米国で「マリキ降ろし」の声が急速に高まっている。米国にとって金食

い虫のお荷物、イラクがうまくいってないのは、ブッシュ政権がその椅

子に座らせた「マリキ首相に能力がないからだ」と言ってるように聞こ

える。あっちでもこっちでも、結論を集約すると、「マリキは辞任せよ」

となる新事実には、背後で暗躍する強力なロビー会社があり、ホワイト

ハウスと強い絆のある人物がそれを取り仕切っていることがある。一方

で、「マリキはよい男」などと、ナイーブすぎることを公言してはばか

らないブッシュ大統領は、単に「タヌキおやじ」とするには、罪が重す

ぎやしないか。

=======================================

■マリキ首相の指導力に疑念=米情報機関が報告書で指摘へ■

AFP=時事通信  23 August 2007

ワシントン:米紙ニューヨーク・タイムズは23日、米情報機関がイラ

クのマリキ首相の指導力に強い疑念を示した報告書をまとめたと報じた。

米当局者によると、報告書は、イラクの国民融和に向けたマリキ首相の

能力に疑問を呈す内容となっているという。

議会関係者は同紙に対し、報告書は、現在までにイラクで政治的な進展

はほとんど見られず、将来的にも政治的な前進が見られる可能性はほと

んどないと指摘している。ブッシュ政権は23日に報告書の一部を公表

する見込み。ブッシュ大統領は先に、「マリキ首相はよい男だ。困難な

任務を抱えているが、わたしは彼を支持する」と述べていた。

報告書は、大半のイラクのイスラム教シーア派組織はマリキ首相を支持

していると結論付けている。この理由として、シーア派とスンニ派、ク

ルド人勢力などの融和は、新たな政権を構築しても困難との判断がある

という。

=======================================

■マリキ首相を退陣させよ=米有力ロビー会社がキャンペーン■

時事通信  24 August 2007

ワシントン:米ブッシュ政権に近い共和党系有力ロビー会社が最近、マ

リキ・イラク首相の退陣を求めて大掛かりなキャンペーンを開始したこ

とが分かった。CNNテレビなど複数の米メディアが24日までに伝え

た。

マリキ首相については、次期米大統領選挙の民主党有力候補ヒラリー・

クリントン上院議員らが国民和解に努力していないとして、国民議会に

更迭するよう呼び掛けている。共和党系ロビー会社の退陣キャンペーン

開始は、退陣を求める動きが同党にも広がりつつあることを示している。

=======================================

■米国の反マリキ・キャンペーンに元首相アラウィが大枚を払う■

イラクに対するブッシュの元特命全権公使はイラク首相批判でトップの

ロビイスト

23 August 2007   by クリスティーナ・デイヴィッドソン

イラクのスロガー(勉強の人)が手に入れた文書は、マリキ首相の第一

の敵であるアヤド・アラウィが、米国でのアラウィの骨折りに味方して

彼自身を売り込み、マリキを陰険な手段で傷つけるのを促進するのに、

ホワイトハウスと密接につながるワシントンのロビイストに30万ドル

支払っていることを示している。

アラウィによって維持される共和党の強力なチーム会社は、 Barbour、

Griffith & Rogers (BGR)で、そのBGRの国際部門はかつてブッシ

ュのイラクとの交渉の代表者であったロバート・ブラックウエルによっ

て率いられる。彼はアラウィの代理としてロビー活動の骨折りの音頭を

取るつもりだ。

ロビー会社 BGRとの契約でアラウィは、彼が米国政府の賛意でイラク暫

定政府の首相に指名された2004年に、イラクに対する大統領特使と

してつとめたブラックウエルと、 BGRの政策決定に圧力をかける契約に

サインした。

2004年の大統領選の結果として起こるブッシュ政権を去った後、ブ

ラックウエルは BGR 国際部門の社長を引き受けた。

8月18日付ワシントンポスト紙の特集ページ(署名入りの記事が多

い)でマリキ放逐を要求したアラウィは、イラクの多数のオブザーバー

によってマリキの後釜には彼自身が座ると思わせられる。

アラウィのワシントンポストの特集ページとマリキに辞任せよと求める

民主党下院議員カール・レヴィンの文書を含める Eメールが議会スタッ

フとワシントンの他のメンバーにメッセージを送る。

連邦の規定は、外交方針に代わってロビイストが仕事の効果を上げるの

に10日間の窓口を許す、そしてロビー会社 BGRはワシントンでのアラ

ウィの利権、重要性を申し立てるため、8月20日月曜、司法省に文書

を提出する。

サインは8月20日でも交渉は実際の日付より前の8月1日を入れた契

約のことばでは、「戦略的カウンセルと、米国政府、議会、メディア、

他の諸々の前にアヤド・アラウィ博士に代わって彼の陳情を提供する」

ことで、 BGRには2008年1月まで毎月5万ドル支払われことになっ

ている。

手はずに長くかかることでの追加料金を含め、6ヵ月で30万ドルにな

る。

アラウィ自身が政策決定に圧力をかける陳情キャンペーンに資金を供給

しているかどうかは明らかではない。

ブラックウイルの他に、彼と共に仕事するために書類を提出しているト

ップ4人のロビイストを含め、アラウィには彼の契約に割り当てられる

BGE所属の全チームがいる。トップ4人とはBGR会長で創始者のエド

ワード・ロジャーズ、副社長のアンドリュー・パラジリーテ、副社長の

ウオーカー・ロバーツ、そして支配者ダン・マーフィー。

アラウィが、どこか外国の政府または外国の政党、他の外国の支配者に

よって監督されるとか、雇われる、指図される、制御される、もしくは

資金供給されることはないと綴じ込みが明文化する。

BGRは、アラウィを政党としてよりも、個人として記録するとはいえ、

彼をイラク国民協定( INA)の党首とみなし、アラウィの代理になるば

かりか、「彼の穏健なイラク同盟」の代理にもなろうとする。

BGRは、すでにアラウィの他の「穏健なイラク同盟」に尽くしている、

クルド地方政府( KRG)の利権の代理だ。

ワシントン DCのKRG事務局は事情について公式にコメントするのを拒

む、だが他の KRG代表者はこの新事実で不愉快を指摘した。

アラウィの契約に絡むすべてに対しての BGRに残した電話メッセージに

返事はかえってきていない。

▲参考までにアラウィについて、フリーのウィキペディアより:

1945年シーア派の裕福な家庭に生まれる。祖父はイギリスからのイ

ラク独立交渉に参加。医学部在籍中にバース党に入党。1971年バー

ス党の政策に反対して英国に亡命。1978年暗殺を危うく逃れる。

1990年サダム政権を転覆しようとイラク国民協定( INA)を創立。

2003年イラクに帰国し、イラク統治評議会のメンバーを経て臨時政

府首相となるも、総選挙の敗北で2005年4月に辞職。

1990年にイラク国外で軍・警察機関の反体制派を中心とするイラク

国民協定を立ち上げた際に、彼らはヨルダンのアンマンを拠点に CIAの

支援を受けて軍によるサダム・フセイン政権に対するクーデターを目指

し活動したが、満足な成果を得られなかったためにアメリカ当局から距

離を置かれるようになり、親米反体制組織の主流をアフマド・チャラビ

のイラク国民会議に奪われた。

2003年イラクに帰国後、彼は統治評議会のメンバーとなり、12月

には輪番と定められた評議会議長を務めた。また彼は評議会の安全保障

委員会の委員長となるとともに、治安部門の閣僚にも自身の関係者を送

り込み、占領下の治安行政に影響力をもっているとされる。2004年

4月には米軍のファルージャ攻撃に抗議して安全保障委員会委員長を辞

任したが、アラウィは INAの政治的経緯から評議会中でも特に親米であ

るとされ、もっぱらアメリカの傀儡とみなされてきている。

2004年5月28日、イラク統治評議会によってイラク暫定政権の首

相に選出され、6月2日暫定政権発足とともに首相に就任。6月28日

主権委譲を受けた暫定政権の政務の最高責任者として、治安対策の強化

を掲げた。 また、元バース党員の公職追放解除、旧政権時の政府高官、

軍将校、治安・情報機関幹部の積極的登用を行ったりもした。


♯お知らせ♯

きままなブログを始めました。よりのんきでよりビジュアルな内容に

なっています。こちらもごひいきに。

http://tequilamama.blogspot.com/