◇イランとイラクの国境に近いイラク南東部のファッカ油田の4号
井をイラン軍部隊が占拠したとイラク側が非難している件に関して、
イラン軍司令部は19日、占拠の事実を認めたがあくまでこの油井
はイラン領内にあると主張した。

イラク国営の石油会社サウス・オイル・カンパニーは前日の18日、
イラン軍兵士がイラク領内にある油井を占拠し、イラン国旗を掲揚
したと発表していた。ファッカ油田の推定埋蔵量は155万バレル。

イラクのモハマド・ハジ・ハムド外務副大臣はAFP通信に兵士10
数人と技術者からなるイランの部隊は19日も4号井にとどまって
いると語った。この油井が占拠されたのは初めてだが、イランは過
去にもイラクの油田技術者の作業を妨害したことがあり、1974
年には油田の掘削も行ったという。

ハムド副外相は、18日にバグダッドに駐在するイラン大使を呼ん
で即時撤退を要求したとともに、イランのテヘランに駐在するイラ
ク大使をイラン外務省に向かわせ、同様の要求を行ったことも明ら
かにした。また一カ月後にはイラク南部のシャトルアラブ川沿いの
地域で陸上・海上の国境を決めるイランとの合同委員会の作業が始
まることになっていたという。

米軍によると、この油井はイランの国境警備施設から約500メー
トル、イラクの国境警備施設から約1キロの位置にあるが、この油
井がイラク領内にあることは両国間で合意済みだったとしている。
また、両国が共に領有を主張している地域にはさらに5つの油田が
あるという。

・原油価格は上昇

この問題を材料に18日の原油先物相場は上昇した。ニューヨーク
の原油先物は2010年1月物で前日比71セント高の1バレル=
73.36ドル、ロンドンの北海ブレント原油の2月物は同38セント
高の1バレル=73.75ドルで取引を終えた。

(AFP 2009年12月20日)

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◇イランがイラク南部の油田に侵入、占拠 「武装勢力」と

イラク政府は18日、同国南部マイサン州アマラ東方のイラン国境
沿いにあるファッカ油田に同日夜、イランの「武装グループ」が侵
入し占拠したと非難、早期の撤収を要求した。

イランは占拠の事実を否定しているが、油田施設に同国国旗を掲げ
たとの情報もある。

同油田は、イラクとイランがこれまで領有権を互いに主張してきた
地域にある。両国は1980年代、8年にわたり交戦した過去があ
る。

イラクのマリキ首相は侵入事件を受け、安全保障会議を緊急招集し
た。また、バグダッド駐在のイラン大使を呼び、イラン外務省あて
の抗議文書を手渡し、対応を求めた。両国間の国境紛争については
あくまで外交手段を通じての解決を求め、軍事行動の行使を控える
よう促した。

両国の間で軍事衝突が起きたとの情報はない。

イラク政府の報道官は声明を出し、イランの行動はイラクの主権侵
害行為であると非難した。イラクは当初、侵入したのは「治安部隊」
としたが、その後、「武装勢力」に修正した。

原油の大幅増産を目指すイラクは最近、油田開発の加速を図るため
外国資本の入札を大規模に進めている。

(CNN 2009年12月20日)

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■おそろしい究極の意図■Huffington Post
18 December 2009 by Soraya Sepahpour-Ulrich

イランのウワサの裏にある真実

ここ数日間、イランの動きを包囲するヘッドラインの裏にあるメデ
ィアの偏った解釈は、口実、あるいは宣戦布告を求めて誰かを送る
に足るものだった。所詮、核爆弾、ミサイル、隣国の油田の窃盗は、
2度も「国際社会」を促してイラクに宣戦布告させたものだから。
イランにこれをしてなぜいけない?ビル・オライリーが言ったよう
に、「口実となるものは、ちゃんと一組の証拠上の状況を引き合い
に出しているし、証拠上の状況を引き合いに出して、それが何かに
行きおおせる。」

最新のウワサは、イラクの油田を11人のイラン兵士が接収したと
発表したサウジが所有するアルアラビア紙(一部クウェートとペル
シャ湾の国々が所有)から出る。この報道はイラクの内務副大臣
Ahmed Ali al-Khafajiによって否定されたが、「米軍のスポークス
マンがAFP通信に伝え」て、他のメディア情報筋がそれを持ち逃げ
している。そのような「ニュース」を発表する意図は何だったか?

その地域の危険をものともしないヤマで、サウジ人(とクウェート
人)がアメリカ人を支援することで手慣れた人になっているという
のは、確かに耳新しいことでない。1991年、クウェートの駐米
大使の15歳の娘が、PR会社Hill & Knowltonとのコネを使ってク
ウェートでイラク人が保育器から赤ちゃんを投げていたとの大胆な
ウソを言った。その会社Hill & Knowltonのマーケティングは戦争の
国内支援を盛り上げるのを助けた。アメリカの出費600億ドルの
うち400億ドルはサウジアラビアによって支払われた。

彼らの容赦のない骨折りのおかげで、ブッシュ・ジュニアは父が行
かなかったバグダッドにあえて行った。もちろん、ここでもまた、
違法な侵攻の必然性をアメリカ国民に納得させるために、PR会社の
レンドングループがサダムを悪霊として描くことで何百万ドルと利
益を受けた。ボブ・ウッドワードが番組「60ミニッツ」のインタ
ヴューの中でサウジの役割について説明する。「最初の湾岸戦争で
私たちがサダムを取り除かなかったのを知っているためバンダール
王子(ブッシュとは兄弟のような仲)は懐疑的だ、従って彼はチェ
イニーとラムズフェルドに、いよいよ今回サダムは除外され終わる
ことになるのか?と伝える。すると、何も言ってきていないチェイ
ニーがこう言う、バンダール王子、われわれがいったん始めればサ
ダムはおしまいだと。景気が大統領選前のキーとなるのをバンダー
ルは理解した。景気(石油価格)は最盛期。そしてそれはただちに
しぼみかねない。それがサウジの誓約だ。」

サウジ人がまたやっているということらしい。イランに対する制裁
と交換に安い石油を提供することで中国人を抱き込もうと試みてき
ている。だが、中国は血なまぐさいヤマのために国の未来と国家安
全保障を競売にかけるようなバカではない。戦略の変更でサウジア
ラビアは、石油価格の即時引き上げに結びつくイランがイラク油田
に侵入の話を長々と引き延ばした。もしかすると、これは、イラン
を極端な脅威として生き生きと伝える一方、協力しないのを理由に
中国に向けた罰として意図されてきているのかも?

サウジ人のメディア所有権を考慮すれば、これは容易に成し遂げら
れた。2005年、おまけにドバイで、サウジのワリド・ビン・タ
ラル王子が、News Corp(タイムズ・20世紀フォックス・FOX TV
など、大手新聞、TV、映画会社などを傘下におさめるメディア王ル
パード・マードックのニューズコープ社)での彼の意見を表明する
株式のため、世界中の視聴者がTVで見るニュースの内容を変えるこ
とができたと自慢した。他のすべてのメディアが便乗した。ウワサ
に確実性といのちを与えるには、幾つかの情報筋から出ているのを
確実にすることが唯一の手立てだ。

アメリカの深刻な景気後退と痛ましいレイオフは2つの戦争と3つ
目のおおやけにされないパキスタン戦争の結果である。8人にひと
りのアメリカ人と4人にひとりの子どもがフードスタンプに救いを
求めている。ことによると、メディアが加える偏向の達人になる才
能と自発性を有する人々には、当然私たちがイランとの新たな戦争
に向かって進むはずの広報業務分野に明るい前途があるかもしれな
い。むしろ良心を持って生きようとする残りの人々を救うために、
ことによると、少し記憶をはたらかすことが、きっと私たちの未来
を救い出す。

 

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