■私たちの敵、イスラエル人■Antiwar
7 June 2010 by Justin Raimondo

いつ私たちは脅威に目ざめるのか?

ガザ艇隊のイスラエルの乗っ取り事件に基づくこの前の私のコラム
にカキコする欄に私の読者のひとりが以下のレスを書き込んだ。

「もう一度問いただす:イスラエル人には、私たちの政治家にそん
な堕落した行為をさせるだけの何があるというのか?裏取引をする
事態か?一連の軍事行動に寄与するものを留保するおどしか?イス
ラエルがまた行うのをただ待つ米国議会が立法府のくるぶしあたり
に集団的ズボンを下ろすのを見るのは頭にくるのに加えて全くばつ
が悪い。」

そう言って何でもふさわしくないわけではないが. . .

現に、かなりそれで不当な行為がたくさんある、だがとにかく、こ
の問いに対する答えはなにか?実行によって何度もイスラエルは世
界を激怒させてきている、最大の熱心な支持者の多くさえもだ。レ
バノンに対する多様な侵犯、ガザとヨルダン川西岸地区への急襲、
ますます右肩上がりの入植地、殺し屋リーバーマン(Avigdor
Lieberman)の公然と人種差別主義者でファシズム信奉者の政党を
含める現在のベンヤミン・ネタニヤフの極端な右翼内閣を特徴づけ
る不道徳な人種偏見と同族意識ーーイスラエルの罪悪のリストに事
欠かない、しかも、ほんの数年ではなく、遠く過去にさかのぼって。

6日間戦争より先にイスラエル軍の動勢を監視していた米海軍の偵
察船、USSリバティをイスラエル人が爆発したときも、ワシントン
は、公然と「偶発事故」だったと主張するテルアビブの作り話に同
調した。現在、艇隊の上でなにが起こったかについて語るため生還
する、何度も強打されたアメリカ人たちがイスラエルの残忍を立証
することでお返しするとき、この赤っ恥が繰り返される。ひとりの
米国人が殺されたのにワシントンは見て見ぬふりをする。レイチェ
ル・コリーの亡霊は何も不意をつかれない。私もそう。なぜなら、
要するに、イスラエル人は私たちの敵だからだ。

アメリカ合衆国からの援助なしにはイスラエルの入植者コロニーは
石のように沈むという事実を忘れるな。 彼らのせりふを暗記して理
解している両国の政治家によって、いつも通りただ受け売りされる
「特別の関係」という儀礼的賛歌は無視せよ。そして決まって、米
国・イスラエル関係を「共有の価値観」と、自由主義の思いやりに
基づいた仲間同志でほめ合っている連中として描写するプロパガン
ダに注意を払うな。

ホロコーストに続いて承認され、大量殺人の極端な熱中を生き延び
た人たちによって引き起こされるイスラエル発足の根拠は、当時も
今も、この世界でユダヤ人は大丈夫じゃないという概念だ。そんな
のはどこにもない、アメリカ合衆国にもない。せいぜい距離を置い
たままにされるか、最悪、支配下に置いてきつく押しつける誰しも
が、潜在的な敵というのがこの考え方の原因となってる前提だ。

艇隊に対しての攻撃で経験した無法状態と残忍は、結局、世界がこ
の上ない悪意に満ちた部類の民族主義でまん延するときいつも正気
づくシオニズムの本質に内在している。イスラエルの進歩的な友人
たちは実にひどい恐怖に、アパルトヘイト(人種隔離政策)下の南
アフリカと最新の北朝鮮から成る組合わせに進化するユダヤ国家を
見る。なお、イデオロギーにはシオニズムの容赦のない論理がある。
今日イスラエルの支配政党のリーダー格、Ze’ev Jabotinskyの初期
の取巻きが、ムッソリーニの「鉄血」ドクトリン(信条)に惹きつ
けられ完全称賛だったのと意識が共通なのにほとんどずれはない。
今日のIDF(イスラエル防衛軍)の先駆け、イルグーン団の海軍戦
士のためイタリアにトレーニングキャンプを設立するのをイタリア
の独裁者ムッソリーニがJabotinsky の「歴史再審論者」分派に許し
たのは必ずしも理由がなかったわけじゃなかった。

艇隊攻撃の生還者が、なにがあったか証言したとき、そして処刑の
やり方でひとりが頭に4発銃弾を受け、他にも非常に短い距離で射
殺されたとの検死報告が入ってきたとき、私たちは衝撃を受けた。
すでにイスラエルは幾度も平気でやることを見せてきている。ガザ
艇隊の乗っ取りは幾代も前に及ぶ一連の事件の直近の発生に過ぎな
かった。その隣国と先住のアラブ人住民に対するイスラエルの侵害
の長い歴史に加えて、モルデカイ・バヌヌ(Mordecai Vanunu)の
誘拐、イスラエルの敵を捜して世界を徘徊する暗殺分隊、まるでア
ラブに責任があると言わんばかりにうまくやってのけるエジプトの
西側外交と文化施設爆撃。

これらは欧米自由民主制の行為ではなく、彼らの名前が惨死と同意
になるくらい極めて効果的に敵を処理するのに残虐な手先を指導部
が送り出す12世紀イスマーイール派の一派、ニザール派シーア派
信徒の信奉者(伝説的な「暗殺騎士団」を取り立てて言うほどは似
てない)熱狂的で狂信的な体制に属する行為だ。ネタニヤフは(な
かなか追い払えない)近代の山の老人だ。

この任務がますます、第1の後援者である米国政府と西ヨーロッパ
の政治的エリートとの不和をイスラエルに負わせる。総じて秘密に
しておかれるが、近ごろイスラエル人どもがその「西向き」の仮面
を捨てるとき、この相互の反感は増加してきている。結果はひと続
きの対決だ。

アメリカの副大統領がユダヤ人国家を訪問するとき彼を待ちぶせす
る、アメリカ丸抱えの和平計画を無視して新たな入植建設に向かう
イスラエルの固持は、イスラエルの政策における右肩上がりの極右
によって誇示されるオバマ大統領に対する極めてリアルな憎しみと
アメリカの防衛安全装置を見抜く一連の人目を引くような挑戦だ。
911より数カ月先に米国に押し寄せたイスラエルの「画学生」や、
全然アメリカのアルジャジーラでない、フォックスニュースによる
911後の意外な新事実は言うまでもなく、フォックスニュースの
カール・カメロンがこう表現するように:

「9月11日以降、初めての反テロリズムパトリオット法の下に、
または出入国管理違反のためか、60人以上のイスラエル人が検挙
されるかまたは拘留されてきている。捜査官によれば、一握りの現
役のイスラエル軍人が拘留された人たちのなかにいた。拘留者のだ
れかはまた、アメリカ合衆国でのアメリカ合衆国に反する疑わしい
監視活動について尋問したとき、ポリグラフ(うそ発見器)で失敗
した。」

「イスラエル人が911攻撃に関係したとの徴候はないが、イスラ
エル人が事前に攻撃について情報を収集していたかもしれないと捜
査官らは疑う、加えて情報を分配しなかったと。つながりはあると
非常に高い地位の捜査官は言った。だが、詳細を求めたとき、彼は
このイスラエル人を911に関連づける証拠は機密だと言ってそれ
を説明するのをきっぱりと断った。集められた証拠について私が君
に言うはずがない。それは極秘情報だ。」

彼らがつかんだ情報がアメリカ史上最悪のテロ攻撃を未然に防げた
だろうに、それを固守する、たとえイスラエル人がこれを受け入れ
ることができても、その時は彼らは平気でやりかねない。またアメ
リカ政府はそれを心得ている、それが、避けられる限り少なくとも
公然とあえて彼らに逆らわない1つのよい理由だ。彼らはアメリカ
人を殺し、私たちの重要な秘密をこっそり手に入れて、仕返しの不
安なしに私たちの面前であざけることがある、なぜなら、創造者に
くってかかるのを文句なく平気でやり、その過程でかなりの損害を
与える、フランケンシュタインのばけものを私たちが育成してきた
からだ。

文字通りに、私たちが彼らを好き放題にやって無事に済むようにさ
せておくもう一つのよい理由は、この国の中の彼らの政治力だ。外
国の侵入に対してアメリカの防衛の弱点は、アメリカの政策を蝕ん
で具体化する外国に後援されたロビイストの手腕である。アメリカ
の政治と社会生活の中枢に影響を与える彼らの代表をはめ込むこと
に捧げられる遠く過去にさかのぼる国家丸抱えのキャンペーン(組
織的運動)が全くみごとに報いてよい結果を生んできている。右派
(保守)はもちろん左派に対して彼らの一味が休みなくイスラエル
政府路線の通過を促進して、独善の狭くて困難な道から脇にそれる
徴候を見せるする時はいつでも彼ら自身の政治指導者を非難するの
をためらわない。

そして彼らを非難できるのは誰か?結局、一民族国家として政治の
自主性はもちろん、彼らの具体的存立はアメリカの補助金という命
綱に完全に依存する。

イスラエルの手下にそんなパッションを吹き込む武人気質は、シオ
ニスト計画の核心で脈打つ絶えず悩まされる孤立感から生じる。永
久に「経験に基づいた」危機に陥って敵に包囲されるユダヤ人国家
は、完全ないじめっ子と、どうにもならない犠牲者として、同時に
存在する。従って、彼らの特別奇襲部隊がむかつくような棒きれで
暴力的に襲撃するトルコ人「テロリスト」によって残酷に扱われた
との奇異な主張がテルアビブから出てくる、テロリストにはやり返
す蛮勇があった。イスラエル人はそのすさまじいトルコ人「テロリ
スト」が特別奇襲部隊を連打するビデオを公表した、そのちょっと
前に起ったこと、ヘリコプターから来る実弾使用の襲撃とその後の
処刑のやり方での9人の死亡と多くの負傷は割愛した、ビデオは西
側のメディア報道の首位を占めた。

テルアビブで政府をしっかりと支配するいけ好かない種族、イスラ
エルの強硬路線の国家主義者には、現在と今後、誰でもが対戦相手
だが、確かにおぼつかない手でユダヤ人国家の運命を握るアメリカ
人は特にだ。ロビー(圧力団体)を恐れずに進んでアメリカのため
に立ちあがるタマのある大統領をいつか私たちが選ぶことにでもな
れば?もうほとんどAIPACにしきりにへつらいたがりイスラエルの
国家テロを擁護する議会でない議会を私たちが選ぶことにでもなれ
ば? ある日、援助の蛇口が止められることにでもなれば?

イスラエルの国民的パラノイアはそれ自体イスラエル人に制限され
ないが、すべてのイスラエル非難が反ユダヤ主義の策略として描写
されるほどまでに、彼らのアメリカの教会における熱烈な信者の集
団を苦しめない。例えば前の部分で引用したフォックスニュースの
話は決して論争になってない、いや引用されもしない。卑劣な「反
ユダヤ主義」として簡単に追い払われる。以前ブッシュ・ホワイト
ハウスに好意的と見なされたフォックスニュースの記者カール・カ
メロンはユダヤ人排斥者か?フォックスニュースは反イスラエル
か?またイスラエルが注意して見まもり911乗っ取り犯人に気づ
いていたと断言するのみならず、米国での多方面にわたるスパイ活
動と組織的産業スパイを暴露するカメロンの魅惑的で詳細な4部に
わたる報道の残部についてはどうか?

バラク・オバマに対するむかつく感情として見せかけるイスラエル
で増加する熱狂的な反アメリカ人気質は表面的には異様に思える。
なぜ君の最も親しい友人をひどく嫌うのか?けれども、この展開は
文句なく理解できる。もし君の「最も親しい友人」が、君を支え、
君を守り、君を救助して、君が必要として求める何でもかでも与え
てくれるとしたらどうなるか?もしそうなら、君は遂にすべて網羅
する彼の抱擁を失う。ある時、少しでも気骨があれば、それに腹を
立てることになる、ひどく嫌うことにもだ、おまけにそれを許すせ
いで君自身を憎む。

一方に利益を与えておいてもう一方の費用が右肩上がりの、「特別
の関係」は非常に有害なひどく逆機能的な関係だ。それはおそかれ
早かれ終わるだろう、だがどんなふうに?制限のない中断で、もし
かすると暴力による衝突を伴って?イランへ行く途中でイラク領空
を横切るイスラエルのジェット機を撃墜しないことに、なんとマレ
ン統合参謀本部執行部が断ったのをふと思い出す。または、さらに
かなり不吉な種類の内密のイスラエルの行動をもってであろうか?
いずれにしても、ワシントンは、そんな疑問に対して解答するのを
大いにためらう。

△ Justin RaimondoはAntiwar.comの編集長。彼は「An Enemy of
the State : The Life of Murray N. Rothbard( Prometheus
Books , 2000)」、「Reclaiming the American Right : The Lost
Legacy of the Conservative Movement( ISI , 2008)」、「Into the
Bosnian Quagmire : The Case Against U.S. Intervention in the
Balkans( 1996)」の著者である。
彼は「The American Conservative」に寄稿する編集者で、
「Chronicles : A Magazine of American Culture」にちょくちょ
く寄稿する。


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