マイケル・ヘイスティングスは彼を知る誰もが認めるスロー・ドラ
イバーだった。"いつもグランマのように運転する"と友人、家族か
ら言われていた。また、事故当夜、彼は自分のクルマを運転したく
なかった。コンピュータシステムがハッキングされているのを恐れ
て隣人のボルボを貸してくれるよう頼んでいた。
無人機を遠隔操作するように、誰かがクルマのコンピュータシステ
ムを乗っ取って操作し、運転する本人にはブレーキやアクセルが制
御できない状態で死亡事故となる"暗殺"の可能性を考えるだけで、
私たちがとんでもなくおそろしい世界に突入しているとわかる。
下記の記事はブログにも投稿した。

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◇独占記事:誰がマイケル・ヘイスティングスを殺したか?
OCCYPY.COM 24 October 2013 by Carl Gibson

6月18日早朝、突然加速したとき、ピカピカのメルセデスC250
クーペはハリウッドのハイランドアベニューとメルローズの交差点
を疾走していた。目撃者によると、ヤシの木に激突してぱっと燃え
出す前、クルマはどんどん加速して数回はね上がると制しきれなく
なって尾部を左右に振った、そしてエンジンを200フィート遠く
に噴出する。

事故に隣接して立つ家の目撃者Jose Rubalcalvaは、クルマが爆発し
続けているせいで誰も燃えるクルマに近づけなかったと、ニュース
局Young Turksのアナ・カスパリアンに伝えた。2013年型C250ク
ーペのシミュレートしたまるみえの衝突実験では、クルマは当たっ
た瞬間に爆発しないし、またエンジンを200フィート遠くに投げ
つけもしない。

実際、ロングビーチのメルセデスベンツ・ディーラー Nael Issaは、
「クルマにはこまかく砕けるゾーンがある、だから衝突するとアコ
ーディオンのようにはまる。そして場合によってはエンジンが落ち
る、だからあなたにはぶつからない」と言っている。

事故死のドライバーはローリングストーン誌の不正を徹底的に調査
し追求する最優秀の記者、33歳のマイケル・ヘイスティングスだ
った。

ヘイスティングスの偶発事故とやらから4ヶ月、主流メディアの乏
しい報道にもかかわらず、新事実と証拠がわかり続けて、ジャーナ
リストは暗殺されたのかどうか、使われたかもしれない異例のサイ
バーテクニックの範囲、そして誰に責任があるのかについて、重大
な返事のない疑問を持ち出す。

脅迫、不安の種、ウソ

(中略)

ヘイスティングスは、アメリカの軍事行動についてよりダークサイ
ドを明らかにしたニュースを報じ続けた、それには陸軍の心理作戦
展開の調査、もっと多くの戦費を確保するために戦闘地帯を訪れる
アメリカ上院議員に関する調査が入る。

ヘイスティングスの2012年の著書「The Operators: The Wild
and Terrifying Inside Story of America's War in Afghanistan」で、
ヘイスティングスはマクリスタル将軍の側近のひとりに接近された
ことについて書いた。「もしもあんたが書いたものを我々が気に入
らないとしたら、我々はあんたを追いつめて殺す」と名指しされて
ない側近は言った、側近はのちに自分のコメントについてヘイステ
ィングスに謝罪した。

ヘイスティングスは後に書いている、「僕はクレームに邪魔されな
かった。人を殺すことが仕事の野郎のグループについて報道してい
たときはいつだってたいてい連中のひとりが僕を殺すつもりだと話
に出していた。」

だが、ヘイスティングスの人生の最終期の間、彼らのおどしは決し
てエスカレートした状態ではなかった。

LAウィークリーがヘイスティングスの隣人、Jordanna Thigpenに
インタビューして、5月に司法省のAP通信電話記録押収について読
んだあと彼が監視の標的だったのをヘイスティングスは確信したと
彼女は言った。元契約者のエドワード・スノーデンを通して6月上
旬にNSAの国内スパイプログラムに関して詳細が明らかになったと
き、彼はさらに用心深くなったと彼女は言っている。

「彼は怯えました、そして街を離れたいと望みました」とThigpen
は言っている。

彼が死ぬとき取り組んでいた新聞ネタは、オバマ大統領の外国の無
人機プログラムの最高立案者、ジョン・ブレナンCIA長官に集中し
た。それは特に、ワシントンで不正を追求し調査するジャーナリス
トとその情報源を追跡する政権の見張り番としてのブレナンの役割
に関係した。

昨年2月に会社のeメールがハッキングされてウィキリークスによ
って世間に公表された、CIAとうまくやる民間警備会社ストラット
フォー(Stratfor)のこのeメールは、ブレナンが本当に"不正を追跡
し調査するジャーナリストの魔女狩り"を支持していたことを暴露
する。

彼が亡くなる夜、ヘイスティングスはウィキリークスの弁護士ジェ
ニファー・ロビンソンに連絡しており、ニュースサイトBuzzFeed
の同僚にメールを送っていた、それには彼がでかいニュースネタに
取り組んでいて「レーダーから消えてひとリになっている」とあり、
連邦当局が彼の友人を面接したことで懸念に言及していた。ヘイス
ティングスは、アフガニスタンで軍にぴったり囲まれた取材期間か
ら知っていた友人ジョー・ビッグス軍曹補佐に電子メールで(送付
先を知らせずに)ブラインドコピーした。

LAウィークリーによると、事故死のまさに数時間前、ヘイスティン
グスは自分のクルマのコンピュータシステムがハッキングされてい
るのではないかと疑ったため、隣人のボルボを借りたいと頼んでい
た。

汚いやり方、犯罪を疑ったりはしないとロサンジェルス警察は繰り
返し述べている。ヘイスティングスの死後、疑われるFBIは、ジャー
ナリストは少しも調査中ではなかったのを確認した。

だが、9月にニュース局アルジャジーラによる情報公開法の請求の
あと、編集されたFBI文書が明るみに出たとき、その声明はあからさ
まに否定された。アフガニスタンで捕らえられていた米兵にインタ
ビューした新聞ダネのせいでヘイスティングスが実際に調査中だっ
たことを、アルジャジーラが事実として提示した。

サイバー暗殺とはこんな格好のものか?

ニューメキシコでジョイスティック(手動操作装置)を操作する男
が、大統領の"殺しのリスト"に顔を見せる世界のどんな人物に対し
てもリモコンで操作される暗殺を実行できる認可されてない無人機
戦争行為の時代には、同類の能力とテクニックが自宅近くで使用さ
れているのを想像することは強引なこじつけなどではないかもしれ
ない。

ビル・クリントンとジョージ・W・ブッシュの両政権下でテロ対策
長官だったリチャード・クラークが、ヘイスティングスの事故は「ク
ルマサイバー攻撃とは矛盾がない」ように見えるとハフィントンポ
スト紙に語っている。

どういうことか?サンディエゴのカリフォルニア大学コンピュータ
技術教授ステファン・サベージによると、どのメーカーのどんな車
両のコンピュータシステムもハッキングされる可能性がある。

Occupy.comとの電話インタビューで、サベージは彼と彼のチーム
が行った一連の実験を説明した、その実験で彼らは遠く離れてクル
マのコンピュータシステムをハッキングした。「人がクルマを恣意
的に制御する点について話しているのなら、かなりの時間がかかる」
とサベージは言った。「もしも乗っ取って壊したいなら、そんなに
複雑にならない。」

クルマのすべてのコンピュータは互いにつながり、ひとつの構成部
分によって橋をかけられて、それと同じ構成部分によって欠陥を生
じると、サベージは説明した。結果として「私たちはクルマの中の
会話を聞くことができて、セルラーネットワークからアクセルとブ
レーキのような動力伝達経路にあるすべてを乗っ取ることができ
た」と彼は言った。

遠く離れて車両を操作する範囲と能力に関して「私たちは1000
マイル遠くから脆弱性に気づいた」と彼は言った。

上できの実験が報告された後、クルマのコンピュータシステム用の
サイバーセキュリティに新たな革新を駆り立てるメーカーからの大
きな反応にサベージは注目した。「彼らは新しい人間を雇うことに
何百万ドルも費やしてサイバーセキュリティが彼らが真剣に取り組
む必要のある重要ごとだと認めた」と彼は言った。

激しい事故の後、ヘイスティングスの黒焦げになった遺体は急いで
火葬されたが、ジャーナリストの身体の組織にメタンフェタミンと
マリファナの痕跡があったことを指摘する報告書をLAの検視官が
発表する前ではなかった。主流メディアは急に、彼は例の才能ある
若者だったが自分の命を悲劇的に終えた制御できない麻薬常用者と
の切り口に飛び移った、より単純なひとくだりのほうを選んでヘイ
スティングスの複雑な真相話をしきりと簡単に片付けたがる。

ヘイスティングスの身体のドラッグは事故とは無関係だったと裁定
されたとNBCサザンカリフォルニアがはっきりと報道するにもか
かわらず、メディアが報道でヘイスティングスの名誉を傷つけるの
を止めなかった。

「軍が実際に従事したことについてニュースを書くことでマイケル
がメディアを困惑させたとき、繰り返される全般的な発言は、"よく
もまあ!"だったとYoung Turksのホストでヘイスティングスの友
人、Cenk Uygurは言った。「誰かが頭を上げて同調しない時はいつ
でも、全般的に主流派によって忌み嫌われる。また彼のことを妬み
もした。メディアはまったくマイケルのファンではなかった。」

(中略)

外部委託という恐ろしいブランド

この4ヶ月、政府のスパイ行為から高まる緊張と拡大する内部告発
者追跡の真っ最中に、多くの人がヘイスティングスの死はCIA、NSA、
FBI、他の連邦機関が連座する陰謀の産物だったと推測した。議論ほ
どでなかったのは、ヘイスティングスが民間の契約者(請負人)に
よって暗殺された可能性だ。考えられるところでは、イラクやアフ
ガニスタンで軍事作戦にかかわったかまたは参加したのと同じタイ
プ、今日、その数千人が現役のままである。

民間防衛請負人が罰すべきひどい犯罪を海外で犯した後でさえ、そ
の同じ会社が彼らの犯罪に対して責任ゼロでアメリカ政府から入札
なしの契約を受け続ける。彼らの行政官が訴訟を起こすのを妨げる
強制的な仲裁協定に輪姦の犠牲者を無理やりサインさせる間、KBR
のシャワーが軍隊を感電死させた。ハリバートンは政府に何千万ド
ルも不当請求した。そしてブラックウォーター(Xe)の創設者エリ
ック・プリンスは彼自身が犯罪の関与を立証されて会社を通じて反
イスラム教の十字軍(粛清運動)を指揮することを語った。

911以降、民間の軍事請負人に驚くべき金額、約3兆3000億
ドルを支出したことをこの図解が示す。
http://www.facethefactsusa.org/facts/fed-contractors-profit-war-
terror
だが、ムダになる大金と戦争で暴利をむさぼる民間会社によって遂
行される犯罪以上に、めったに議論にならないのは、アメリカの軍
事外交政策の決定に関して彼らの統治を固めてきている過去10年
のこれらメガ会社の増大する優勢感が全面的に浸透することだ。

ヘイスティングスの不可解な死が提起する問題は、より深刻な真実
は目に見えないままであること、そして何も最重要事項をおびやか
さないことを保証するために、彼らがテクノロジーと戦場で磨かれ
た戦略を展開するとき、同じ民間の武装集団が戦争を自国でする気
になることがあるかどうかである。

「彼らが望むほとんどすべてのことをするために、政府はこの民間
の個人と会社に法的権限を与える」、「それには人を殺すために彼
らを雇うことが入る。そして常に彼らがされてきたと同様の罰を受
けずに彼らがそれをし続けるとき、あなたは驚くことになる。単に
時間の問題にすぎません」とUygurは続けた。

ヘイスティングスはたびたびニュース局Young Turksに寄付をした。
そしてヘイスティングスがロスに引っ越したとき、彼らは各番組の
前後によく話したとUygurは言った。ヘイスティングスを好きじゃ
ない民間請負人がたくさんいたとUygurは言っている。

「ある段階で、彼らは勝手に制裁を加えるものだろ」とUygurがほ
のめかした、そして「まあ、私たちがイラクとアフガニスタンで人々
を殺すために雇われたとしたら、なぜここで殺さないのか?彼らは
ここでやっている?私にはわかりません。」

事実を求めて

ハイランドアベニューとメルローズの交差点のちょうど南、6月に
マイケル・ヘイスティングスのクルマが衝突、爆発して炎上したハ
リウッドのハンコックパークの近所のヤシの木は、約20フィート
の高さが黒く焦げたままだ。クルマのパーツが木の底辺に埋まるそ
こには、横一列に「THE TRUTH WILL SET YOU FREE(真実があ
なたを放免する)、次の列に“#HASTINGS” と書かれたポスターが
取り付けられている。軍隊のメダルも木にとめられている。

「友人、家族は彼を知っている、彼はおばあちゃんのように運転す
ると誰もが言う、だからまさしくその点で、彼がしでかしたことに
は思えない」と事故から一週間後フォックスニュースのMegyn
Kellyのインタビューでヘイスティングスの友人、ジョー・ビッグス
軍曹補佐は言った。「彼のことを気遣うたくさんの友人、家族がい
た。彼の人生は申し分なかった。彼があのように常軌を逸した行動
をして制御できないまねをするなど、ありえない。」

BuzzFeedで公表されたヘイスティングスの最後の記事は、オバマ大
統領、ジョン・ケリー国務長官、上院軍事委員会カール・レヴィン
議長を含む民主党指導者が、ブッシュ時代に批判してきたと同様の
国内スパイ行為プログラムを支持すること、しかもオバマ政権下で
拡大を進めたことをあばいた。

ヘイスティングスの最も記憶に残ることばはこれだ。「大多数の読
者のために書くとき、ことごとくの文章に事実を含めろ。」そして、
事実が伝わるとき、彼が計画的に殺されたかどうか、誰によってか、
マイケル・ヘイスティングスの死の隠れた真実は、彼が書いていた
アメリカ人が突きつけられる覚悟をする事実よりずっと途方もなく、
あからさまで、もっと危険な顛末を打ち明けるかもしれない。

http://www.occupy.com/article/exclusive-who-killed-michael-hastings

 


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