「悪の枢軸へようこそ !」

ボリビア大統領エボ・モラレスがパラグアイの次期大統領 フェ

ルナンド・ルゴ を歓迎

ボリビアの大統領エボ・モラレスは国連の先住民問題に関する常設フォ

ーラムで基調演説を行うため、今週ニューヨークに到着した。モラレス

は過去数十年で最も多くの支持を集めて2005年、ボリビア初の先住

民出身の大統領に選出された。モラレス大統領は、世界の飢餓問題、バ

イオ燃料、気候変動、パラグアイ大統領選で勝利したフェルナンド・ル

ゴとの関係、モラレス大統領が進めるボリビアの新憲法導入計画、駐ボ

リビア米国大使がボリビア政府に対して陰謀を企てているという主張、

米大統領選などについて、デモクラシーナウ!のインタヴューで語る。

(デモクラシーナウ!4月24日ヘッドラインより引用、全文は下記のページで読めます。)

http://www.democracynow.org/2008/4/24/welcome_to_the_axis_of_evil

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■「貧乏人の司教」フェルナンド・ルゴがパラグアイの大統領選で勝利

し、61年の保守政権が終わる■デモクラシーナウ! 22 April 2008

パラグアイで貧乏人の司教として知られる元カトリックの司祭が大統領

に選ばれた。フェルナンド・ルゴは1946年から続く保守政党コロラ

ド党以外からの初のパラグアイ大統領になる。ルゴは41%を獲得して

得票率31%のコロラド党候補ブランカ・オヴェラーを破った。ルゴは

汚職を厳重に取り締まることとパラグアイの富を社会的綱領に向けるこ

とを誓約してきている。私たちはジャーナリストのマイケル・フォック

スと話をすることでアスンシオンに取りかかります。

本日のゲスト:ラテンアメリカに拠点を置くフリーランスのジャーナリ

スト、マイケル・フォックス。彼は、フリースピーチレディオ(ラジオ

言論の自由)とアップサイドダウンワールド(めちゃくちゃ世界)の記

者をする、パラグアイの首都アスンシオンから電話で参加してくれます。

フェルナンド・ルゴ:願わくは、二度とふたたびパラグアイの政治的階

級制度に従事しないことを、私たちの政治を顧客主義や誘惑に基づかせ

ないことを、なぜならそれがこれほど多くのダメージを国内政治に与え

てきたからです。

エイミー・グッドマン(以下 AG):ルゴの勝利はパラグアイの60年以

上におよぶ一党支配を終わらせます。日曜日の投票率は1993年以降

のどの大統領選より高い66%だと選管当局は言いました。

ルゴは大統領になる初めての司教です。パラグアイもヴァチカンも聖職

者が政治的在職を得ようとするのを禁じます、そこでルゴは2006年

12月に辞職しました。60年代の解放神学(歴史的に神は社会的・政

治的圧迫から人類を解放するはたらきをしてきたと説く)に感化された

とルゴは言います。大統領官邸に移るつもりはなく、それよりも郊外の

中産階級の謙虚な家にとどまると彼は AP通信に伝えました。ファースト

レディは彼の一番上の姉になるだろうと言いました。

ワシントンはルゴと共に骨折って進むのはやる気だとの信号を送って彼

の選挙をパラグアイの「前進」と認めました。でも、ラテンアメリカで

終わりに近づく米国の影響力について彼の勝利がワシントンに気をもま

せつづけると国務省の職員はロサンゼルスタイムズ紙に述べました。

ロサンゼルスタイムズの選挙前のインタヴューで「米国はきわだった独

裁政権を下から支えてきているが、あとで民主主義の横断幕を掲げた」

と言って、ルゴはラテンアメリカにおけるワシントンのたまに矛盾した

役割について特に触れました。ラテンアメリカの政府は「それが超大国

であろうと、いかなる国からのいかなる介入も受け入れるつもりがない」

という新しいシナリオをワシントンは事実であると認めなければならな

いと彼は続けました。

この先は、ラテンアメリカに活動の場を置くフリーランスのジャーナリ

スト、マイケル・フォックスに助言を求めます。

マイケル・フォックス、デモクラシーナウ!へようこそ。大統領職に当

選した司祭の意味(重要性)と背景について教えてください。

マイケル・フォックス:これはパラグアイではまったくもって驚くべき

瞬間です。ルゴの主題に移る前に、ボクはこれを説明して真相を正しく

させたい。視聴者は想像してみてください、多くのルゴ支援者にとって、

これは1989年に腹心の将軍の決起で失脚したアルフレド・ストロエ

スネルの長期独裁政権からの独裁政権がついに終わりになるも同然なん

です。ストロエスネルが失脚した1989年、本質的に一種の党の分担

だったので、権力はコロラド党に引き渡されました。そうして彼らが今

までずっと政権を握ってきました。なので、ちょうど数日前の夜に勝利

を祝うため街頭にいると、文字通り60歳、62歳、63歳のおばあち

ゃんたちが、「まさかと思うけど私たちは本当に勝ったんですよ、これは

人生ではじめてのことです。勝ったことが信じられないくらい。これま

で私の身におきたことでいちばん驚くべきことです。」と話します。

ルゴはいわば政治の舞台に飛び降りた人たちのひとりです。エイミー、

あなたが言ったように彼は貧乏人の司教だ。パラグアイの最も北にあり

最も貧しい地方のサンペドロで彼は何年も働いて農民運動と原住民のコ

ミュニティに骨を折って取り組んだ。彼は今から一年半ほど前に現場に

登場したようなものでした。そしてそれがこの社会運動、農民、政党の

運動でした、それがある意味で全部いっしょに加わって実際に彼のキャ

ンペーンを支援してきました。そしてそれはきわめてパワフルで、アス

ンシオン全域の人々が彼が本当に勝ったことが信じられないでいます。

AG:どうやって彼は勝ったんですか?

マイケル・フォックス:数の優勢という意味ですか?それとも勝利を彼

がどうやって成し遂げたかですか?

AG:どうやって彼が政治の舞台に登場したか、そしてどうやって国中で

キャンペーンを行ったかです。彼が人々に向けて話した重大な問題はな

んでしょう?

マイケル・フォックス:非常にうまいですね。彼はおよそ1年半前に政

治の舞台に登場しました。目下のニカノル・ドゥアルテ・フルトス大統

領は憲法違反であったことをしてきました。彼は自分をコロラド党の党

首にしようとしました、長期政権のコロラド党、彼にはできました。そ

れで、本質的にこれに反対するこの種の瞬時に起こる草の根の大動員が

街頭に現れることになる。そしてルゴが人々に話しかけた最初がこのと

きでした。彼は常に草の根の社会運動を支援してきました、でも彼が主

要なスピーカーだったのはこのときが初めてでした。

幾らかの異なる草の根の社会運動だったものが、今後はそのときに芽生

えたも同然の運動 Tekojojaとなりました。そして彼が実際に大統領選に

出馬するという考えを彼らは支持しはじめます、実際に勝つ可能性もな

しに、または勝つことを考えもせずに。彼は国内をあちこち旅してまわ

ります、そして現にこのありったけの支援とコロラド党に対して人々が

抱いていたあきらめのすべてをいわばまとめたのです。

あなたが言及したように、コロラド党は61年間ずっと支配してきまし

た。何十万という代表者がコロラド党員です。そして今はルゴが政権を

握ります、以前にもし在職してなにかしたかったら、政権の一員になり

たかったら、どうしてもコロラド党員である必要がありました。彼らは

どうしても片側に偏った状態でした。

そんなわけで、現に明らかに国民が左派か右派か立場をカムアウトした

ようなもので、「おわかりでしょうか?私たちは変えたいんだ。」と言い

ました。それがルゴに投票することにした理由です。危惧の念を起こさ

せるキャンペーンの点から、明らかにルゴに反対するキャンペーンはき

わめて強烈だった。ベネズエラがかかわっている、ベネズエラからの動

揺がここにもやってくることになり、選挙を動揺させるなどと言って挑

戦していたニカノル・ドゥアルテ・フルトス大統領がいました。でも結

局、ルゴは勝ちました。これは実際にパラグアイに巨大な変化を引き起

こしたも同然でした。

AG:マイケル・フォックス、ブッシュ政権の焦点がイラク一点に集中す

ることでイラクがラテンアメリカを救ったという言う人がいます。ラテ

ンアメリカの政権は米国からの圧力よりもその国の底辺の人びとをずっ

と反映してきています。ラテンアメリカの政府の左方向へのシフトにつ

いて、そしていまや大統領の、聖職者ルゴ神父がそれにどう適合するの

かをお話しいただけますか?

マイケル・フォックス:それはほんとうにおもしろいです。エイミー、

この核心を持ち出してくれてうれしく思います。というのも、ラテンア

メリカの全域でこの巨大な左方向へのシフトがあるからです。ある国々

などは、精力的に新しい政体(憲法)を作ろうとしているベネズエラの

ウゴ・チャベス、ボリビアのエボ・モラレス、エクアドルのラファエル・

コレアといったより進歩的な国だということです。彼らは実際になんと

か底辺の人びとに力をもたらし権限を与えて、システム全体をひっくり

返そうとしています。次に、チリのミシェル・バチェレ、ウルグアイの

タバレ・バスケスのような国があります。彼らはいわばリベラルな民主

主義者ですが、それでも左派です。

ルゴがどこに位置するつもりなのか正確に言うのは実に難しい。ラテン

アメリカ全体の地政学的構造の範囲内でパラグアイ自体はきわめて、き

わめて重要です。なぜかといえば、パラグアイは南はボリビアの国境、

西はブラジルの国境、北はアルゼンチンの国境、そしてウルグアイに接

近しているからです。いわばラテンアメリカの中央です。そして特にこ

こ2〜3年の範囲内で、ボリビア国境近くの軍事基地に米国が500人

規模の軍隊を送っていたことが2〜3年前に露見したとの報道がありま

した。さて、彼がウゴ・チャベスの先例にならうのかどうか、あるいは

ウルグアイのタバレ・バスケスと一列に並ぶのかどうか、8月15日に

ルゴがいざ権力を握るとなったときいったいどうなるのか、どんな変化

が起こるのか、述べるのは難しいです。

とにかく、地政学的に言えば、大勝利です、そして人口600万のこの

国は現に人の関心を引いています。ほぼカリフォルニア・サイズのちっ

ぽけな国のことでです。そしてここの人びとは押し寄せる国際メディア

で氾濫状態にされている、メディアが殺到するなんてなかった人たちで

す。選挙のためにここに人を送って寄こした通信社はあやうく100社

でした。つまり、現実にこれはラテンアメリカの左派にとって巨大な勝

利です。来たる何ヶ月かで事態がどう展開するか見ることに興味を起こ

させています。

AG:マイケル・フォックス、この番組にアスンシオンから参加してくだ

さったことに感謝したいです。パラグアイでは、ルゴ神父が大統領選に

勝利しました。


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