当局不在、治安なし、警察なし、東エルサレムが麻薬のスーパーマ
ーケットになってきている... これはイスラエルの政策の一環だろ
うか

■米上院がパレスチナ当局から基金をはずすことで可決■
PNN(パレスチナニュースネットワーク)11 July 2011

米上院は、7日木曜日、もしもパレスチナ自治政府が引き続き9月
国連で国家としての地位を求める計画をはかどらせるなら、パレス
チナ当局への支援を停止するとした法案に賛成して可決した。

「平穏で安泰、相互理解の内に並んで生存するイスラエルというユ
ダヤ人民主主義国家と実行可能な民主的パレスチナ国家」を形づく
るために当事者間に交渉再開を求する投票は、賛成407、反対6
で決まるも、拘束力のない議決だった。

法案は紛争に対して交渉での解決を要求すると同時に、重要な焦点
はファタハとハマス間の最近の結束取引にあった、ハマスに関して
それは非常に懐疑的だ。

法案はまた、もしハマスにも同様に行政府に入るのを可能にするな
ら、引き続きパレスチナ当局に資金助成をするかどうか問いただす。

上院を通過したと同じ法案で下院の議決が続くことになる。

パレスチナ統一国家はファタハ単独では成し遂げられない。ガザで
圧倒的な支持を得ているハマスとの和解を得ずして、「統一」の名
を手にすることはできない。米国の要求はその統一を妨げるものだ。

http://english.pnn.ps/index.php?option=com_content&task=view&id=10415&Itemid=61

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■東エルサレムが疫病神のヘロインに苦しむ■アルジャジーラ
06 Jul 2011

東エルサレムと郊外のアラブ人住民は、少なくとも現在の薬物使用
値の一助となる、雇用ナシ、お粗末な教育、高い貧困レベルと政情
不安に向かい合う。

見込みも安全の保障もなしに、活動家らは都市の中毒者を救おうと
奮闘する。

「これまでやめようとは思わなかった」とアブ・サラフ(Abu Salah)
はクリニックのサークル仲間に聞かせる。「ハシーシ、ヘロイン、
コカイン、14年間の売買の結果として自分の人生をコントロール
できなくなっていた。職なんてひとつもなかった。家族に話しかけ
るなんてとんでもなかった。」

彼の話、および私たちが座り込みに参加しているクリニックは、ど
れほどパレスチナの麻薬問題がどんどん危機的状況になっているか
の現われだ。東エルサレムとその周辺は、貧困と治安の欠如により
無防備になっており、中毒の繁殖地になってきている。

隣接したエジプトやレバノンと異なってパレスチナには歴史に残る
麻薬取引ぐるみのコネクションはない。特に、たちまち広がるヘロ
インによって、その出現は突発的で華々しかった。1986年には
300人だったのと比べると現在東エルサレムには6000人余り
の常用者がいるとAl Quds大学は見積もる。

イスラエルの分離壁に直面して圧力のかかったアルラム(Al Ram)
の中心部では落ちぶれた状態が起こっている。以前、エルサレムの
元気な郊外住宅地域だった町は、2006年以降、3面を包囲する
壁によって閉じ込められた。この突然の都市からの切断の影響は壊
滅的だった。

全商売の三分の一は休業に追い込まれ、24歳以下の若者の75%
が失業し、町の住民6万2000人の約半数がエルサレムに入るの
に要するIDを拒否されてきている。

隣接したAbu DisやAl Ezzariya同様、アルラムはリンボ(捨て場所)
状態で見捨てられてきている。一部パレスチナ当局の行政機関と共
にイスラエルのセキュリティ制御を明文化する1993年オスロ合
意の規定の下、町は現在BとC領域の混在として分類される。パレス
チナ警察は無断で当地で動くことを禁じられる、だから住民は無秩
序に耐える。

「当局不在、治安なし、警察なし」と社会開発NGO、アル・マクデ
セ(Maqdese)のアジュマン・アフガニ博士は言う。「わけなくク
ルマを盗めるし強盗に入れる、どんどん麻薬のスーパーマーケット
のようになってきている。」 パレスチナ当局の報道官Ghassan
Khatibがこの問題を認める、「このエリアは私どもが機能すること
を許可されていないために苦しんでいる、またイスラエルが政策と
して彼らを放ったらかしにしている。」

アルラムの街が、ディーラー(麻薬の売人)とユーザー(麻薬中毒
者)にとって安全な避難所としてよく知られるようになっているの
をアフガニ博士は危ぶむ。彼の窓の外の遮断壁の小さな穴を指し示
して、穴が麻薬を密輸するのに使われると彼は主張する。「毎晩、
彼らはここからヘロインを持ってくる。」

売買に取り組む当局不在のせいで、アル・マクデスのような市民社
会団体が違反に介入する。意識を促進するため学校を訪問する、必
要とする人にカウンセリングを提供する(彼らは精神病医を育て上
げてきた)、常用者に清潔な針やストラップやコンドームを配給す
る進歩的な危害軽減計画と、彼らにはさまざまな麻薬問題に取り組
むたくさんの段取りがある。

危害軽減は生命を奪う血液疾病の広まりを抑えようと努める。WHO
(世界保健機構)が管理する2010年調査報告は、検査のために
血液を提供する225人の常用者に報いた。驚くべき調査結果が、
被験者の半数余りが不治のエイズまたはC型肝炎に感染しているこ
とを示した。

問題の緊急度が、伝統的で保守的な地域社会に町の麻薬の働き手の
存在を容認することを強要した。一世代前、注射器を配る計画は深
刻な抵抗に直面した。

この新しい寛容の雰囲気は、元ヘロイン中毒者のNihad Rajabiに、
「パレスチナで唯一再生させるセンター」と呼ぶものを見つけさせ
た、それはアルラムの最も人口の密集した場所にある。2007年
に開設して以降、そこはずっと忙しい。

「一度に23人までここに滞在できる」と彼は言う。「一例として
は3カ月滞在すれば麻薬中毒じゃなくなる。時には家族がここに連
れて来る、または自分で来る。以前、アルラムの住民は麻薬に手を
つける者は助けられるはずがないと考えていた、現在、彼らはオレ
っちらがここにいるのを喜んでいる。」

常用者を助けて立ちなおらせるのにセンターはアメリカ式の12段
階のプログラムを用いて毎日3回のグループセラピー・セッション
を含め、朝7時から始める積極的な日常の仕事で組み合わせる。こ
れらセッションのねらいは、内向的性格の態度を取り除き、社会的
スキルを取り戻して、もう1度橋渡しをし始めるよう参加者を元気
づけることだ。

援助ナシ

それは安価でもある。Rajabiはパレスチナ当局の省庁からなにひと
つ資金手当をもらわないし、彼の所持金からセンター支援を押しつ
けられない。彼に提供できるものは限られるけれども、彼は入居者
に技術訓練を提供しようとしたし、良質の治療を提供しようとした。

「これはオレがしたいことの1パーセント」と、彼は哀しげに受け
入れる。「でも財源がひとつもないんだ。」

治療は余分なサービスをしない。最初の4日間、中毒者は建物に閉
じ込められる。そのあと自由に外に出る。このRajabiが「やばい時
期」と呼ぶ、麻薬をいきなりやめること(コールドターキー)の最
初のショックにあっては幾つか自殺未遂があった。

センターの成功率は40%とRajabiは見積もる、そして残りは中毒
に後戻り。後戻りに追いやるファクターとして彼は雇用機会のない
ことや、どんな弱みも食い物にする覚悟ができた相変わらずのディ
ーラーの存在を引き合いに出す。

患者にエルサレムのIDがあって、やり抜く仕事を差し向けることが
できる場合、確率はまだしもだ。センターには市中にもっとよく(資
金・人員など)供給された非政府組織との形式ばらないパートナー
シップがある。Al Sadeq Al Taleb Associationは、施設での最大3
カ月滞在を使い切った場合、たいていRajabiの患者を治療する。

この団体を率いる理事であり設立者のMajed Alloushは、兄弟2人
が中毒で死ぬのを見てきた、そして彼の意欲を簡潔に"命を救う"こ
とだと説明する。彼は25年間現場で働き、やがてAl Sadeq Al
Talebを主要な国際的支援の付いた評判のよい組織的運動に振り向
けてきた。彼のグループは東エルサレム初の危害軽減計画に着手し
て、初めて若い女性にまで対象のすそ野を広げる活動にした。

前進にもかかわらず、Alloushは当局から有意義な支援のないことに
失望させられる。

「私たちには文部省と大問題があった。以前彼らは私たちが学校に
入り込むのを認めようとしなかった。事務処理で麻薬問題を解決で
きると彼らは考える。」

近年それが改められる。2010年WHO報告書以後、文部省は彼ら
の出張授業を2倍にするよう求めてきている。提供者の組織体とパ
レスチナ当局との間の便利で利己的な関係のせいで、麻薬は流行る
にまかされてきているとAlloushは感じる。

「当局者は何もしないことで割に合う」と彼は行政府について言う。
「私たちが見つけ出すものは何でも、加えて彼らが保健省に金を割
り振るのを、UNODC(国連薬物犯罪事務所)に申し出る。一年後何
らかの行動に加わるのを期待して待つことになる。当局はカネを手
に入れて去るだけ、これがお定まり。これは共同収賄だと、私は
UNODCに伝えた。」

彼は常に外国の提供者を疑ってきている、そしてパレスチナの40
00の非政府組織が正真正銘の発展を支えないと申し出る。「彼ら
は正気じゃない。彼らは人に事務処理をしてもらいたい。備品には
払うだろうが、カウンセラーには払わない。彼らは6カ月事業計画
を手がけたがり、そこでいなくなる。彼らはパレスチナを解さない。」

Alloushにとって理解事項は危機的だ。パレスチナの麻薬問題および
症状と出金者どちら共のパレスチナの実社会における広範囲に及ぶ
問題に取り組むにつき、アプローチに基本的なシフトがなければな
らないと彼は痛切に感じる。現在のパレスチナの麻薬法は1965
年からヨルダンの法律に基づいている、それはいまだに麻薬使用者
を監禁(投獄)する。国の治療施設が全くないことに連動して、趣
旨は薬物と麻薬使用者に寛容ゼロとなる。

市民団体協会は、刑務所の脅威を取り除いて苦しんでいる家族に備
えようとの法律の修正案を提出してきている。法案は立法府を通過
していてアッバス議長の承認を待っている。アッバスは過去2年間
決定を先延ばしにしてきている。

見通しを変えること

法案の起草に力を貸したAlloushは、ポイントは「常用者を犯罪者で
はなく、病気の人とみなす」ことだと言う。彼の言葉は、その犠牲
者に罰を与えることで"麻薬戦争"に勝てるはずがないとの強くなる
国際的コンセンサスを反響させる。

英国の最もひどく麻薬に冒された街ブライトンでは、地元当局がこ
の度、処罰をひっくりかえして治療を政策にしている。ブライトン
の最上級の警察官グレアム・バートレット警部は近ごろ、「薬物を
製造する人と供給する人は投獄されなければなるまいが、それを消
費する人は治療が必要である」との氏の意見を発表した。

エルサレムとその周辺に自治権がないのを考慮すれば、パレスチナ
人に供給を傾けるのは問題を含む。パレスチナ人の中には、パレス
チナの国民的大望をひそかに傷つける共謀的取り組みでイスラエル
当局がアラブ人に中毒を助長するとの信念が通用する。

そんな主張は証明するのが不可能で、おそらく、大げさであるのと
同時に、アラブ人への供給を停止することでイスラエル警察から取
り組みはなにひとつない。相も変わらずディーラーどもが毎日毎日
なんなく見えるところで目にできる。

イスラエルのCOGAT(自治区における政府活動調整者)がこの前、
アルラムのような街での彼らの責務を否定する声明をハーアレツ紙
に出した。「協定によってイスラエル警察の日常の仕事、実施活動
はひとつもない... イスラエル市民が犯罪に関わり合う場合を除い
て」と申し出る。

イスラエル当局に対して彼らの訴えは聞いてもらえていないと、壁
の両サイドのパレスチナ人が私に聞かせる。

ダマスカス門(出入り口)すぐ近くの店主ハッサンは、店の近くで
ディーラーが営業することを届け出た。「当局者はその男がユダヤ
人に売っていたかアラブ人に売っていたかを尋ねた」と彼は言う。
「"アラブ人"だと告げると当局者は何もしなかった。」

アフガニ博士が同意する。

「私たちが息をするのを止めたかったら、彼らにはできた」と彼は
言う。

これらの陰謀にもかかわらず、パレスチナはイスラエル社会の接近
がもとで苦しんできている、イスラエル社会はそれ自体の流行を経
験していた。イスラエルの麻薬防止当局は、年におよそ20億米ド
ルの市場価値のなかで、国に30万人余の中毒者がいると見積もる、
そのうち7万人がティーンエイジャーだ。

中毒性の薬物の消費は右肩上がりに伸びている、俗にエルサレムに
基盤を置くマフィアによって手広く、手際よく、分配される。

これらマフィアの膨張は、テルアビブの米国大使館がリークされた
外電で、「イスラエルの組織犯罪の伸びる勢力範囲と致命的やり口
は... 非常な懸念に属する。何処までOC分子がイスラエル支配層に
入り込んでいて公務員を腐敗させてきているか全く明らかでない 」
と、意思を伝えるほど由々しきものになってきている。

これらマフィアの国際展開に備えて米国は予防線をはるべきと、外
電は続けて提案した。

もっと正当なパレスチナの苦情は、イスラエルが彼らの地域社会を
弱めて、彼らを一段と傷つきやすくしていることだ。エルサレムを
取り巻く出入り規制は学校教育に悲観的影響を与えてきており、パ
レスチナの5000人の子どもがそもそもどんな学校にも通わない
事態となる。

その結果、NGO(非政府組織)は、うら若き9歳の中毒者を治療し
ている。たとえ子どもたちが立ち直ったとしても、当然のことだが
資格のなさが彼らにつきまとう。

分離壁のために、出入り規制は一夜にして幾千のアルラム居住者に
稼ぎを失わせた。かねて給料のいい専門職、建設工事は干上がって
きており、同等の労働市場は壁の東に1つもない。

かしらの稼ぎ手が実質的に解雇されてきていて、代りに家で薬物を
濫用して余暇を過ごす点で、一家に広まることが常用癖にはますま
すざらにあるようになっている。女性のヘロイン使用者の高まりの
責任はこの現象にあると大いに非難されるし、次のヘロイン注射を
求めて娘たちを売春に売り渡す父親の文書で裏付けるたくさんの事
例がある。

常用癖の資金をとにかく工面する麻薬使用者ぐるみで、せこい泥棒
の増加に一目瞭然のつながりがある。過程でちょくちょく仕入れ先
に対して縁(義理)が深まる。

Majed Alloushは目下の状況による役割を認めるが彼の地域社会に
負担をおってもらいたくない。「私たちはほとんど権限がないばか
りか、ある意味では放棄している。人々が通りから生ごみを除ける
ようになるかどうか、これが私たちの自負を取り戻す術だ。」

命を救うのはうれしいが、中心地区からと当局から気構えの転換が
なくしては、争いには勝つかもしれぬが戦争に負けるということを
彼は知っている。

地域社会の活動家が主導権を示しているところから政府幹部は尻込
みしてきている。空白状態にあって、物理的社会病が拡大している
危急存亡の時、同等になる包括的な取り組みは、アルラムのような
地域社会をもはやあとにひけない所から引き戻す必要がある。

http://english.aljazeera.net/indepth/features/2011/06/201162874544676539.html


 


♯お知らせ♯

きままなブログを始めました。よりのんきでよりビジュアルな内容になっています。
*見つけた 犬としあわせ* こちらもごひいきに。

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