米大統領のアイルランド訪問を翌日に控えた6月24日のことだ。アイ
ルランド公共テレビRTEの報道記者キャロル・コールマンがジョージ
・ブッシュ会見収録のためにホワイトハウスに入った。ホワイトハウス
の厳しい報道管制指針の一環として、質問内容は事前に提出させられ、
RTE側の撮影スタッフによる収録も許されず、彼女の側がホワイトハ
ウス専属の撮影スタッフによって録画された。
大統領は、いつもやってる調子で会見を機械的に取り仕切り、ちぐはぐ
な回答をペラペラと話しはじめた。コールマンは時間がないのを知って
いたので、大統領の一方的なおしゃべりを断ってアイルランドの視聴者
の関心にそった質問に回答を集中してくれるよう頼んだ。大統領の顔色
が急変した。子供がダダをこねるように、「まだ終わってない。最後ま
で言わせてくれ。君が質問し、私が答える。いいじゃないか」と言い出
した。要するに、彼は慌てたのだ。(TomDispatch 14 July 2004)
この後、キャロル・コールマンは干されるか困ったことになるものと思
われたのが、アイルランドでは雑誌の表紙を飾り、英雄視された。

私がアメリカ人の生き方の長所について書くとすれば、せいぜい30ペ
ージにしかならないだろう。地理上、アメリカは広大であると同時に恐
ろしい。なぜ恐ろしいかといえば、今、アメリカほど人間と自然が完璧
に分離している国はないからだ。この世界を自由な人々の社会と呼ぶの
は罰当たりだ。狂気のような妄想を抱きながら、地球からやみくもに、
しかもありあまるほど奪い取っている、この常軌を逸したなりわいが、
進歩であり光であるというのだろうか。この世界に対して私たちがなす
べきことは何なのか?(ヘンリー・ミラー:冷房装置の悪夢より)

私たちの偉大な国家を守るために、地球上のあらゆる場所に死と暴力を
輸出する。(911後、米国大統領ジョージ・W・ブッシュの発言)

▼抗うつ剤を使用するブッシュ▼BY テレサ・ハンプトン
Capitol Hill Blue 28 July 2004

Capitol Hill Blueは、鬱とパラノイアを抑えるためにブッシュ大統領が
抗うつ剤を飲んでいるのを知った。医師の処方箋が必要なクスリはホワ
イトハウスの医師、リチャードJ. タブが注文する。起訴されたエンロン
の最高経営責任者ケネス・レイとの関係を記者に問われ、答えるのを拒
否した7月7日、タブ医師は抗うつ剤を処方した。

ここ数ヶ月、ブッシュの感情の安定度がワシントンの風説のトピックに
なっている。大統領の気分の揺れの大きさと、なんとも鼻持ちならない
爆発に関して、ホワイトハウスの補佐官の間で懸念がますます高まるこ
とについて、Capitol Hill Blueは7月4日に初めて伝えた。

共和党の忠臣たちはその報告を反ブッシュ・プロパガンダと退けたが、
後に、著書「Bush on the Couch: 大統領の心の内」の中で、著名なジョ
ージワシントン大学精神科医のドクター・ジャスティン・フランクによ
ってそれが確かめられた。花火を使ってカエルを爆発させる幼少期の悪
ふざけに始まり、ジャーナリストを侮辱することや死刑執行の申し立て
に満足げにほくそ笑むこと、バグダッド空爆の前に両手を愉快に前後さ
せるまで、終生のサディズム的傾向にある大統領をドクター・フランク
は誇大妄想で未処置のアルコール中毒と診断した。

記者の質問に怒って立ち去るブッシュ。「これにすっかり不安にさせら
れた私は、彼がしたことすべてに注視し、彼の書いたものを読み、ヴィ
デオで観察することにした。彼はじゃまされたんだと思う」とドクター
・フランクは言った。「アルコール中毒症が抑えられても治療されてな
い、元飲んだくれのプロフィールに彼は適合する」

ドクター・フランクの推断は、UCLA メディカルセンター教授ドクター
・ジェームズ・グロシュテインや博士号を持つスタンフォード大学メデ
ィカルスクール名誉教授ドクター・イヴリン・ヤロンをはじめとする、
他の著名な精神科医によって称賛されている。ブッシュ大統領は偏執的
な誇大妄想傾向のある未処置のアルコール中毒とドクター・フランクは
付け加える。

ホワイトハウスはこの記事に対するコメントを求める電話に返事をよこ
さなかった。ブッシュが落ち込み(鬱)と行儀を抑えるために服用する
正確なクスリはわからない。肉体面か精神面か、ブッシュの健康に関す
る情報を抑制できるのは再選後のレーガン政権によく似ているとベテラ
ンのホワイトハウス専門家は述べる。アルツハイマー病の猛攻撃の前兆
となった大統領のますますひどくなる記憶喪失を補佐官たちがなんとか
隠蔽しようとあしらった二期目のことである。

また、ほどなく辞任する大統領がホールを歩き回って歴代の大統領の肖
像写真に話しかけた、リチャード・ニクソンの最期の日々まで記憶は戻
される。そのニュースはニクソンがホワイトハウスを去るまで明らかに
ならなかった。

長年の共和党政治コンサルタントが、わかりきった理由から身元を明か
さないことを条件に言った。彼は共和党の議会候補者に「ブッシュから
距離を置く」よう助言している。

▲以上のことをふまえて考えると一段と恐ろしい事実:

1992年にジョージ・H・W・ブッシュ、つまりブッシュのおやじが
アメリカの核実験を停止したとき、お蔵入りになった核爆弾を設置する
はずだった塔が、フレンチマン・フラットの北32キロの地点で、いま
も新しい爆弾の到着をじっと待っている。ジョージ・W・ブッシュによ
る「核態勢見直し」指令に従って、現在、ネバダ実験場は2年の工期を
18ヶ月に短縮して、準備態勢の整備を急いでいるところだった。
ブッシュ政権はすでに、将来の「核拡散予防戦争」に備える最適な戦術
兵器だと称して、核を利用した新世代の「バンカー・バスター(地下遮
蔽物貫通)爆弾」の開発を推進している。