スノーデンの身柄確保で、どのような政治的「策を弄することも許可
しない」とオバマ大統領は世界に向かって宣言した。
では、これは政治的「策を弄する」ことではなかったのか。また昨日
のフランスなどEU数カ国がモスクワから帰国するボリビア大統領機
の領空飛行を許可しなかったと報じられたことはなぜ生じたのか。
当初積極的だったコレアが徐々に引いていき、ついには申請に前向き
だったことを「誤り」だと言い出すしまつ… 何が動いているのか?!

◇スノーデン中傷の背後に闇の勢力を露出
Alternet、ICH 29 June 2013 by Max Blumenthal

一体誰が反スノーデン攻撃をBuzzfeedと一緒に計画してるのか、ま
たウェブサイトが協力している理由は?

国家安全保障局(NSA)のプリズムによる国内監視プログラムの存
在を暴いて以降、ジャーナリストのグレン・グリンウォルド(ガー
ディアン紙記者)とその情報源、内部告発者のエドワード・スノー
デンが一連の醜い攻撃を受けてきている。ニューヨーク・デイリー
ニュース紙がグリンウォルドについてまぎれもない中傷記事を発表
した6月26日、ウェブサイトBuzzfeed(最近ロスで事故死したヘ
イスティングス記者の最近の仕事先)が著しく似ている記事、グリ
ンウォルドの個人的生活と単なるうわさの風変わりに焦点をあてた
長いプロフィールを量産した。

どちらのメディア販路も、10年以上前のポルノ販売会社の商売の
破滅によってグリンウォルドの関与を混乱させようと企てた。仮に
何らかあるとして、彼が突然起こさせた国内スパイ・スキャンダル
を圧迫するような不可解な顛末はほとんどなかった。中傷の共同作
用する性質が、ロイター通信のメディアコラムニスト、ジャック・
シェーファーを促して敵対する調査会社が背後にいたのかどうか尋
ねさせた。「誰がファイルの作成を依頼したのでしょうか」と彼は
ツイッターで考え込む。

グリンウォルド攻撃が登場する前日、Buzzfeedはエクアドル政府に
ついて情報源匿名で入手した話を発表した、伝えられるところでは
エクアドルはスノーデンに安全な場所を提供している(エクアドル
はスノーデンに対する一時渡航文書を取り消したばかり)。ロージ・
グレイとAdrian Carasquillo が書いた記事は、スノーデンの将来あ
りうる聖域として「新たな国際的役割に関連し、エクアドル政府の
スパイ行為の慣行に注意を喚起することを望む活動家」と説明する
情報源によってBuzzfeedに渡った"秘密"とみなされた文書に頼って
いた。

ロージ・グレイとAdrian Carasquilloは、エクアドルの諜報機関が
イスラエル企業2社から監視技術を調達しようと試みていたと報告
した。これまでシステムが利用されたとの確固たる証拠なしに、文
書が「アメリカ合衆国のNSAによる実行に匹敵する国内監視への傾
倒を示唆する」と著者らは主張した。(毎年アメリカがイスラエル
に提供する援助金30億ドルについて、Buzzfeedは一度も批判的報
道を発表したことがない、その金は占領されるパレスチナ人を殺害
し、スパイし、抑圧する目的にはっきり予定される機器の購入に使
われる)。

Buzzfeedのエクアドル解説は、市民的自由論者と政府の透明性活動
家のヒーローが、実は、非民主的政権から聖域を要求することに甘
んじる利己的な偽善者だったとの、スノーデン批評家によってます
ます発展するテーマを持続させた。奇妙にも、その記事をつかんだ
お偉方は機密とみなされる政府のリーク文書に頼るBuzzfeed の記
者に異を唱えなかった。スノーデンをけなす人の一部にとって問題
は、明らかに彼の情報漏らしではなく、彼のリークに政府がばつの
悪い思いをすることだった。

疑わしいジャーナリズム倫理、中傷の証拠

一見したところでは、Buzzfeedのエクアドル解説はデータをしっか
り留めるように思えたかもしれない。しかしながら、綿密に検討す
るとウェブサイトが販促するような決して独占記事ではないことが
判明した。実は、エクアドルの考え得るイスラエルの監視会社との
取引は、Buzzfeedの記事が現れる数時間前に南米の右翼分子と密接
な関係を持つブロガーで活動家のアレクザンダー・ボイドによって
報じられた。「スノーデンが非難するアメリカ合衆国と驚くほどよ
く似たやり方でラファエル・コレアのエクアドル政権は国民をスパ
イする」とボイドは主張した。

その日もっと後で、ボイドはツイッターを通じてBuzzfeedのグレイ
と接触して、彼女の記事をほめた後に「どうやらエクアドルの情報
源は同じ情報を君たちにリークしたらしい、君たちの前にボクは早
まったことをしたようだ…」とコメントする。

ボイドがグレイ(彼女はおおやけに返答していない)に接触して以
降、Buzzfeedは、ボイドをほめもしなければ、独占記事でなかった
のを認めてヘッドラインを変更するでもなかった。Buzzfeedのボイ
ドに対する返礼拒否は、発端以来その販路を悩ませてきた一種の疑
わしい業務のあかしとなる唯一のものではなかった。それは気がか
りな記事の出所を不明確にするのを助けた。
(中略)…ボイドがすべての情報源だった可能性もある。どちらに
しても、エクアドル政府を打つ棍棒としてスノーデンを振り回して
記事に最大限の効果の時期を選ぶ、この作戦を情報源は慎重に処理
しているように見える。

中傷を熱心に説き、愚かな敵対者の夢を見る

ボイドとは何者で、なぜ彼はスノーデン武勇談の途中で登場したの
か?

ロンドンに拠点を置くベネズエラ野党の代表、ボイドは、彼の勤め
を野党研究家とそそのかし、彼の公式の経歴を通して自分が「ベネ
ズエラおよびラテンアメリカの個人や会社に対して相当な注意を請
け負う契約をすることがある」と潜在的なクライアントに知らせる。

電子インティファーダについて私が取材した時、ボイドはベネズエ
ラの選ばれた政府の顔ぶれに対して繰り返しテロ行為と暗殺を鼓舞
している。2004年にさかのぼって、ボイドは、「公共の広場で
ベネズエラの政治家Lina RonとDiosdado Cabelloの首をはねたい
くらいだ。(中略)…私の国を破壊している犯罪者の死体を捨てる
ためカラカスのスラム上空を飛びたいくらいだ…」と書いた。一年
後、「暴力を提唱すること、しかも私は多くの場面で言及してきて
いる、私の見解では、それがチャベスに対処するため唯一残された
解決」と断言した。

2008年に、ボイドの勤めは、Thor Halvorssenという戦闘経験
のある保守活動家によって運営されるNGO、ヒューマンライツファ
ウンデーション((HRF)と契約していた。ベネズエラの寡頭政治の
継承者でニカラグアのコントラに金を集めた元CIAのアセット、
Halvorssenはウゴ・チャベス政府の人権侵害を公表するためHRFを
設立した。彼の一番のいとこ、石油業界幹部の子、レオポルド・ロ
ペスはベネズエラ野党の最も目立つ指導者のひとりで、それなりに、
アメリカ合衆国からかなりの財政上の支援を受けていた。2002
年、しくじったクーデターの試みの最中、ロペスはちょっとの間チ
ャベスから権力を奪った政治家に混じった。Halvorssenが"人権のダ
ボス"として販促する年に一度の会議、2010年オスロ自由フォー
ラムで、ロペスは、"人権のリーダー"として外国特派員や外交官の
観客に紹介された。

一年の半分をHalvorssenのために働きながら、ロペスはエクアドル
の野党政治家、Guadelupe Llori解放のために首尾よく運動をした。
Guadelupe Llori は力を失う石油労働者のストライキの先導で彼女
の役割としてサボタージュとテロ行為容疑でコレアによって投獄さ
れた。(解放されたあと、LloriはHalvorssenのオスロ自由フォーラ
ムに大名旅行した。)この時期、ボイドは彼がインタビュアーに語
ったように、"将来のプロジェクトを調整するため"野党活動家に会
うと同時に、エクアドルの刑務所にLloriを訪ねた。これがイスラエ
ルの監視会社とのエクアドルの取引に関する文書を彼とBuzzfeed
に供給した情報源と最初に接触した手段であったかどうかは知り得
ない。

ボイドがBuzzfeedのグレイに一度も会っていなかったとしても、各
自がHalvorssenのことはよく知っている。この年の5月、グレイは
Halvorssen と彼の世界的計画のため積極的なPRを提供するオスロ
自由フォーラムに空輸される中核ジャーナリストのひとりに選ばれ
た。グレイはHalvorssenのこびへつらうプロフィールを手にして戻
ると、その「有力者に対抗するという仕事が今日、人権課業に携わ
る誰よりもおそらくメディアフレンドリー」である因習打破の活動
家として彼を描く。

Buzzfeedのグリンウォルドのプロフィールとは対照的にグレイは
Halvorssenの奇抜さをチャーミングな気まぐれとみなして、右翼の
ベネズエラ野党や南米の社会主義を指向する政府を打倒しようとし
ている寡頭政治勢力との深い関係は口にすべきでないとした。

右翼の法人組織のロビイストがコレアを標的にする

エクアドルのコレアは、ウゴ・チャベスの社会主義経済モデルを採
用するラテンアメリカの指導者で最も人気のある政治家だ。外国債
32億ドルをふてぶてしく債務不履行にすることで彼は国の石油の
富を徹底的に拡充する社会プログラムにテコ入れすることができた。
2007年に政権に就いて以降、彼は貧困率を驚くべき5%まで低
下させると同時に、教育を利用する手段を改善しヘルスケアのため
の支出を二倍にした。当然、コレアの新自由主義政策の却下は、特
に昔からエクアドルを統治してきたエリート集団の中に混じる敵の
正当な分け前を彼にもたらした。2010年、IMFに強要される壊
滅的な緊縮経済策を実行することでエクアドルの貧民の怒りを受け
た前大統領ルーチョ・グティエレスが主導するクーデター未遂に彼
は抵抗した。

コレアの敵はゼロサム駆け引きに訴えたのかもしれないが、コレア
の反応は必ずしも賢明ではなかった。例えば、反対勢力のメディア
を懲らしめる手段として犯罪誹謗文書法を早めたり、インディオの
土地を広大なスケール状態の採掘計画に開発する試みに抵抗したイ
ンディオグループと戦った。ジャーナリスト保護委員会(CPJ)は、
"抑圧が広くいきわたる新時代"にエクアドルを導くとして、コレア
を非難してきている。

コレアが受けるあらゆる敵のうち、最もすさまじい敵の一部はキト
ではなくワシントンの保守的シンクタンクに在住する。南米の社会
主義圏をほぐすと決意するジョージ・W・ブッシュのラテンアメリ
カ元ハンドラーや資金供給する企業の右翼過激派仲間が含まれる。

アルゼンチン生まれのエコノミストEzequiel Vazquez Gerは、コ
レアの敵対者のなかで最も攻撃的な中に混じる。Vazquez Ger は、
ブッシュ2期目の政権下で西半球問題の次官補としてつとめたキュ
ーバ亡命者オットー・ライヒが運営するワシントンDCに拠点を置
くロビー会社で働く。1987年アメリカ合衆国会計検査官総長の
イランコントラ調査の間、ライヒはニカラグアのコントラに代わっ
て"禁じられる内密のプロパガンダ活動に従事"したことで選抜され
た。彼は、反カストロのテロリスト、オーランド・ボッシュがベネ
ズエラで起訴を逃れるのを助けたことでも疑いをかけられる。

ロッキードマーチン、エクソンモービル、バカルディ・インターナ
ショナルを含める企業顧客のポートフォリオを監督するのを助ける
ため、ライヒは2011年にVazquez Gerと契約した。ラム会社バ
カルディの弁護士らは、アメリカのキューバ通商停止を強化する
1996年ヘルムズ・バートン法のほとんどを起草した。ライヒと
パートナーを組む前、Vazquez Gerは、アトラス・エコノミック・
リサーチ財団でラテンアメリカ特別研究員としてつとめた。財団は
気候変動否定主義と全面的な規制緩和政策を推し進める企業が資金
を供給するシンクタンクだ。

彼らのロビー活動計画をほめるため、Vazquez Geとライヒはフォ
ーリンポリシーからフォックスニュース、マイアミヘラルドまで、
発表のために特集ページの安定した流れを大量に作り出している。
そして多国籍企業の野望を抑えてきている南米の社会主義指導者を
悪霊として描いた。昨年中ずっと、彼らはコレアに的を絞った、そ
して敵対するメディアに断固たる措置を取ると同時にアサンジをか
くまうとして彼を攻撃した。2012年6月、右翼のNewsmax の
ウェブサイト用特集ページで、ライヒとVazquez Gerは、アメリカ
がエクアドルとのどんなさらなる貿易協定にも調印を拒否すべき重
要な理由としてアサンジを挙げた。「エクアドルとの貿易協定の調
印も更新も、ラファエル・コレアにアメリカの外交政策を徐々に蝕
み続けさせるだけ」と彼らは書いた、「我々の敵と取引して、彼の
国の民主主義を破壊すること」だと。(スノーデンに保護を申し出
るとやらでアメリカ議会から脅された結果としてエクアドル政府は
アメリカの通商優遇措置を一方的に破棄した。)

Buzzfeed がエクアドルについて暴露話を公表したとき、Vazquez
Gerは大喜びした。かなりのトラフィック量のアメリカのニュース
サイトがコレアのアサンジ支援に対する彼とライヒの攻撃を再循環
させていた、今度はおそらくスノーデンに亡命者保護を提供する偽
善者としてエクアドルの大統領を作り上げる。6月25日午後7時
28分、記事が登場して27分後、Vazquez Gerは彼のスペイン語
のフォロワーに記事を奨励するためツイッターで取り上げた。次に
彼はBuzzfeedの編集長ベン・スミスに"コレアの偽善の仮面をはい
だことで"個人的に感謝した。

翌日、エクアドルでの記者会見で、内務大臣ホセ・セラーノは
Buzzfeedの報告について答えるよう求められた。Buzzfeedのグレイ
は直ちにセラーノの弁解するコメントを取り上げるとコレアがアサ
ンジをかくまうことに対する重要な野党指導者Cle´ver Jime´nez に
よるどぎつい弾劾と一緒に、追跡記事のなかで引き合いに出した。
その間にアレック・ボイドはエクアドルの監視状況の顛末を南米メ
ディアに放出し、さらにコロンビアの主要な日刊紙Semanaにそれ
を独占記事として発表した。

Buzzfeed と一緒に話を計画した人は誰でも大成功をおさめたよう
だ。エクアドル政府のイメージを傷つけるためスノーデンのドラマ
を利用した。計画を誘発した情報源の身元はわからずじまいでも、
連中の実践すべき行程表はもうたいした謎のようには見えない。

http://www.alternet.org/news-amp-politics/exposing-dark-forces-behind-snowden-smears?paging=off

 


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