◇ケン・ローチがイスラエルに関して文化的なボイコットを要求する
ガーディアン紙 25 Auguat 2014

イギリスの映画監督がイスラエル政府によって支援されるすべての
文化的できごとの無条件のボイコットを必要とし、サラエボ映画祭
でアメリカを”弱い者いじめをする国”と決めつけた

ケン・ローチはイスラエル政府によって支えられるすべての文化と
スポーツのイベントのボイコットを要求してきており、アメリカと
イギリスがイスラエルに差し伸べる支持を非難した。

サラエボ映画祭で意見を伝えるケン・ローチは、ガザ出身の2人の
ドキュメンタリー映画製作者 Abdel Salam ShehadehとAshraf
Mashharawiにカトリン・カートリッジ財団賞を手渡している。前
者(Abdel Salam Shehadeh)は空爆のために出席できなかった、
一方、映画祭にいた後者( Ashraf Mashharawi)は、ガザに戻る
ことができないとロイターに語った。

「爆撃のせいと境界閉鎖のせいでもうボクは戻ることができない。
待つしかないが、ここに来て犠牲者の声を持ち出すことがボクらの
義務でもあるとわかっている。犠牲者はあなた方を追い立てる」と
Mashharawiは言った。

スピーチのなかでケン・ローチは、サラエボの街が包囲下にあった
ときサラエボ居住者が受けた苦しい体験と目下ガザで生きる人たち
が受けている苦しい体験を比較した。

「この対立を理解するために、彼らは無条件に穏健(中道)ですか
ら、私たちはこの映画製作者らに顛末(歴史)を語ってもらいたい」
と彼は言った。

Screen Dailyによると、ケン・ローチはそれから、「イスラエルは
パリア(社会ののけ者)国家になるに違いない」とつけ加えた。彼
はまた今年の夏もっと前にイギリス政府について彼の批判を繰り返
している、そのとき彼はイスラエルへの武器禁輸を求める請願をデ
イヴィッド・キャメロンに届けた。

「恥ずかしい話だが、わが国は弱い者いじめをする国、アメリカに
ついて行く」とケン・ローチは言った。「だが、私たちは無能では
ありません。いっしょに行動することができます。」

http://www.theguardian.com/film/2014/aug/25/ken-loach-calls-for-cultural-boycott-of-israel?CMP=twt_gu

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◇ サラエボにようこそ、歓迎します:ガザから映画祭へ、ある映画
 監督の道のり

ガザ出身のドキュメンタリー映画製作者Ashraf Mashharawiは自分
がカトリン・カートリッジ財団賞の共同受賞者だと知ったとき、自
分で賞を受け取るためにサラエボ映画祭まで行く決心だった。目下、
爆撃が再開されたというのは、彼がいつまた家族に会えるかわから
ないことを意味する。映画製作者との感動的な出会いについてサイ
モン・マクバーニーが報じる。

「彼は双子を抱いていた」とAshraf Mashharawiは言って前かがみ
になる。「家族全員が彼を中心としていた。彼らは地下室に避難す
ることができていた。でも、それは直撃で、彼らの家は崩壊した。
彼らを掘り起こそうと手を伸ばすのに二日かかった。なんとかして
達しようとしたとき、ボクは彼らの上から瓦礫を動かすのを手伝っ
た。彼はコーナーに座っていて双子の女の子を片方ずつの腕に抱い
ていた。全員が軽傷を負っただけなので、ゆっくり死んだに違いな
かった。」

Mashharawiは心配して私を見る。「このように刺激がきつくてす
みません」と彼は言う。「でも、これがボクらの日常生活です。」

第20回サラエボ映画祭の最終日、イベントは1994年のものす
ごい戦争に直面した大胆な反抗として起こった。陽光をいっぱいに
浴びて今や平和な広場では戦争ははるか向こうのようだ。20年前
に落とされた迫撃砲のスプラッターはまだ建物の側面に鮮明に描か
れる、だが私たちを取り囲むすべての人が生き生きしておしゃべり
し、ボスニアコーヒーを飲み、議論し、交渉して、笑う。

33歳のMashharawiは、2008年〜2009年の戦争を詳細に
記録したガザ出身の映画製作者だ。彼はまたイエメンの奴隷制度や
リビアの歴史についての映画も製作している。

Abdel Salam Shehadeh監督といっしょに映画祭の2014年カト
リン・カートリッジ賞を受賞したとわかったとき、特にShehadeh
が出席するのを空爆が阻んだので、彼は自分で賞を受け取る決心だ
った。Mashharawiはなんとか境界を越えるラファ検問所を通り抜
けるとバスでカイロまで行き、イスタンブール行きの便に間に合っ
た、そうしてサラエボに到着する。3000人の観客の面前で彼が
ケン・ローチから賞を受け取ったのは木曜おそくだった。
「家族を残していくのは非常につらかったです、でも妻が”さあ行っ
て、行って、私たちみんなのために行って!”と言いました。ここに
来るのは犠牲者の声を持ち出すのが本分です。犠牲者があなた方を
追い詰めます。」彼は静かに微笑む。「ボクは大丈夫、うまくいき
ます。」

賞は、2002年に創設されるカトリン・カートリッジ財団からの
1万ドルの奨励金だ。耳を聾するような称賛の拍手のあと、彼は財
団の理事として私をたよりとし、Shehadehの手紙を読む。これはそ
の一部である。

 ガザからこんにちは。ここガザで私たちは広大なありあまるほど
の海、たくさんの顛末、話題、人口移動、旅行記であなた方を歓迎
します。あなた方の献身と団結、殺到する人間の善悪の観念に、そ
して必ずや生まれる必然の正義に感謝します。私たちは太陽がまず
最初はカラフルな子守歌を歌うブドウ畑からあなた方を歓迎します。
古くからの絶えず繰り返すオリーブの木からあなた方を歓迎します。
ガリラヤの最頂上まで行く南の丘陵地帯Mentar Hillsからあなた方
を歓迎します。私たちの蔵書、私たちの意識、私たちの遺産、そし
て私たちの記憶は、あらゆる色、光、喜び、よい予兆で縫い取られ
ます。

彼らは私たちの家を砲撃しています、一軒一軒ことごとくヒロシ
マ;死者の霊は私たちを残して去ります、夢は立ち去り、記憶もま
た立ち去ります。たちまち私たちはテレビ画面で数の優勢になりま
す;ちょっと前は本物のいのちの時でした。だから、こういういの
ちについてなにもわかっていない頭のにぶい愚人に忠告します;私
たちは生まれます、私たちは常にいます。

希望の光、若い女性と夜のランタンの物語をあざやかに描写してい
るのはガザの忍耐だからです。今夜はそれほど長くありません、彼
らは朝を破壊しません、その決意を沈黙させません。すべてを包含
する希望で大砲を阻止し、彼らの抑圧的な力を何度も打ちたたいた
のはガザの声です。私たちは、苦しみとプライドのパートナーであ
る、あなた方、バルカン諸国の人びとが大好きです。サラエボとガ
ザは、歴史の不公平な行為、残忍な歴史の善悪の観念のあかしです。

翌日、Mashharawiは晴れ渡った広場に座る。彼は、友人(Shehadeh)
がとても詩的な人間だと言う。彼は身振りであれこれ表す。「それ
こそボクたちが手に入れたいすべて。ここでのように他の人たちと
分かち合うことです。だれでもがガザから出たがっていると、永遠
に去りたがっていると、人は恒常的に考えます。でも、ボクたちは
いかなる時にでも去りません。美しいところです。」

楽観主義を抑えられずに彼が再び笑う。映画祭の閉会式のあと、私
たちは魚料理のレストランへ赴いて、考えを交換し、構想をもくろ
む。テーブルは発明の才であふれている。ケン・ローチが作家Paul
Lavertyとのワークショップを提案する、Mashharawiが見に来るよ
うにと誰でも皆を招待する。笑いと可能性が夜更けまで流れるよう
に移動する。

そこで、爆撃が再開されたとの電話だ。さらに一層激しさを増して。
Ashraf は当面はガザに戻ることができなくなる。ボスニアにとどま
ることが提案される。だが彼のビザは翌日切れる、そして新たなビ
ザが発行されるまでパレスチナ大使館で自由を奪われた者のまま過
ごさなければならない。それでは時間がかかる可能性があった。大
臣、より有力な大臣、大統領に電話しようと誰かが提案する。

Mashharawiはそれを承知しない。「ボクが原因となるどんな問題
も、次に他のパレスチナ人が動き回るのをずっと面倒にさせてしま
う。まあ考えてもごらんなさい、単にヨルダン川西岸の誰かさんが
ガザの誰かさんと恋に落ちるとしてどんなに面倒か。彼を訪ねるの
に彼女はヨルダンに行かなければなりません、そうしてアンマンへ
行き、次にエジプトへ行く、そして境界を越えてラファに渡るので
す。一週間かかっても不思議ありません。それと同時にボクたちは
無期限にとどまるのを許されません。」

私たちはそのとき静かになる、だがAshrafの口調は楽しげなままだ。

「心配しないでください。あなた方がボクをヨルダンかベイルート
に連れて行ければ、戻れるようになるまでボクはそこで待ちます。
すべて首尾よくいきますよ。」

彼は気強く私に微笑みかける。

「それにボクたちは映画を作ります。20年のうちにガザの映画祭
でみんないっしょにいますよ。」

アートは光に変わる苦痛であるとジョルジュ・ブラックはかつて書
いた。Mashharawiの言葉は、そのようなセンチメントがまさしく
本当かもしれないとの誓約を君に差し出す。

http://www.theguardian.com/film/2014/aug/25/ashraf-mashharawi-sarajevo-film-festival-gaza-simon-mcburney

 


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