■イスラエルとモンティパイソンの死んでるオウム■
ICH 08 October 2010  by イヴォンヌ・リドリー in ダマスカス

どれほどの人がモンティパイソンの「デッド・パロット・スケッチ」
を覚えているでしょうか?それは国民性と文化を超越した素晴らし
い喜劇の定番でした。人を引きつける力で永久であるそれは、運が
尽きるでも絶体絶命でも、ちょっとしたいたずらなユーモアを必要
とするとき、たびたび引き合いに出されます。

私は先日、中東和平会談が立ち往生して失敗したとのニュースがす
っかり浸透したとき、ダマスカスへの道でそれを思い出しました。
ところで、あの方が来るのを誰が想像したかしら?そう、それどこ
ろかバラク・オバマの平和のイニシアチブは、ジョン・クリーズに
よってこの大市場から購入されるノルウェーブルーのオウムよりず
っと死んでるように見えます。マイケル・ペイリンによってそれは
見事に演じられるモンティパイソンのペットショップオーナーと同
じようにオバマは和平会談が期待はずれのものであるのを全面否定
します。マイケル・ペイリンがまったく死んでいるオウムをなんと
かよみがえらせようとしたように、彼が和平会談をよみがえらせる
ことがあるでしょうか?彼にそれができますか?まさか、できませ
ん!(No,he can't!)

私の旅行の同行者たち、いろいろなメディア販路から調整されたジ
ャーナリストと旅行記者の群れもまた、少しの驚きも表しません。
その日もっと後で、私たちはダマスカス北東のオアシスの都市パル
ミュラの古代遺跡を通っていました、その時まさに私はアラブ世界
の壮大な事態の中で、実はイスラエルがなんと安っぽい(つまらぬ
もの)かに気がつきはじめました。

国家は建国60年余り、しかもイスラエル自体も隣国も平穏の時代
を決して経験してきていません。不変の高度のパラノイア(妄想症)
状態にあって、現実でも想像でも、絶えず戦時体制にあります。あ
あいった否定的なエネルギーと実体が、中東で、ともかく100年
で区分される、非常に長い期間、維持されるはずがありません。

古代シリアの都市パルミュラの壮大な戸外円形劇場に腰かけて、私
はパルミラ帝国の3世紀のシリアの女王、ゼノビアについての芝居
を見物しました。強大な古代ローマ人に対する反乱を導いた堂々と
した恐れ知らずの戦士として描写されるゼノビアの物語は、霊感を
与えてくれました。ドラマが繰り広げられるとき、彼女は彼女自身
の領土を広げてエジプトさえ征服しました。けれどもそれはすべて
が涙ながらに終わるカーテンコールの前なのが見え見えでした。そ
して一握りの歳月のあとに無敵の女性戦士の統治は力尽きました、
プライドを傷つけられ敗北した彼女は金の鎖と手錠で自らを縛って
市内を練り歩くためローマに船で連れて行かれました。 上演のあと、
パルミュラの古跡を通ってさまよったとき、イスラエルとパレスチ
ナ間の偽の和平会談のもう一つの最新の失敗に、なぜアラブ世界の
多くがゆったり構えて無関心のように見えるのかが私の心に浮かび
ました。あのね、中東の歴史には自分は無敵であると信じるゼノビ
アのような男女多数の統治者がいました、極めて少数は別として、
彼らの名前の大部分は歳月の砂時計の砂粒の下に消え去ってきてい
ます。

この物語の教訓は単純なものです、永久に持続するものはなにもな
い、帝国や皇帝は移り行く、国境はなくなり拡大する、そのため傲
慢で意地の悪い卑劣なイスラエルもまたそうです。ただ1つのアフリ
カの禁猟区の大きさもないイスラエルは、すでにその消滅の断末魔
の最初の段階を経験しています。シオニスト国家は、非常に高価な
維持費と全く維持できない将来によって失敗した目論見です。

逆に、たとえどう戦争や天災が一帯を巻き込むとしても、国境が変
わり、国々が生まれ消え去るとしても、アラブ世界は常にそこにあ
るでしょう。 70年の歴史という点で、シオニスト国家イスラエル
の流血でびしょ濡れの存続期間は、アラブ世界の歴史年表にかろう
じて一時的な異常として記録されます。その特有の不運の立案者、
一帯の眺望における今の梅毒(災い)は消え去るでしょう。歴史が
それを私たちに教えます。シオニスト国家の死去は避けられません。

まさに飛び抜けて素晴らしいパルミュラの遺跡は想像力をあおるひ
と続きの堂々とした古跡ですが、さらに数千年後もゼノビアの名が
彼女の伝説的な勇気と気概によってまだ言い触らされるのを、私は
ほとんど請け合うことができます。だれかイスラエルを覚えている
でしょうか、どうかしら? もし覚えているなら、どんな点で?
それはたぶんパレスチナ人に対する違法で不道徳な占領か、または
国際法と国際協定のルールの徹底した無視でしょうか?

もしかすると、どなたかこれをいま一つの新参者、アメリカ人に説
明すべきです。そして、もしオバマがそれでも理解しないなら、次
に、おそらく彼の特別顧問のひとりが、近々ホワイトハウスの専用
映画館の一晩にモンティパイソンの「デッド・パロット・スケッチ」
を上映すべきです。

大統領(Mr President)、ジョン・クリーズの役を間違って引用す
るどおりに、私はこう言ってフェアだと考えます:「これら和平会
談は死んでいます!やめにするべきです!成り行きはこの浮き世の
煩わしさを捨てて(死んで)きていますし、主のもとに行き(死に)
始めてきています!それは命を奪われて死んでいます。和平会談は
死んでいます、行き詰まりです。くたばってきています!」加えて、
米国の加担によって釘付けにされるにもかかわらず、いま私たちに
必要なのはイスラエルのために幾分当てにならない止まり木から転
げ落ちることだけになっています。まあなんと、たのしみな一日だ
こと(ありっこない)。

△イヴォンヌ・リドリーは「International Muslim Women's Union
(イスラム教徒の女性国際同盟)」のヨーロッパ議長

▲原文はここに↓ 
http://www.informationclearinghouse.info/article26543.htm


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