■イスラエルが人を死なせ傷つけるかたわらで. . .
 ヘレン・トーマスに激怒■
カウンターパンチ(Counterpunch)
 9 June 2010 by ALISON WEIR

イスラエルが何か別の残虐非道を犯すたびに、イスラエルの擁護者
たちは機敏に社会の注目を恐ろしい犯罪の場所から方向転換する。

現実に、ホワイトハウスの最長老の特派員ヘレン・トーマスによる
(申し立てによれば)反ユダヤ主義のコメントの大ニュースがある。
カメラをまともに彼女に向けて現れる男性に対して即答した彼女の
25秒の言に全米中の偉そうに意見する人(解説者・批評家)が、
激怒を示す。

トーマスは彼女の言葉に公開の謝罪を出したが、強力な敵対者の不
愉快との実感を静めるには不十分だった。そして彼女はただちに長
くて(歴代10人の大統領の取材にあたった)立派な職業から引退
してきている。

私たちが彼女のコメントを検討してその可能な限りの妥当性を品定
めするより先に、イスラエルと関係がある別の近ごろの出来事を考
慮に入れさせてください。

5月31日、イスラエル特別奇襲部隊はガザに人道主義の必需品を
運ぼうと試みる、最も少なくて9人の武器を持たない志願者を殺し
た。

目撃情報と法医学的証拠によれば、18インチの至近距離から頭に
4発、胸に1発撃たれて死んだ19歳のアメリカ国民を含め、この
援助志願者の多くが短い距離からねらって撃たれている。

イスラエルは即座に目撃証人と他の数百人の援助関係者を刑務所に
入れて、彼らのカメラ、ノートパソコン、ほかの所持品を没収し、
何日も彼らが報道機関に話しかけるのを未然に防いだ。監禁された
中にまじるのは、勲章を授かるアメリカの退役軍人とレーガンの閣
内テロリズム特殊任務の副長官だった80歳の前大使だった。

彼らがとうとう姿を現して顛末の話ができるとき、多数が、民間人
の頭をイスラエル特別奇襲部隊が撃つという、極端な状況を説明し
た。腹を撃たれてケガした人たちを対処する状況、小艦隊の関係者
らが白旗を振ってやめてくれと嘆願する間に、人が血を流して死ぬ
状況を。

彼らはまた、米国マスメディアのお眼鏡では「強暴な目に遭わなか
った」船団の乗客を含めて、イスラエル軍によって何度も繰り返し
容赦なくたたかれるのを説明する。カリフォルニア出身の64歳の
ピアノ調律師ポール・ラルディー(Paul Larudee)は、何百人とイ
スラエルの特別奇襲部隊が彼の船に乗り込むのを説明した。彼が彼
らに協力するのを断ったとき、船上でも、上陸して刑務所に入れら
れたときにも、兵士らは彼を幾度となくぶちのめした。

結局、彼は救急車でイスラエルの病院に運ばれた。けれど彼は治療
されなかった。イスラエルが彼の目の周りの黒あざ、曲がった関節、
打撲傷を負ったあご、身体の打撲傷をメディアに見せたくなかった
ために見送られたとラルディーは信じる。

海兵隊退役軍人ケン・オキーフ(Ken O’Keefe)は、イスラエル
に身柄拘束される間に同じようなリンチを説明する。彼の場合、ビ
デオクリップと静止画で何度も強打された血まみれの顔面を国民は
見ることができた。アメリカの主流メディアが、彼の記者会見に関
しても彼の多くのケガの写真に関しても報じるのを怠ったために、
インターネットだけとはいえ。

インターネットのみでアメリカ国民に入手可能なほかのむごたらし
い写真は、21歳のアメリカ人学生Emily Henochowiczのものだ。
彼女の目と眼窩は、この前イスラエル軍によって粉々に砕かれた。
彼女は眼球を除去した上、顔面に3カ所板金を挿入して、あごはワ
イヤーで固定される。

Henochowiczは小艦隊に乗船したのではなかった。イスラエル兵が
彼女の顔に高速の催涙ガス弾を発射したとき、彼女はイスラエルの
襲撃に抗議する非暴力のデモに参加していた。

Henochowiczと一緒にいたスウェーデン市民は言います、「彼らは
はっきりと私たちを見ました。私たちが国際的だったのを彼らはは
っきりと見て、まったく、私たちに命中させようと言わんばかりに
見えました。後から後から、彼らは私たちめがけて幾つも散弾を発
砲しました。1つがエミリーのどっちかに当たり、そのあと3発目
が彼女の顔面に命中しました。」

このような散弾で撃たれたのはHenochowiczが最初ではない。

パレスチナ人の農地のイスラエルの接収に反対してデモに加わる間
に、短い距離から彼をねらってイスラエル兵が銃弾を一発撃ったと
き、30歳のBasem Ibrahim Abu Rahmehは死んだ。このビデオ
もまたYou Tubeで利用できる。米国のネットワークはこれも放送
しないことにしてきている。

さらに別のデモを追いかけて写真を撮っていた間にカリフォルニア
人のTristan Andersonは類似の散弾によって頭部を撃たれた。アン
ダーソンの脳の一部が飛び散って、彼は6ー7カ月のあいだ「微か
に反応ありの状態」でいた。

左腕と脚にほとんど動きはなく、現在、車イス状態の彼は、片眼が
見えず、知能の動作はかなり衰えている。狙い撃ちの写真もまた、
インターネットで利用できる。

とにかく2006年にイスラエル軍が外部の世界からガザを閉鎖し
てきてから、イスラエルは食料や薬品を対抗手段として使うと言っ
た国際アムネスティ、オックスファム、クリスチャンエイドなどの
機関によって文書で裏付けられるように、150万の男女と子ども
がどうしても閉じこめられる、そしてイスラエルは彼らの食品や内
服薬や建材を拒絶する。

不当の包囲のあまたの犠牲者のひとりが5歳のTaysir Al Burai 、彼
は極度の神経障害に苦しみ、四六時中世話を必要とする。UKガーデ
ィアン紙によれば、もしイスラエルがガザから出発するのを許せば、
彼は回復するかもしれない、だが両親の繰り返しの懇願は本日まで
拒絶されてきている。

他の犠牲者、専門の治療を必要とする脳浮腫の7カ月の
Mohammad Khaderは、イスラエルの包囲によって激減したために
ガザの病院が利用できない。心を取り乱した両親の、彼らを外国へ
移動させるのを承認するようイスラエルに求める申請は、同じく拒
絶される。彼らの小さな息子は先日亡くなった。

このようなひどい話が連綿と続く。

・トーマスの「トンデモ」言説

今もって米国メディアに見る激怒は、こちらには少しも向けられな
い。頭を撃たれる人々、目や脳の一部が台無しになる人々、高齢者
がどんどんなぐられ、幼い子どもと赤ちゃんが苦しんで死ぬ原因に
なって両親を嘆かせる原因になる、これに対して、だれも怒りの気
配すらもたらしてきていない。実際、そのほとんどが報告するには
あまりにも重要でないと考えられてきている。

代わりに、メディアの報道は89歳のヘレン・トーマスがしゃべる
「反イスラエル」せりふの激怒で埋められる。

トーマスの一生涯に、イスラエルは100万人以上を民族浄化して
きている。パレスチナ人を世界のあちこちからの入植者と入れ替え、
何十もの大虐殺に傾倒し、無数の人を拷問にかけ、口で言い表せな
いほど多数の子どもたちを殺し、不具にさせ、手足をめちゃめちゃ
にして、女性、年寄り、弱者、虚弱者に対する虐待(暴行)に傾倒
した。

イスラエルには世界の至る所に暗殺する人がいて、多数の国々を侵
略し、米国をスパイする。アメリカの軍人200人を殺してけがを
させる(その記念日が今週)、アメリカ人を拷問し投獄した。間違
いなく世界中のどこの国より多額のアメリカの金をもらうのに。

幾年も、彼女の最近の言葉よりずっと前からトーマスはイスラエル
のたちが悪い自発的アメリカ人の標的だった。彼女の顔つきとレバ
ノン人の家系に対するひどく汚い中傷に富んだシオニストのブロゴ
スフィア、これからもまたマスメディアによって終始一貫取り立て
られる、彼女はケンタッキー生まれで、そこでしつけられたにもか
かわらず。

彼女に対する猛烈な敵意の理由のひとつは、トーマスが、大量の死
者と破壊と悲劇、進行中の暴力と無慈悲の政策を露わにし続ける戦
争にアメリカを導いた、ネオコンの引き起すウソを攻撃する非常に
僅少な主流の記者のひとりだという事実だ。

イラク攻撃に米国を後押しした同じ集団と個人が、近ごろ、イラン
は核兵器を開発しているかもしれないとの言いがかりのもとに、同
様に、イラン人多数を殺すことに米国を押し動かす尽力を拡大して
きているとき、トーマスの追及はイスラエルがすでに核兵器を所有
している事実をオバマから引き出すことをねらったものだ。その他
の報道陣がこの事実などについてもみ消しを共謀する間に、トーマ
スはそれを暴露することにそって仕事をした。

不思議ではなく、ブッシュの元報道官アリ・フレッチャーといった、
この巧みな操作に共謀する多くが、彼女に対する非難を誘導してき
ている。

トーマスの、伝えられるところでは「反ユダヤ主義」のコメントの
ビデオと文脈を検討することが役に立つ。

一見、まともに彼女の顔にカメラを向ける男性がイスラエルについ
て彼女にコメントを求める。彼女は「パレスチナからさっさと出て
行くように彼らに言い渡しなさい。忘れずにいて、この民族は占領
されているの。しかもそこは彼らの国土. . . 」彼は彼女をさえぎっ
て、彼らはどこに行けばいいのかと質問する。彼女は「彼らは帰郷
すればいい。ドイツ、ポーランド、アメリカ、他のどこへでも。」

トーマスが彼女の軽率な言葉を謝罪して、多くのイスラエル人には
彼らがいるところに暮らし続ける権利があるとする一方、実体は、
確かにどこかほかの所から来たイスラエルの入植者が、実際にパレ
スチナ人の国土を違法に占拠している(アメリカ国務省によっても
事実は認められる)、しかも国際法が彼らに退去しろと命じる。

多くのニュース解説者がイスラエルの入植者が帰るべき場所として
トーマスのドイツとポーランドの含みに特別の立腹を示して、ヒッ
トラーがいまだに支配してすかさず責めるのを待ち構えるのを匂わ
せる。

それより、第二次世界大戦とナチのホロコーストが半世紀前に完全
に終わったのは喜ばしい事実だ。ポーランドでは現在、ハヌカーの
間にワルシャワ中央部に10フィートの高さの大燭台をきらめかせ
ると共に活気に満ちたユダヤ人の復活があり、ドイツは、ニューヨ
ークタイムズによれば、ユダヤ人が住みたい国になってきている。
事実、近年さらに一層ユダヤ人がイスラエルよりドイツに移住する
のを選択してきている。

入植者はアメリカ(この行き先は多くの記事から省かれた)に帰れ
とのトーマスの要求は、ひどいどころか、非常にたくさんのヨルダ
ン川西岸地区入植者が米国から来るという既知の事項である。

全体として、出来事に基づく報道は問題の両サイドから世間の人た
ちを引合いに出すとの基本的ジャーナリズムの慣例から大いに外れ
てきている。トーマス支持者からの引用が欠けている、たとえYou
Tubeのページが彼女を擁護するおびただしいコメントを入れてい
る悪名高きビデオを特徴づけるとしても。対照的に、おしなべて全
員シオニストのトーマスの中傷者からの引用は至る所にある、だが
総じて、発言者の度々の利害の不一致をあばくのに役立っていない。

例えば、ワシントンポスト紙のハワード・カーツ(Howard Kurtz)
は、刑務所の指揮官によって数人が冷酷に殺されたイスラエルの刑
務所で刑務官として勤務するイスラエル国民であるとの記載なしに
ジェフリー・ ゴールドバーグを引合いに出す。イスラエルの刑務所
は罪状なしに何百とパレスチナ人を拘留する。

トーマスをビデオテープに撮る男性、ラビのDavid Nesenoffもまた、
彼自身とおどけた神父やメキシコ人移民になりすます別の男を主演
させる攻撃的なビデオを作ったとの報告を、主流のメディア編成は
調査してきているように思えない。

同様に、ハイスクールが卒業式の演説者としてトーマスの招待を取
り消したとの報道は、多数の学校の両親と生徒がトーマスは演説者
のままでいいと思うのを、読者に決して知らせない。この引き合い
に出されないグループが学校の大多数を代表していても。このグル
ープのメンバーたちがFacebookに「ヘレン・トーマスは私たちの
卒業式の演説者でなければならない」のページを作ってきている。
以下のように述べる:

「このグループの目的は、分裂させる談話に参加させるため、引き
込んだりおどしたりすることによってその意図(意欲)をより多数
派のグループに押しつける卑劣な少数派の手腕に、静かにだがしっ
かりと抗議すること。このグループは、分別のある論議と、今述べ
た筋書、明らかに少数派が問題と論議をこじつけることで彼らより
多数派を優先できるとの感触という点で、信念を断言します。」

近づく卒業式でトーマスを交代させるのはCBSのボブ・シーファー
(Bob Schieffer)だろう。彼にはジョージ・W・ブッシュと親密
な家柄の縁があり、たとえ国民を戦争に行かせ、行かせっぱなしの
政府の捏造を攻撃したとしてもごくまれだ。

イスラエル・パレスチナに関して彼の報道に留意するメディア監視
人、Fairness(公平性)とAccurate In Reporting(誤りを犯さな
い報道)が、2006年にシーファーの「こじらせたどうしようも
ない惨劇の無視するような薄っぺらな報道」に抗議して注意喚起を
発行している。

ホワイトハウスのブリーフィングでトーマスの最前列席を誰が引き
継ぐかはわからない。最近の記者団の経歴を考慮すれば、イスラエ
ルの一味が代わりの気配を見せているらしい。

△ Alison weirは「If Americans Knew」の常務取締役。
記事に関係する写真とビデオはウェブサイトで見ることができる。
http :// ifamericansknew.org
彼女への連絡:contact@ifamericansknew.org


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