■イラク帰還兵6人が殺人事件の被告に■ CNN.co.jp 20 October 2008

コロラド州デンバー( AP):米コロラド州のフォートカーソン陸軍基地

で、イラクから帰還した第4旅団戦闘団の兵士が殺人事件への関与を問

われるケースが相次ぎ、過去1年2カ月で5件、6人にのぼった。同基

地は調査委員会を設けて各事件の共通点などを探るとともに、同戦闘団

の兵士1200人の心身の健康状態を再検査する方針を明らかにした。

同基地では20日、1年間のイラク駐留から今年2月に帰還した21歳

の下士官が、インターネット上で知り合った19歳の女性に性的暴行を

加えたうえ刃物でノドを切り、野外に放置して死なせたと認めたことが

明らかになった。これを受けて同州のサラザール上院議員は、同様の事

件が続発しているとして、陸軍に調査を求めた。

同基地で昨年から今年にかけ、殺人、殺人未遂などの罪に問われた兵士

5人はいずれも、イラクから帰還したばかりだった。このうち2人は、

昨年5月に将校を銃で撃って負傷させ、6月には路上で市民2人を射殺

したとされる。残る3人は、昨年8月と12月に兵士2人が射殺された

事件で殺人、共謀などの罪に問われ、うち1人は有罪を認めて、先月、

禁固60年の刑を言い渡された。

帰還兵の犯罪をめぐっては、今年初めにニューヨークタイムズ紙が、イ

ラク、アフガニスタンに駐留した兵士のうち少なくとも121人が帰国

後に殺人事件を起こしたか、または関与した罪に問われている、と伝え

ていた。

=======================================

■クスリを飲んで部隊は疲労や鬱(うつ)を退治する■

WIRED DANGERROOM 9 June 2008 by Noah Shachtman

ペンタゴン(アメリカ国防総省)トップの科学的な専門委員団が、最近、

抗うつ薬のマンガ「セルフメディケーション(自己治療)はアメリカ文

化に全面的に広がる」に注目した。とりわけアメリカの軍隊文化にだ。

ある研究が、「特殊部隊兵士の90%と予備軍兵士の76%」が精力刺激

剤、プロテイン散薬、クレアチン、他のサプリメントを使用したのを明

らかにした。

だが軍隊は化学薬品を用いて肉体を緩和する以上のことを行っている。

海外で偵察に従事し何年か過ぎて、「イラクの戦闘部隊の12%とアフガ

ニスタンの戦闘部隊の17%がうまく対処するのを助けるため抗うつ剤

か睡眠薬の処方薬をもらっている」とタイム誌が特集記事「投薬される

アメリカ陸軍」で報じる。

ある意味では処方薬など平凡に思えるかもしれない。少なくとも、ジョ

ージ・ワシントンがフォージ渓谷(独立戦争中の冬、野営をした所)で

一日分の糧にラム酒の支給を命じて以降、司令官たちが自分の軍隊に医

薬の緩和剤を強いてきているのを歴史が明らかにする。第二次世界大戦

中、ナチスは「 Pervitin」として知られる中枢神経刺激剤アンフェタミ

ンの助けを借りてフランスとポーランドへの大空襲をあおった。米軍も

またヴェトナム戦争でアンフェタミンを使った。

しかしながら、抗うつ剤は新しい。    

「湾岸戦争では、われわれにこうした投薬はなかったので、われわれの

基本哲学は三度の食事と簡易寝台だった」、そしてよくなったかどうか判

断するため緊張した部隊は一休みさせてリラックスさせる。「ただちによ

くならなかったとすれば、後方に向かわせて、たぶん戦域から出す必要

があった。」だが彼の最も最近の割りあて仕事、2006年のバグダッド

では、イラク人捕虜を監視した兵士を化学薬品で治療した。「彼は捕虜と

ハイレベルの相互作用を持つことになり、捕虜と感情的な対峙があった

せいで、頭が混乱していた。それに武器を携行していた」と陸軍所属の

医師ジョセフ・ホラム大佐は言う。「しかし彼は高度に訓練されたチーム

の一員だった、われわれは彼を失いたくなかった。そこでわれわれは彼

にプロザックやゾロフトのような、 SSRI(選択的セロトニン再摂取抑制

剤)を投与した。すると一週間以内に彼は別人になった。そしてわれわ

れは彼を正規の任務に復帰させた。」

おそらく大佐の話は誇張的表現か、プラシーボ効果(偽薬の投与による

心理効果などで実際に患者の容体がよくなること)の一例だ。こうした

薬物は通常もっと時間がかかるものだ。そして他にも、「こうしたクスリ

がはびこる処方には戦場は不完全な環境に思える」とタイム誌は付け加

える。

薬剤または別な方法で、もっと多くの部隊が助けを必要とするが、昇進

の機会を害することになるのをおそれて助けを求めない。「彼らはキャリ

アを壊したくないか、あなたの処方薬を手に入れるため皆を護衛された

輸送車隊で帰らせたくない」といまユタに住む34歳のルジュネは言う。

「民間人の世界では、問題があるとき医者のところに行き、クスリによ

って適切な処置を取られる治療法がある。イラクでは、医者に会うのは

一度か二度だけだが、絶えず薬物をもらい続ける。」戦争の他のストレス

を引き起こす刺激と合併した投薬が欠陥のある兵士を生んだとルジュネ

は言う。「まったくぼうっとした状態でくずれる輸送車隊は多少どころで

はなかった。」


♯お知らせ♯

きままなブログを始めました。よりのんきでよりビジュアルな内容に

なっています。こちらもごひいきに。

http://tequilamama.blogspot.com/