◇ なぜイスラエルは許されるのか?

最新の出来事のあと、FIFAにおけるイスラエルの将来は不確実
ネーション紙 3 March 2014 by Dave Zirin

多くの人にとってプライドのよりどころ、パレスチナ代表サッカー
チームがイスラエル国家によって攻撃を受けている。

二人の名前は Jawhar Nasser Jawhar(19歳)とAdam Abd
al-Raouf Halabiya(17歳)。かつて二人はヨルダン川西岸のサッ
カー選手だった。今となってはもう二度と二人がスポーツをするこ
とはない。二人が検問所に近づいたとしてイスラエル軍が発砲した
1月31日、Jawharとアダムはファイサル・アル・フセイニ・スタ
ジアムでのトレーニングの集まりから帰宅途中だった。繰り返し撃
たれたあと、二人は検問所の複数の犬にひどい目に遭わされて打ち
のめされた。10発の弾丸がJawharの脚に撃ち込まれた。アダムは
脚にそれぞれ1発食らった。ラマッラーの病院からアンマンのキン
グ・フセイン・メディカルセンターに移送された後、サッカーがも
はや二人の将来の一部ではなくなったとのニュースを聴いた。
(イスラエルの国境偵察隊は二人の若者が今にも爆弾を投げようと
していたと主張した。)

これはイスラエル軍と治安部隊によるパレスチナのサッカー選手を
標的としてねらう最新の事例にすぎない。過去5年におよび、パレ
スチナの代表チームのメンバー数人にとり、死または怪我、または
投獄は現実のことだった。スペインの一流のワールドカップチーム
のメンバーらが他国によって投獄されるかまたは撃たれるかまたは
殺害されるとまあ考えてもごらん、そして確実な国際メディアの憤
りを推察してごらん。ブラジルの見込みのある若い選手が他国の軍
隊によって脚を撃たれたと推測してみてくれ。だが、痛ましくも、
検問所に沿ったこれらの出来事はスポーツ面またはそれ以外のペー
ジでほとんど配慮を受けてきていない。多くは、占領された自治領
で受けるこの種の攻撃のターゲットになる心理的効果について書か
れてきている。スポーツは逃げ道や喜びやコミュニティを意味する、
そして認められた国のない人々にとって、パレスチナ代表サッカー
チームはものすごいプライドのよりどころだ。選手を攻撃すること
は、代表チームはいつか正当にホーム(自国)を持つとの望みを攻
撃することだ。

1988年にできたパレスチナ代表フットボールチームは目下のと
ころFIFAによって世界で144位にランクされる。彼らは115位
より上になったことがない。パレスチナ・フットボール協会のJibril
al-Rajoub会長がはっきりコメントしたように、問題は「占領が無理
強いしてパレスチナのスポーツを破壊すること」に根ざしている。

昨年を通して、パレスチナ・サッカーのこの組織的標的に応じて、
al-Rajoub会長はイスラエルに究極の制裁を与えるため勢力を招集
しようとした、そして彼が言ったように、「FIFAと国際オリンピッ
ク委員会からのイスラエルの追放を要求した。」al-Rajoubは、この
処置に賛成してヨルダン、カタール、イラン、オマーン、アルジェ
リア、チュニジアの支持を公言する、そしてもっと多くの支持をま
とめるため、3月14日アラブ諸国の地域会合の機会を有してもっ
と多くの国を断言する。彼はまた、すべてのFIFA加盟国がブラジル
で会合するとき、決議を正式なものにすると誓った。

2022年ワールドカップのホスト国として、これにおけるカター
ルの立場は当然、特にこの綿密な調査だ。トーナメントをホストす
る初のアラブ国家として、彼らが警戒に忙しい数百人のネパール人
労働者の死のせいで攻撃を受けている。これらの懸念が増大すると
き、カタールは彼らが集めることができるFIFAにおけるあらゆる支
持を必要とする。結局、その支持への道をイスラエルと対決するか
または和解させるかを伴うものとして見ようが見まいが、いずれに
せよ、ひどく興味をそそる。

ブラッター会長に関しては、イスラエル国家によるパレスチナ人ア
スリーツの処遇に問題があることを彼は明確に認める。昨年を通し
て、彼は、パレスチナ人アスリーツがヨルダン川西岸とガザから出
ないようにする(そしてトレーナーやコンサルタントやコーチが入
らないようにする)検問所や制限を緩和することで、ある種の合意
に達することができるかどうか見るのにイスラエルとパレスチナ当
局の委員会を招集することでこの問題を調停しようと努めてきてい
る。それでもal-Rajoubは進展はなにもないとみなす。彼が言ってい
るように、「これはイスラエル人のいつもの行動様式で彼らがメン
タルのバッテリーをリチャージしている徴候はなにひとつない。現
場で変化はなにもありません。私たちは正式なFIFAのメンバーで、
他のすべてのメンバー国と同じ権利があります。」

JawharとAdamの脚への銃撃は難しい状況に至っており、それを信
じがたくさせる。FIFAやIOCのようなスポーツ好きの機関は、加盟
国の行ないに取り組むとき、常に砂地に一線を画することに慎重だ。
だが、政治権力の中心でさえ無視するのが不可能なほど選手を意図
的に標的にするのが容認される。

イスラエルがパレスチナ人アスリーツを阻止と暴行にさらす限り、
国際的なスポーツの委員の地位が不安定から離れることは決してな
い。

http://www.thenation.com/blog/178642/after-latest-incident-israels-future-fifa-uncertain#

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▽Mahmoud Sarsakの場合(過去の記事から)

ガザ地区ラファの出身であるMahmoud Sarsak(パレスチナ代表サ
ッカーチームのメンバー)はヨルダン川西岸での代表チームの競技
に向かう途中の検問所で捕らえられた。これは2009年7月だっ
た。その日以降、この29歳の青年は、裁判なし起訴なしで拘留さ
れてきている。家族や友人は彼に会うのを許されていない。イスラ
エル政府の見るところでは彼を違法な戦闘員だと考えるので、
Sarsakは無期限に投獄される可能性がある、家族も友人もコーチも、
誰にも理由が皆目分からない。現在、Sarsakは、彼らの置かれる状
況と市民的自由のなさに抗議してハンガーストライキをする150
0人以上のパレスチナ囚人のひとりだ。先週ニューヨークタイムズ
紙は、「パレスチナの大義の最新のヒーローは、投石したり自動兵
器を振り回すたくましい若者ではない。彼らはイスラエルの刑務所
内で手首を鎖に繋がれ、みずからを飢えさせる、やせ衰えた大人」
であると書いている。

だが、サッカー協会は、Sarsakを協会の一員として主張してこなけ
れば彼の釈放の激しい要求も出してきていない。私たちにあるのは、
どちらも彼の無期限拘留によって当惑させられ打ちのめされる家族
とチームである。彼の兄弟イマンは「私の家族はMahmoudがイス
ラエルによって刑務所に入れられることになるなんて思ってもみな
かった。どうして、いやはや理由は?」と言っている。

どうして政治ではなくサッカーに取り憑かれる誰かさんがもしかす
ると標的にされてこのようにして拘留されるのか、彼の家族は解し
ない。しかし、今日のイスラエル・パレスチナではサッカーは力関
係だ。Sarsakは、嫌がらせ、または死のために、イスラエル政府に
よって選抜される最新のパレスチナ人選手ってだけだ。2009年
には代表チームの3人の選手、Ayman Alkurd、Shadi Sbakhe、
Wajeh Moshtaheが、ガザでの爆破の間に殺害された。パレスチナ
フットボール協会の事務所ならびに国立競技場もまた、ガザ爆破で
標的にされて破壊された。これに加えて、ゴールキーパーのOmar
Abu Rwayyisが、"テロの罪"で2012年にイスラエル警察によっ
て逮捕された。あなたが代表チームをおとしめるとすれば、これま
で、もしかして国だったとの考えをおとしめる。

あまりある警察のすさまじさはこのアスレチックをおとしめるプロ
セスの一環だ。目下のところ、パレスチナのサッカーチームは世界
で164番目に位置づけられ、115位以上に上がったことがない。
あるスポーツ記者が「パレスチナ人の間で燃えるフットボールへの
パッションを考慮すれば、そのような低い地位は現場の難問をにお
わせる」ときわどく述べる。

現場での難問には、しょっちゅう試合をあきらめることを意味する
ヨルダン川西岸とガザ地区の夜間外出禁止令や検問所が入る。もし
もイスラエルの境界に住んでいるパレスチナ人がチームのためにプ
レーしたいと思うなら、イスラエル市民のどんな便宜もあきらめな
ければならない。最終結果は、パレスチナ代表チームがパレスチナ
から離散した人びとに依存するようになり、南米やヨーロッパで二
世代、三世代のために生きるパレスチナ人をかなり頼みにする。こ
れが、パレスチナ代表チームの重要な選手の多くにロベルトとかパ
ブロという名前がある理由だ。

2010年、イスラエルがパレスチナのフットボールをおとしめ続
けるとして、ヨーロッパフットボール決定組織体のミッシェル・プ
ラティニ会長はFIFAからの除名でイスラエルを脅した。「パレスチ
ナ人にスポーツを続けさせて成功するのを許すか、またはそのふる
まいのせいで結果に直面するのを余儀なくされるか、イスラエルは
そのどちらかを選ばねばならない」とプラティニは言った。けれど
もプラティニはこの脅しを最後までやり遂げていないばかりか、正
反対にイスラエルに2013年のアンダー21(21歳以下のユー
ス)ヨーロッパチャンピオンシップを与えた。

水曜日、イギリスの団体、国境なきサッカーは、トーナメント試合
のボイコットを要求していると言って、次のように書いた。

私たちは一緒にイスラエルでパレスチナ人囚人に課されている不正
に抗議して彼らの窮状に注意を引くとして、政治、社会、文化の問
題に取り組むためフットボールのユニバーサルパワーを使う学生が
率いる団体、Football Beyond Borders(国境の範囲を超えるフッ
トボール)は、現在ハンガーストライキ中のイスラエルによって拘
留されるMahmoud Sarsakやすべてのパレスチナ人政治犯との連帯
に参加する。イスラエルがホスト国の名誉を与えられているUEFA
2013 Under-21 European Championshipsの公式ボイコットを発
表するのに私たちはこの機会を利用する。

このようなものすべての真っ最中に激動はMahmoud Sarsakだ、脅
威の理由は誰も把握できなくてイスラエルが明らかにしないから。
Sarsakが無期限に拘留される限り、そしてイスラエルが戦争の合法
的な標的としてスポーツやアスリーツを対象にする限り、国際スポ
ーツのコミュニティの一員でいることは言うまでもなく、FIFAまた
はUEFAによって報いられる成り行きは彼らにはない。Sarsakが法
廷の内側を経験することになるとして、イスラエルがプラティニが
言ったように「彼らのふるまいと引き換えに結果に直面する」こと
になるとして、沈黙は取るべき道ではない。

http://www.thenation.com/blog/167827/what-if-kobe-bryant-were-imprisoned-palestinian-soccer-player

 


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