■リビア戦争の神話トップテン■counterpunch
by マクシミリアン・C・フォルテ 1 September 2011

この上位10位の神話(作り話)は、リビア戦争で口をきく主要な
役者、反徒によってであれ、NATO、ヨーロッパの指導者、オバマ
政府、主流メディアによってであれ、"国際刑事裁判所"とやらです
ら、何より繰り返される主張の一部である。そして今度はこの主張
が、むしろ帝国の民間伝承、この戦争は"人道主義の介入"である、
とりわけ"一般市民を守る"ため計画されるという、まったく露骨な
作り話を支える神話としてみなされる、理由いくつかを私たちは調
べる。もう一度、この神話の重要性は、ほとんど疑わないと同時に
極めて効果的な結果に至るまでその広範な再生に存在する。加えて、
西側諸国の文化と社会の絶え間ない軍事化を助成すると同様に、理
想的な人権と将来性を持ち出すのをひどくゆがめるおそれがある。

トップテン:
 1位 ジェノサイド(大虐殺)
 2位 カダフィは"自国民を爆撃"している
 3位 ベンガジを救え
 4位 アフリカの傭兵
 5位 バイアグラであおる集団レイプ
 6位 守る義務(R2P=Responsibility to Protect)
 7位 鬼のようなカダフィ
 8位 天使のようなフリーダムファイターズ(自由の戦士)
 9位 リビア国民にとって勝利
10位 左翼にとって敗北

http://www.counterpunch.org/2011/08/31/the-top-ten-myths-in-the-war-against-libya/

△ マクシミリアン・C・フォルテはカナダ、モントリオールのコン
コルディア大学で社会学と人類学を教える助教授。
http://openanthropology.org/~~V

■ CIAがリビアを混乱状態に陥れるとき世界は元気づく■
INFOWARS.COM 2 March 2011 by David Rothscum

カダフィ支配下でリビアがどんなだったか、ちょっとの間、事実を
見てみよう。

混乱が勃発する前、リビアは受刑者の率がチェコ共和国より少なか
った(世界61位)。リビアはアフリカ諸国の中で乳児死亡率が最
も低かった。平均寿命はアフリカ諸国の中で最も長かった。栄養失
調は人口の5%未満。世界中で高騰する食料価格に対応してリビア
政府は食品にかける税をすべて廃止した。

リビアの人々は豊かだった。

一人当たりの購買力でリビアはアフリカでGDP(国内総生産)第一
位だった。リビアはアフリカ大陸でHDI(寿命・教育・生活水準な
どに基づいて国ごとの発展の度合いを示す人間開発指数)が最も高
かった。富は均等に分配された。リビアでは貧困ライン以下の暮ら
しをする人の割合がオランダより低い。
(教育費や医療費はほぼキューバ並みの低さに保たれる。)

リビアはどうしてここまでリッチになったか?

答えはオイル(原油)。原油埋蔵量が豊富なリビアは、基本的にシ
ェル石油によって支配されるナイジェリアのようなアフリカの国々
とは異なり、外国企業に国の資源を盗ませて国民を飢えさせるのを
認めない。

どこの国とも同様に、リビアは他人を犠牲にしてパイの取り分を多
くしようとする腐敗した官僚と政府に苦しむ。記事の主張とは異な
り、カダフィ大佐はりビアの大統領ではない。これが大きな人の過
ちだ。実際は違うのに、記事はカダフィがリビアを支配すると主張
する。彼の立場は儀式的なものであって、それ以上でも以下でもな
い。彼は建国の父と比べられるべきなのだ。

リビアの真の指導者は間接的に選ばれた首相である。現在の首相は
バグダッディ・マハムーディ(Baghdadi Mahmudi)だ。

リビアの抗議者はエジプトやチュニジアの抗議者と比較できるか?

全然違う。政府の対応はもっと暴力的であり、明らかに過剰な暴力
が使われている。しかしながら、ここでちょっとの間デモ隊の行動
を見てみよう。一般庶民の議会の建物、リビア議会が、怒れる抗議
者によって火をつけられた。これは抗議者が米国連邦議会議事堂に
火をつけるのに等しい。その場限りでも、抗議者が米国連邦議会議
事堂に火をつけるのをアメリカ政府が黙ってみているわけがない、
だろ?

現在起こっている暴動は、私たちがエジプトやチュニジアで見たよ
うな変化を求める世俗的な若者ではない。

自称「バルカのイスラム首長国連邦」というグループが多数の人質
を取っており、警官2名を殺害した、バルカとは以前のリビア北西
部の名称だ。これは最近の成り行きではない。2月18日金曜日、
貿易港を攻撃して4人の兵士を殺害した後、グループは70台の軍
用車両を盗んだ。残念ながら、軍の大佐がグループに加わり、彼ら
にさらなる武器を提供している。蜂起はベンガジという東部の都市
で始まった。イタリアの外相は、ベンガジのイスラム首長国が独立
を宣言するという心配を持ち出している。

では、この突然の蜂起はどこから来るのか?

答えは、米国が何十年と資金を供給してきた同じグループが、目下
のところ国の支配を増すために、いちかばちか賭けに出ているとい
うことだ。最近リビアで逮捕されたグループは、数々の略奪や破壊
行為に関与した数十の外国人からなる。リビア政府はイスラエルと
の関連づけを排除できなかった。

英国はカダフィを暗殺しようとリビアのアルカイダ分派に資金を供
給した。リビアの今の主要野党グループはリビア救国国民戦線
(National Front for the Salvation of Libya)。この野党グループ
はサウジアラビア、CIA、フランス情報部によって資金を供給され
ている。このグループは、リビア野党国民会議になるため他の野党
グループと一体化した。今年2月17日にリビアを混乱状態に投じ
た「怒りの日」を求めたのがこの組織だった。

常にカダフィ支配に反対してきた保守的な都市ベンガジでグループ
はこれをやった。リビア救国国民戦線がよく武装されていることに
留意すべきだ。以前グループは1996年にリビア東部で革命を起
こそうとした。これを始めるのにリビア国民軍、NFSL(リビア救国
国民戦線)の武装部門を使い、蜂起に失敗した。

なぜアメリカはここまで反カダフィなのか?

アフリカにおける米国の覇権にとり、彼は一大脅威だ、というのも
彼が米国に反して大陸を統一しようと企てるからだ。そのコンセプ
トはアフリカ合衆国と呼ばれている。実際、カダフィ大佐はアメリ
カの利権に背くあらゆる種類の考えを持っている。

HIVを引き起こしたせいでアメリカ政府を非難する男。彼はイスラ
エルがマーティン・ルーサー・キングとジョン・F・ケネディの暗殺
の背後にいると主張している。彼は9.11ハイジャック犯はアメ
リカで訓練されたと言う。彼は9.11のあとにリビア人にアメリ
カ人に献血するよう促してもいた。

カダフィはまた、ナセルとフセインが排除され、シリアがイランの
同盟国になったあとに残る、政権を握る、汎アラブ穏健社会主義革
命の最後の世代でもある。しかしながら、アメリカとイスラエルは
強力なアラブ世界に興味はない。実際、計画の基本は混沌と無秩序
を通じて、リビアを屈服させているように思われる。

2010年後半にまだイギリスは有利な武器の販売を通じてリビア
政府を支えていた。

リビアを破壊するのにすさまじい内戦以上に確かなものはない。リ
ビアは歴史的にさまざまな部族グループに分かれているので、リビ
アで今なお強力な部族制度はそのような戦争を引き起こすのに利用
するのが便利だ。

リビア政府がなぜ外国人傭兵を雇い入れることで応じたか、これが
理由でもある。特にベンガジでは部族への忠誠が政府への忠誠に優
先するので、中央政府はもはや国の東部を抑えることができない。
傭兵への代替は、さまざまな部族間の対立でもあるのだ。

確かに暴力は過剰だが、状況がチュニジアやエジプトと同じでない
ことを誰もが忘れているようだ。いま展開するリビアのすさまじい
内戦がチュニジアやエジプトで見られた革命に匹敵しないことを、
どうか絶えず憶えておくように。

ふたつの革命には腐敗した政府に反対する貧困に苦しむ平和的なデ
モ参加者が関与した。リビアの混乱は、部族紛争、石油収入をめぐ
る紛争(ほとんどの石油が国の東部にあるため)、政府のカダフィ
体制に反対する過激なイスラム主義者、そして西側の資金供給を受
ける亡命グループによる外部からの不安定化、これらの混合物で構
成されている。

41年前に治療のため国を離れた病気の君主からカダフィは無血ク
ーデターで国を支配した。彼のイデオロギーは統一に基づいており、
彼の国をエジプト、シリアと平和的に合併させようと試みた。

世界が元気づくとして、どちらかと言えば私たちは今後数カ月間に
さらにどれほどの国がバラバラに粉砕されるか、自分自身に問う必
要がある。

パート2:

いずれにしても、リビアは我等がグローバリスト・エリートの判断
にあっては棘である。ロスチャイルドが支配する中央銀行抜きのま
まの状態の国が地球上に5カ国あると主張されてきている、イラン、
北朝鮮、スーダン、キューバ、そしてリビアである。必ずしも人が、
つまるところ単純にロスチャイルドが支配する中央銀行があるかな
いかに争いが要約できるとは思わない。しかしながら、スーダンが
南北2つに分割した事実を考慮すれば、リビアは衆愚政治に圧倒さ
れており、国家史上初めてデモがわき起こっている北朝鮮体制に向
かって韓国はすっかり攻撃的なプロパガンダに進んでいる。リスト
は少なくともちょこっとやる気をなくさせる。

リビアが実は近ごろ、イスラム教徒の銀行業を国に導入し始めてい
たのに注目するのは重要だ。イスラム教世界では高利貸業は違法で
ある。ロスチャイルド家やWarburg家のような銀行業一族は、言う
までもなく彼らの全財産を(単に盗んだ富を除いて)高利貸業(利
子)から得る。イスラム教世界にはMusharakahの考えがある。そ
れはローン(貸付)に基づく固定利子の概念を廃する。そうはしな
いで、事業が利益を得る場合だけ、金が返済される。宗教的な信条
には構わず、素晴らしい!考えだろ。
 
http://www.infowars.com/world-cheers-as-the-cia-plunges-libya-into-chaos/

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■ヴィジャイ・プラシャッド教授による注目のリビア情勢分析■
2011年4月8日

アメリカではかなりの人が聴いている公共ラジオ放送、ナショナル
パブリックラジオの番組「オールシングズコンシダード」で4月4
日に紹介されたコネチカット州トリニティカレッジのインド系教授、
ヴィジャイ・プラシャッドのリビア情勢分析の骨子は以下のような
ものだったーー。

リビアの状況は内戦。

リビア東部と西部の対立には、オスマン帝国支配の時代にまで遡る
歴史的背景がある。イタリアの侵略に激しく抵抗したのがベンガジ
を中心とするリビア東部であり、カダフィがクーデターで倒したイ
ドリス王朝はベンガジを基盤としていた。また、カダフィ支配下で
恩恵を受けるのはもっぱら西部だった。

現在のリビア情勢には、東部による西部に対する反乱という側面が
ある。

反カダフィ勢力の軍事面での表向き指導者は元内相のアブデルファ
タ・ユーニス将軍。注目すべきは、反カダフィ側に参加したハリー
ファ・ハフテ大佐だ。彼は以前、リビア軍からチャドに派遣された
経験がある。1980年代にチャドで反カダフィ運動に身を投じ、
情勢が悪化するとバージニア州のヴィエナに亡命した。外国の軍人
のアメリカ亡命には通常さまざまな困難が伴うものなので、この亡
命の背後にCIAの配慮が推測される。ヴィエナはCIA本部のあるラン
グレーからわずか10キロ、目と鼻の先きにある。

この人物が1990年に立ち上げた組織リビア国民軍がリビア東部
で活動してきている。

ウィキリークスが暴露した外電によると、反カダフィ派の現在の中
心人物のひとりであるマフムード・ジブリルは、トリポリのアメリ
カ大使館と密接な関係がある。

チュニジアやエジプトのような、独裁者に対する民衆の勝利という
きれい事ではリビア情勢は収束しないだろう。

http://www.energyjl.com/2011_folder/April/11new0408_1.html


参考までに:
「民主化を求めてカイロのタハリール広場を埋め尽くした民衆とは
違う  リビアはまったく別の問題」から引用

2002年に発足したアフリカ連合という組織があります。現在、
モロッコをのぞく53のアフリカの独立国すべてが加盟しています。
初代議長は南アのムベキ大統領でカダフィはその第7代議長(20
09年〜2010年)を務め、リビアは単独でAUの経費の約3割を
負担したこともあります。AUが、やがて黒人の大アフリカ合衆国と
して一致団結し、アフリカが植民地時代から完全に脱却することが
カダフィの夢であり、リビアの内政も独裁的で強引であるとは言え、
この夢の線に沿うものであることは否定できません。

アフリカ黒人によるアフリカ合衆国創設の夢の提唱は、遠くガーナ
のエンクルマに遡りますが、それはマーカス・ガーヴィー(Marcus
Garvey)などによって継承され、カダフィの声が現在ではもっとも
大きく聞こえてきます。これがカダフィ自身の意識している「革命」
なのです。夢のアフリカ合衆国の初代大統領として歴史に名を残す
ことが、誇大妄想の狂人カダフィの個人的野望だという悪口を叩く
人々もいますし、一理ある誹謗かもしれません。しかし、アフリカ
の54の国が団結して外部からの搾取を排除し、強力な一大陸国家
になるという夢が世界中のアフリカ系黒人の心に強く訴えるのは当
然のことです。

欧米とアラブの保守勢力は一致して欧米の武力介入を要請しました
が、アフリカ連合は、その脆弱な内部構造にもかかわらず、一貫し
て武力介入に賛成せず、話し合いによるリビア国内紛争の解決を求
めて努力を続けます。ムベキの後を継いだ南アのズーマ大統領(そ
うです、オバマの強い要請を蹴ってアリスティドのハイチ帰国を実
現させたあのズーマです)は、戦乱のリビアに乗り込んで話し合い
による紛争解決の希望を捨てていません。

これまで勝手にアフリカを気ままに料理してきた欧米とアラブの保
守的勢力が、アフリカ合衆国創設の夢の方向にアフリカ諸国が動く
ことを嫌悪するのも不思議ではありません。カダフィが貧しい黒人
国家から運び込んだ傭兵がベンガジ周辺でアラブ系反政府勢力を攻
撃しているというニュースがしきりと流布されましたが、それは嘘
だと思います。カダフィに金で買収されたり、操られてではなく、
カダフィを支持して自ら進んで銃を取る黒人兵士がいくらでもいる
のです。現在、欧米とアラブの反カダフィ勢力は強力ですから、カ
ダフィの命運は尽きたも同然でしょう。

(引用元:ブログ「私の闇の奥」2011年3月30日)
http://huzi.blog.ocn.ne.jp/darkness/2011/03/post_7724.htm


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*見つけた 犬としあわせ* こちらもごひいきに。

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