■イラン大統領選の抗議はアメリカが画作した新たな「カラー革命」か?
ICH 20 June 2009
by ポール・クレイグ・ロバーツ

ムサビやモンタゼリ、テヘランの欧化された若者の清廉潔白を確信すると、
多数の評論家が理想主義的に表明してきている。2年前に発表されたCIA
不安定化計画はともかくも、見えてくる重大な発生事を汚染してきてはい
ない。

選挙は盗まれたとの大アヤトラ、モンタゼリの説示に関して言えば、彼は
当初ホメイニの後継者に選ばれていたが、現最高指導者ハメネイに負けた。
彼は抗議をハメネイに積もる恨みを晴らす好機と見る。むっとした政治家
どもを巧みに操ることで上出来の歴史のあるCIAに、操られていようとい
まいと、モンタゼリには選挙の有効性に異議を申し立てる動機がある。

アヤトラの中で権力闘争がある。アフマディネジャドはアヤトラ(最高宗
教指導者)の腐敗を非難する。それに伴ってアヤトラのライフスタイルは
過剰な権力と金を示すと信じるイランの地方でうけるから、アヤトラの多
くが反アフマディネジャドで緊密に協力する。

評論家は彼ら自身の幻想と妄想と感情、そして既得権益に基づいてイラン
大統領選を「説明」している。アフマディネジャドの勝利を予測する投票
結果が公にされようがされまいが、これまで、選挙が盗まれたとの推測の
域を超える証拠はない。しかしながら、イラン政府の存在をあやうくする
ため、CIAが2年間取り組んできているとの確かな報告がある。

2007年5月23日、ブライアン・ロスとリチャード・エスポジトが
ABCニューズで報じた。「イラン政府の存在をあやうくする内密の”ブラ
ック”作戦を開始する秘密の大統領承認をCIAが受け取ってきていると、
諜報界の現職と元職員らがABCニューズに語る。」

2007年5月27日、ロンドンテレグラフ紙が独自に報じた。「ムッラ
ー(イスラム教義に深く通じた人に対する尊称)の神権政治支配の存在を
あやうくして、ついに打倒することを狙った、プロパガンダと偽情報キャ
ンペーンのためのCIA計画を是認する公式文書に、ブッシュ氏が署名して
きている。」

アメリカのイラン軍事攻撃は、「経済制裁と大衆革命を扇動する企みが失
敗した後、最後の選択肢になる」だろうと、ブッシュ政権のネオコン戦争
挑発屋ジョン・ボルトンがテレグラフ紙に語ったのを、それより先の
2007年5月16日にテレグラフ紙が報じた。

2008年6月29日、シーモア・ハーシュがニューヨーカー誌で報じた。
「現役と元軍人、諜報、議会関係筋によると、イランに対する内密作戦の
段階的大拡大に資金供給せよとのブッシュ大統領からの要求に昨年末、議
会が同意した。そのために4億ドルにおよぶまで大統領が得ようとしたこ
れらの作戦は、ブッシュが署名する大統領所見のなかで説明された、そし
てイランの宗教的指導者らの存在をあやうくすることが計画される。」

テヘランの抗議者に表裏のない参与者が多数いるのは疑いない。抗議には
また、グルジアやウクライナでCIAが画作した抗議の顕著な特徴がある。
これが見えないわけがない。

ダニエル・マカダムが重要な指摘をしている。
(http://www.lewrockwell.com/blog/lewrw/archives/027782.html)
たとえば、ネオコンのケネス・ティンマーマンが選挙の前日、「テヘラン
でグリーン革命のうわさがある」と書いた。画作された計画だったら別だ
が、どうやってティンマーマンがそれを知っているのか?特に、ムサビと
彼の支持者らが主張の通り勝利を確信していたのなら、なぜ投票より前に
「グリーン革命」が準備されていたのだろう?これは、アメリカが選挙の
抗議にかかわっている明確な証拠のように思える。

ティンマーマンはこう続ける、「全米民主主義基金は、カラー革命を促進
するため何百万ドルも費やしてきている... その金のなにがしかが、全米
民主主義基金が資金援助するイラン国外の非政府組織とつながりのある
ムサビ支援グループの手に渡っているようだ。」と。ティンマーマン自身
のネオコンのデモクラシー財団は「イランで民主主義と国際的に認められ
る人権の標準を促進するため、全米民主主義基金(NED)からの補助金
を有して1995年に設立された民間の非営利組織」なのである。

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■アメリカの心理戦に落ちるイラン■ICH 22 June 2009
by ポール・クレイグ・ロバーツ

抗議者たちがテヘランのストリートを支配するのを許すよう、オバマ大統
領がイラン政府に求めた。オバマあるいはどのアメリカの大統領にしろ、
抗議者がワシントンDCのストリートを支配するのを許すものだろうか?

今回イランで選挙泥棒があるより、ジョージ・W・ブッシュが2回の選挙
を盗んだことのほうがよっぽど客観的証拠があった。だが、アメリカ政府
が正しくないことを示すため画作するメディアキャンペーンがなかった。

また新たにCIAが画作する「カラー革命」を装う受けの良い民衆の革命を
助長しようとのアメリカの企みに、私たちは現在テヘランで注目している。
ライバルの野望が引き起こすムッラー自身の中の仲間割れが、「ムッラー
の神権政治の支配の存在をあやうくして、結局は打倒するつもりの、プロ
パガンダとウソ情報のキャンペーンをCIAが計画する」とテレグラフ紙が
報じたことを促進してけしかけるというのは可能である。テヘランの世俗
化した若者がCIAの術中に陥っているというのは間違いなく事実だ。

ムサビの抗議はイランにアメリカの傀儡政権または軍事攻撃のいずれか
を備えさせてきている。ムッラーたちはどちらも負ける状況にいる。仮に
ムッラーたちが結束して抗議行動を抑圧したなら、外の世界の眼にはイラ
ン政府の合法性が傷つけられている。これが始まる前にオバマの外交の働
きかけは終わっている。ネオコンとイスラエルが勝利してきている。

米国の介入と、西側メディアによってしつこく疲れさせられる画作された
ウソ情報はあまりにも見え透いているので、情報を持ってる人物か政府よ
りほかが真に受けると考えるのは不可能だ。欧米は1978年のイラン革
命がひっくり返されるのを期待してゴールを達成するため策略または暴
力の脅威を使うつもりであるとの結論を人は避けることができない。

事実と真実が西欧ニュースメディアを動かすと信じるのがますます難し
くなってきている。はっきりさせておくが、イラン報道で、湾曲語句を使
うため、最も明白な見落としの幾つかを私は指摘したいと思う。

広くさまざまなニュース情報筋によると(たとえば、ロンドンテレグラフ
紙、ヤフーニュース、グローブ&メール、Asbarez.com、ポリティコ)、
「イラン全土からの指摘すべて」に基づいて、投票が閉まる前にムサビ氏
は自分が「絶対勝利者」だと宣言した。「詳細を与えずに、彼は広く行き
わたった投票の不正を申し立て、いつでも喜んで最終結果に異議を申し立
てると匂わせた。」投票者数に配慮するために正規の締め切り時間を超え
て投票所が数時間開け続けていたことに気づかなかったかもしれなかっ
た他のニュース筋が、投票が締め切られるとすぐにムサビは彼の勝利宣言
をしたと報じた。

投票が終わる前または開票前のムサビの早まった勝利宣言は、他のどんな
結果も疑うのが目的の、明らかに先制の手段である。そのような宣言をす
る理由が他にない。

イランのシステムでは、選挙詐欺には目的がない、なぜなら少人数の選ば
れた支配グループのムッラーたちが投票者名簿に置かれる候補者を選ぶ
からだ。もし彼らが野心的な候補が好きでないなら、単純に投票者名簿に
置かないだけのことだ。

寛容な改革派ハタミが大統領選に立候補したとき、有権者の70%の票を
獲得して彼は勝利し、1997年から2005年まで大統領を務めた。
ムッラーがハタミの勝利をだまし取らなかったなら、最も保守的な政権で
外相を務め、もうひとりの主流派人物ラフサンジャニによって支持される、
ムサビのような最も体制的(主流派)人物を彼らがだまし取ろうとするの
はありそうもないことに思える。

ムサビがラフサンジャニ派とみなされるとき、先の選挙でラフサンジャニ
を負かしたのと同じ投票数によってアフマディネジャドがムサビを負か
したというのが、なぜ「信じられない」のか?

ネオコンのケネス・ティンマーマンは画作した「カラー革命」があったと
つい秘密を漏らした。選挙前にティンマーマンは、「テヘランでグリーン
革命のウワサがある」と書いた。投票と結果の発表より先になぜ抗議行動
が組織されるのか?目立たないように備えて待つ組織化された抗議は、盗
まれた選挙に対する自然発生的反応ではない。

ティンマーマンの組織、デモクラシーのための財団は、イランでデモクラ
シーを促進するとのあからさまな目的のための全米民主主義基金(NED)
によって資金供給される。ティンマーマンによると、NEDの金は「全米
民主主義基金が資金供給するイラン国外の非政府組織と結びつきのある
親ムサビグループ」に注がれた。

アメリカのメディアはこれら大いに示唆に富む事実のすべてをわざとら
しく無視してきている。メディアは客観的分析を報道してないし提供もし
ていない。イラン政府に対するプロパガンダの猛攻撃に従事している。

爆撃と他の暴力的行為に責任のあるイラン国内のテロリスト組織にアメ
リカが資金供給するのを私たちは承知している。これらのテロリスト組織
にはテヘランのデモの間に生じてきているバスを燃やすことや他の暴力
的行為に責任があるのは本当らしい。

pakalert.wordpress.comの作家が、アフマディネジャドがイランの選挙
を盗んだとの何万ものTwitterの(十分な証拠のない)主張の突然の出現
によって好奇心をそそられたと言う。調査したと彼は言い、それぞれ大い
に盛んな新しいアカウントが6月13日土曜日に作られたと報告する。
「IranElection」が彼らの最も人気のあるキーワード。彼は送られるメッ
セージ(スパマー)を最も固執する@StopAhmadi、@IranRiggedElect、
@Change_For_Iranにせばめた。彼はさらにリサーチして、6月14日
のエルサレムポスト紙にすでに新しいTwitterに関する記事があったのを
発見した。新しいTwitterサイトがプロパガンダ操作の働きだと彼は結論
を下す。

どこかよその盗まれた選挙に抗議しない世界の若者が、なぜそれほどイラ
ンに取り憑かれるのかと人は不思議に思う。

分析されてない疑問はムサビと彼の動機だ。アメリカの傀儡政権を打倒し
たイラン革命の政府を信用に値しないとするため、見てわかるとおり敵対
的な西側によって使われているデモをなぜムサビがけしかけるのか?
これらは「穏健派」の行動か?あるいはこれらはストリートの抗議で政権
が正しくないことを示す機会を獲得するために、同僚からの離反を持ち続
けたむっとした男の行動か?アメリカ政府の金で資金供給される組織に
よって、ムサビは巧みに操られるのか?

ジョン・ボルトンはアメリカの戦略を細かく計画した。第一に、われわれ
は政権の存在をあやうくしようとする。それにしくじると、われわれは軍
事的に一撃を加えてたたく。この戦略が見えてくるとき、世俗的な若者の
だまされやすさのせいと、ムッラーがムサビを疑わないことで犯した誤り
のせいで、イラン人たちは自主独立を失うかまたは血の犠牲で罰を受ける
ことになるだろう。

▲ポール・クレイグ・ロバーツはレーガン政権で財務相の次官補だった。


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