射能漏れ

はなかったと説明していた」「(放射能を含んだ水が海に流れ込んだ)

報告が遅れた理由の説明がなかった」などと批判した。

また、英科学誌ネイチャーは17日付の電子版に「日本の原発は耐震設

計が不十分?」という記事を掲載。今回、設計時の想定の2倍を超える

揺れが記録されたことを取り上げ、「今後の安全評価報告の結論次第で

は、(柏崎刈羽の)7基の原発が閉鎖される可能性がある」などと報じ

た。

消費電力の79%を原発に頼るフランスでは、メディアに原子力庁幹部

らが登場し、不安解消に躍起になっている。当局は「大地震が起きる可

能性は低いうえ、十分な対策をとっている」と説明。しかし、「過去に

大地震の記録もある。テロや洪水など新たな脅威も高まっている」と

指摘する専門家もいる。

仏環境政党「緑の党」は海岸沿いや湿地に立地する原発を問題視し「温

暖化に伴う海面の上昇や、異常気象による洪水の頻発など新たな脅威に

さらされている」と指摘した。

ドイツでは先月、北部の原子力発電所の変電設備で火災が発生し、原子

炉を停止させた事故があったばかりだけに関心が高い。ターゲスシュピ

ーゲル紙は連日にわたって原発問題を取り上げた。「日本の事故はドイ

ツの事故と重なるばかりでなく、今後への問題提起となっている」と警

鐘を鳴らした。

ガブリエル環境相は17日、テレビなどのインタビューで「危険性が高

く、古い原子炉は予定されている操業停止の時期よりも早めて停止する

べきだ」と安全性確保の必要性を話した。

ロシアでは、柏崎刈羽原発から放射性物質を含んだ水が日本海に漏れた

問題について、気象庁がロシアに影響が及ぶ可能性はないとの見通しを

発表、ロシア極東の住民の不安に配慮した。

ロシアのテレビ各局は今回の地震を大きく取り上げており、地震直後の

火災で原発関連施設が黒煙を吹き上げる映像も、ニュース番組で繰り返

し報じられた。

経済紙「RBCデイリー」(電子版)は18日、「毎月のように新たな

事故とそれを隠蔽しようとしていた事実が明らかになっている」と指摘

した。

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■日本のあまりにもお粗末な地震対応の実態■毎日新聞

20 July 2007

新潟県中越沖地震により東京電力柏崎刈羽原発で火災が起きたが、原発

を持つ国内の電力会社すべて(10社)で、地震に伴って火災が発生し

た場合の具体的対応を定めていないことが19日、毎日新聞の調査で分

かった。東電を含め多くの社は地震と火災で別々にマニュアルを作成し

ていたが、東電は十分な対応ができず、鎮火まで約2時間かかっている。

地震による火災発生への準備不足が浮き彫りになった。

東電の火災では、地震の混乱で消火に参加したのは4人にとどまり、地

元の消防署の到着も遅れた。消防署は「出動要請が多く到着が遅れる。

到着まで自衛消防隊で対応してほしい」と伝えたという。

調査によると、各社とも火災発生時に外部の消防隊が来ないケースは想

定していない。地震に伴う火災に注目した訓練も、東電福島第2原発以

外はしていなかった。

北海道電力は、地震による原発事故発生を想定した訓練すら未実施だっ

た。「原発は十分な耐震性が確保されていることが前提で、地震による

大きなトラブルや事故は発生しないことになっている。そうした訓練は

想定しようがない」という。

同原発では、最大680ガル(ガルは加速度の単位)の揺れを記録し、

想定の約2.5倍に達した。地震直後、稼働中の4基が自動停止したが、

放射能を帯びた水が漏れるなど、53件のトラブルが発生した。

■柏崎刈羽原発 出火原因、地盤沈下で送電管曲がりショート■

毎日新聞 20 July 2007

新潟県中越沖地震で東京電力柏崎刈羽原発3号機の変圧器から出火した

原因について、同社は地震による地盤沈下で送電管が折れ曲がり、内部

の電線のゴム製被覆が破れてショートし、変圧器の絶縁用油に引火した

可能性を明らかにした。

同社などによると、変圧器は地中深く岩盤に打ったくいの頂上に取り付

けられており、地盤沈下の影響を受けにくい。一方、変圧器とタービン

建屋をつなぐ電線は鉄製の送電管に覆われ、地面に立てただけの橋脚に

支えられている。

新潟県や柏崎市消防本部などが17日に立ち入り調査したところ、橋脚

が沈み込み、建屋に電気を供給する電線を覆う管が折れ曲がっていた。

電線には6900ボルトの電圧がかかっているという。

一方、東京電力は19日、同原発6号機の使用済み燃料プールの水があ

ふれ、放射能を帯びた水が海に排出された原因について、「プールのあ

る管理区域と非管理区域との壁を通るケーブルなどを伝って水が漏れた

と推定される」と発表した。

一方、微量の放射性ヨウ素が主排気筒から漏れていた同原発7号機では、

確認後も放出が18日まで続いていた。経済産業省原子力安全・保安院

が19日、発表した。原発敷地外での放射線量は、法律上の一般人の被

ばく限度の500万分の1以下で健康影響はないという。

■時事通信 19 July 2007

市民団体が東海地震で予想される震源域に立地する中部電力浜岡原子力

発電所(静岡県御前崎市)の運転差し止めを求めた仮処分申請の口頭弁

論が19日、静岡地裁であり、市民団体側は中越沖地震による柏崎刈羽

原発の被害状況を踏まえた準備書面を提出し、宮岡章裁判長は証拠採用

を認めた。中越沖地震で相次いだ原発トラブルが、同地裁の判断に影響

を与える可能性も出てきた。

宮岡裁判長は「新聞報道などで見る限りでは、(中越沖地震が原発に与

えた影響は)決して軽微な事象とは言えないものも含まれている」とし

て、証拠採用を認めた。

市民団体側の弁護士によると、採用されたのは、中越沖地震の被害を伝

えた写真や新聞記事のほか、東京電力が公表したデータなど。中電側は

「既に十分な立証を尽くしている上、反論に十分な時間が取れない」と

して再反論はしない方針。

■時事通信 19 July 2007

東京電力は19日、新潟県中越沖地震で被害を受けた柏崎刈羽原発の被

害状況をまとめた。新たに、燃料プール内にある使用済み燃料に作業用

の台(重さ約200キロ)が落下していたことが判明するなど損傷、

不具合は計63件に上った。

同日までに外観の目視点検はほぼ終了し、原子炉格納容器に異常は認め

られなかった。

4号機と7号機では、プール内に入れられた使用済み燃料に、水中作業

用の台が落下してぶつかっていたことが判明。燃料の損傷は放射能漏れ

などにつながる恐れがあるが、同社は異常は見つからなかったとしてい

る。

一方、1号機の原子炉複合建屋地下5階では、消火用配管の損傷で現在

も漏水が継続、放射線管理区域内にたまった水から微量の放射能が検出

された。

■毎日新聞 18 July 2007

6号機から微量の放射能を含んだ水約1.2トンが、海水中に放出され

たと発表した。

東京電力から17日、新潟県柏崎市災害対策本部に入った連絡によると、

原発7号機の主排気筒からヨウ素131、同133、クロム51、コバ

ルト60の放射性物質が検出された。地上の濃度は法令限度以下という。

東電は原因を調べている。

また、地震の影響で同原発の固体廃棄物棟内のドラム缶約100本が転

倒。うち2、3本のふたが開いていた。内容物や放射能の汚染状況は

不明。一方、同2号機では原子炉給水ポンプのタービン用の油約800

リットルが漏えいしたのも確認されたという。

■人民日報 16 July 2007

塩崎官房長官は16日午前11時55分から官邸で緊急記者会見を開き、

新潟県上中越沖を震源とする地震で、柏崎市で家屋数軒の倒壊があり、

柏崎、長岡両市で火災の通報があったことを明らかにした。東京電力・

柏崎原発で稼働中の2、3、4、7号機については「自動停止した。建

屋外の変圧器から火災が発生し、消火作業中だ。放射能漏れは確認され

ていない」と語った。

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■原発直下に活断層 あってはならないわけではない■

新潟県中越沖地震を起こした断層が東京電力柏崎刈羽原子力発電所の直

下まで延びている可能性のあることが、気象庁などの分析で分かった。

断層までの深さは20キロ程度あると推計され、専門家は耐震性に影響

を与える可能性は低いと説明する。しかし、原発周辺では徹底した調査

で事前に断層を見つけることを前提に建設しており、調査のあり方や耐

震性が問われそうだ。

中越沖地震の震源地は同原発の北約9キロで、震源の深さは約17キロ。

余震の震源域は、海岸線とほぼ平行に、本震の震源から南西約30キロ

にわたって広がっている。気象研究所などが余震分布を分析したところ、

断層面は海側から陸地側に向かって傾き、同原発の直下に及ぶ可能性が

浮かんだ。

この結果について、防災科学技術研究所の小原一成・地震観測データセ

ンター長は「断層が原発直下まで延びているとしても、本震の震源より

遠く、大きなずれがあっても危険とは言いにくい。だが、この部分が動

くことが分かれば、そこで地震が起きた時に生じる揺れの大きさなどを

計算し、耐震性を検証することが必要になる可能性もある」とみる。

経済産業省原子力安全・保安院原子力発電安全審査課は「余震分布から

断層が原発直下に延びている可能性は否定できない。ただ、直下に断層

があってはいけないわけではなく、具体的な影響が問題になる。今後、

この地震の揺れや揺れを起こした断層を評価し、運転再開などを慎重に

判断したい」と説明している。

(当初、施設の下に「活断層はない」と東電側は述べている。)

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