アメリカ大リーグ、たとえばマリナーズの試合では「セヴンイニングス
トレッチ」といって7回裏のマリナーズの攻撃が始まる前に必ず観客全
員で大合唱する歌がある。その「私を野球に連れてって」のメロディー
で歌って下さい。

▼野球場でみんなで歌う歌の集い、ステロイド▼
by Mark Fiore 10 December 2004

選手たちをステロイドで満タンにして、
応援する私たちのために満タンにして。
選手に効果てきめんの魔法のようなクスリを与えてよね
彼らがもう峠を越えても構わない
だってシュート、シュート、
私たちのヒーローにステロイドの注射を打ちまくるもん
子供たちも同じことをするはずよ
ステロイド・ゲームで、1ストライク、2ストライク、
3ストライク(で三振アウト)、4ストライク、5ストライク

http://villagevoice.com/alertrd.php3?article=59174
(いつもヒリヒリするマークのアニメーションです)
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12月11日、ウイーンのルードルフィナーハウスクリニックのミハエ
ル・ツィムファー院長は10日の再検査結果としてウクライナの大統領
候補ユーシェンコ元首相の体内から通常の1000倍もの高濃度のダイ
オキシンが検出されたと発表。「おそらく口から摂取されたもの」、と
述べた。
11日、インターファックス通信は複数の情報源によるものとして、ウ
クライナ検察当局が同日、元首相に対する毒殺未遂の疑いで捜査を再開
したと報じた。
12日、タス通信は情報機関保安局のスメシコ長官らとの会食後、ユー
シェンコ氏の体調が急変したと報じた。夕食会は保安局のスタシュク副
長官の別荘で行われ、ユーシェンコ氏本人と夫人の話では、夕食の数時
間後に頭痛が始まり、12時間後には腹部に激痛が走ったという。
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▼ユーシェンコ元首相は毒を盛られていたと  
 オーストリアが正式に認める▼
08 December 2004 UPI 、キエフ、ウクライナ

ウクライナの野党リーダー、ユーシェンコがキャンペーン最中の9月に
毒を盛られたのをオーストリアの医師が確認しているとロンドンのタイ
ムズ紙が報じた。

「もはやこれは審議する問題ではない」と、キエフからの電話インタヴ
ューでニコライ・コーパン医師は告げた。「この病気の原因となった中
身を私たちが確認できるのはもう確かである」

ウイーンの私設病院ルードルフィナーハウスクリニックで医師らは激変
したユーシェンコの顔に残された物質をまもなく突きとめると記事は述
べた。それが生物薬品、化学薬品、あるいは一番ありそうなユーシェン
コを襲った珍しい毒物だったと確証するのを英国、合衆国、フランスの
専門家が助けた。

ユーシェンコは9月6日に病気になり、4日後には痛烈な腹部の痛みと
顔と身体の組織損傷でルードルフィナーハウスに急行した。彼の肝臓、
膵臓、腸は腫れ上がり、消化系は潰瘍で覆われたが、医師らは症状を説
明できなかった。

退任するクチマ大統領とモスクワが支援する対抗勢力で首相のヤヌコビ
ッチは中毒の発覚についてコメントしようとしなかった。(病気になる
前日にヤヌコビッチ首相に近い軍高官と会食しており、野党陣営は当初
からヤヌコビッチ陣営による「毒盛り説」を指摘していた。またクチマ
大統領自身も就任時に毒殺への関与を疑われた人物である)

▼医師らはユーシェンコの病気の原因を探す▼シアトルポスト
By スザンナ・ルーフ(ASSOCIATED PRESS WRITER)
08 December 2004

なぜウクライナの野党指導者ユーシェンコが大統領選のキャンペーン中
に重病になったか確定しようと努める専門家らは幾つかの中毒説を分析
しているが、何が病気を起こしたかについて決定的証拠はないと水曜日
(12/08)医師らは述べた。

9月に病気になって以来、ユーシェンコの顔は死人のように青白くなり
皮膚はあばたで醜くなっている。彼はウクライナ当局が毒を盛ったと、
当局が否定する申し立てを主張している。

彼の病気を起こした原因をなんとか確定しようと医師らは引き続き分析
を行っていると、ユーシェンコが治療を受けるウイーンの自己負担のク
リニック、ルードルフィナーハウスの院長ミハエル・ツィムファーは述
べた。

「彼は重病だったが命に直接危険はなかった」とツィムファーは記者会
見で語った。

医師らは「説明的な診断」を示すだけで病気に至った原因は示していな
いと言い、おそらく内用の原因か毒によって突然誘発したものと医師ら
が示していることをツィムファーは付け加えた。

「毒と毒の組み合わせであってもおかしくない。すべてはまだ固まって
いない」と彼は言った。

ユーシェンコの治療を監督したルードルフィナーハウスの内科医ニコラ
イ・コーパンがユーシェンコは毒を盛られており、その意図は大統領候
補者を殺すことだったと述べるのを、水曜日ロンドンのタイムズ紙が引
用した。

ツィムファーと共に水曜日の記者会見に姿を現すコーパンは、医師らは
3つの異なる中毒説に取り組んでいると言った。そのひとつにダイオキ
シンの関与が含まれた。

この不可解に決着をつけるのをいっそう困難にさせたのは、医師に顔の
組織から生検を実施させるのをユーシェンコがきっぱり断ったことと、
(うわさではキャンペーン期間中に顔に包帯をしたくなかったと彼は言
った)病気の急激な発生と病院に着くのに4日遅れたことだとツィムフ
ァーは述べた。

ユーシェンコを治療する主要な医師のひとり、ロタール・ウイッキは匿
名の脅しを受けた後、警察の庇護下に置かれていた。発表されている脅
しに関する記述はない。(別の情報源には当初、毒物によるものではな
いと言った医師が脅迫されたとある)

11月21日の大統領選の決戦投票でヤヌコビッチ首相は表向きにはユ
ーシェンコを負かしたが、最高裁が不正によって得たとして選挙結果を
無効にした。そして今月26日に再決戦を命じた。
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▼医師:ユーシェンコはダイオキシンでダメにされた▼
optimum online 11December 2004

ダイオキシン中毒がウクライナの大統領候補ユーシェンコの謎の病気を
起こしたと11日土曜日医師は言い、おそらく毒はスープに入れられて
いたのだろうと付け加えた。

ユーシェンコは今は申し分ない状態で肝臓のダイオキシン濃度は通常レ
ベルに戻っているとウイーンの私設病院ルードルフィナーハウスクリニ
ックの医師ミハエル・ツィムファーが記者会見で述べた。

過去24時間にわたって繰り返された一連の試験が中毒の決定的証拠を
提供したとツィムファーは言った。

顔が死人のように灰色がかり、あばたで醜くなる他にもユーシェンコは
背中の痛みと急性脾臓炎、左の顔面神経麻痺に苦しんだ。

血液検査は前にも行われているが、病院が今回はアムステルダムの病院
に血液サンプルを送った。そこが用いる新しい分析方法がダイオキシン
であることを突きとめたとニコライ・コーパン医師は言った。

コーパンは機能損傷は残らないだろうし、ユーシェンコは「十分に仕事
する能力がある」と付け加えた。

土曜日、独立広場の抗議者のキャンプじゅうに医師の報告が広がったと
き、ユーシェンコの支持者らはほとんど驚きを表さなかった。

「毒を盛られたのはみんなわかっていたので公式の検査なんか必要なか
ったんだ」、みぞれが降る広場近くのテントの外に立った19歳のアナ
トリー・クロチック。

ヴェトナム戦争で米軍が用いた強力枯れ葉剤(エージェントオレンジ)
に含まれる汚染物質のひとつ、ダイオキシンは、ゴミの焼却や化学薬品
と農薬の製造、パルプと紙の漂白といった産業の過程から副産物として
生じる。

ユーシェンコが有毒の化学物質にさらされると起きる大人のアクネのタ
イプ、塩素アクネで傷ついたのを試験は示した。時に治るのに2年〜3
年かかると病院の皮膚科医がアソシエイテッドプレスに伝えた。

ダイオキシンは多くの食品にある普通の汚染物質だが、一回の大量の投
与量が病気を引き起こすと先月、ロンドンを中心に活動する毒理学者ジ
ョン・ヘンリーは言った。

英国のブロードキャスティングコープTVでヘンリーは彼の経験の中で
ユーシェンコの症例はユニークだったと教えた。

「広く知られるダイオキシン中毒でこんなひどい症例は一度も扱ったこ
とがなかった。普通はかなり軽い。肝臓障害を起こすことはある」と彼
は言った。「常に低いレベルの長期間の中毒。大量の投与量がどんなこ
とを引き起こすか誰にも思いつかない 。今はもうよくわかる」

土曜の午後病院に到着するユーシェンコの妻カタリーナ・チュマチェン
コは夫が毒を盛られたと異変の最初から確信したと話した。

「こうなる前に私たちは脅迫を受けていた。そして夫と変化をウクライ
ナに脅威をもたらすものとみなす人間がたくさんいると思うから私たち
は脅迫を受け続けた」と彼女は言った。

ボディガードに囲まれたユーシェンコは3台のクルマの隊列で病院に到
着した。

「すべてが順調だ。長生きするつもりであるし愉しく生きるつもりだ。
毎日よくなってきている」、キャンペーンカラーのオレンジのスカーフ
をしたユーシェンコが述べた。

「当座、彼にはミスをする余裕がある」、キエフを中心に活動するアナ
リスト、マルキアン・ビリンスキーは言った。「重大な決定期は選挙の
第一ラウンドと第二ラウンドの前だった。彼が大統領になるようなこと
があれば、健康についてどんな懸念も表に出さなければならなくなるだ
ろう」
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▼ウクライナ「オレンジ革命」の熱い運動、熱い演出▼
仏リベラシオン 04 December 2004
訳者:鯖田鮫蔵
http://blog.livedoor.jp/sabatasamezo/archives/10209090.html

不正があったウクライナ大統領選の無効裁定はまずは「オレンジ革命」
にとっての勝利である。13年前のソ連解体以降、ウクライナの実権を
掌握してきた少数の特権階級によるほとんどマフィア的な政権を終わら
せようと、ウクライナの多数を占める民衆が起こした大きなうねりが勝
ったのだ。

だが、これは欧州にとっての勝利でもある。ウクライナは欧州の方へ向
きを変えた。欧州は自分たちの民主主義の原理がウクライナで勝利する
のを見た。欧州はウラジミール・プーチンがウクライナをロシアの衛星
国にとどめようとする不器用な試みに対抗するのを助けた。

セルビア人はミロシェビッチを追放した。グルジア人はシュワルナゼを
お払い箱にした。そしてウクライナ人は親ロシア派の大統領になるはず
だったヤヌコビッチから解き放たれようとしている。これは中央ヨーロ
ッパ社会で民主主義への熱望と大衆による非暴力の活力が大きいことを
証明している。民衆はロシア主導の恐怖と弾圧と汚職に根ざした政権を
ぶち壊しつつある。

おそらく最高裁の裁定は、クチマ大統領とその支持者が不当に得た財産
の存在を隠し、過去に行った不正や背任行為の罪を問われないようにす
るために行っている抵抗運動を終わらせることはできないだろう。

3度目の選挙を実施する際には2回目の(そして1回目の)投票で行わ
れたような大規模な不正行為が行われないようにしなければならない。
そして窮地に陥った現政権が軍を利用しないことを確かめなければなら
ない。その点で、「オレンジ革命」の活動家たちは信頼できるし、彼ら
もEUを信頼する必要がある。彼らはすでにEUに対して大きな一歩を
踏み出している。

▲リベラシオンの記事の熱さに水を差すわけではないけれど:
12月3日の朝日新聞、「花火で演出/ウクライナ野党抗議運動/欧米
から選挙参謀」によると、そもそも野党の抗議運動のシンボルマークが
オレンジになったのは、昨年11月のグルジア政変にかかわったとされ
る欧米系コンサルタントが野党に協力して「オレンジに統一しよう」と
演出し、「オレンジ革命」のスローガンで活動を広めたからだそうだ。
彼らがヤヌコビッチに反発して独立広場に集まった若者を組織化し、コ
ンサートを開いたり花火を上げたり、派手な演出でテレビ中継を通じて
強烈にアピールしたということだ。
また12月5日の朝日新聞によると、3日の最高裁決定で政権寄りの姿
勢を断罪されたウクライナの主要TV局は、決選投票後は姿勢を一変さ
せてキエフ中心部で行われたユーシェンコ支持者の集会の様子を連日中
継した。最初の異変は決選投票から4日後の11月25日、ウクライナ
国営放送「UT1」で起きた。報道番組の手話通訳者ナタリア・ディメト
ルクが、ヤヌコビッチの「勝利」を伝えるキャスターを無視して、手話
を通じて自分の言葉を語り始めたのだ。「中央選管発表の結果は捏造さ
れています。信じてはいけません。私はこれ以上ウソを通訳することは
できません。みなさんが私を見るのは、これが最後かもしれません」 
だが、彼女が画面から消えることはなかった。その日、UT1の200人
以上のジャーナリストが客観的な報道を求め局周辺で抗議行動を展開。
UT1はその後、ライヴでユーシェンコの演説や、両陣営の討論の様子を
伝え続けた。
「田中宇の国際ニュース解説」の「ウクライナ民主主義の戦いのウソ」
(11/30)によると、アメリカがウクライナの選挙で野党陣営を支援し
ユーシェンコを勝たせるために支持組織に政治活動の訓練を施してきた
のだそうだ。
この記事を抜粋すると次のようになる:
=アメリカが選挙を使って旧ソ連系諸国の政権を転覆する作戦は今回で
4回目。
=主流メディアはユーシェンコ陣営が流す「ユーシェンコ毒殺未遂謀略
説」を垂れ流し、彼らに加担する形になっている。
=ユーゴスラビア、グルジア、ベラルーシ、ウクライナでアメリカが政
権転覆を企てた背景には、ロシア寄りの政権を倒し欧米寄りの新政権を
作ることでロシアを封じ込める意図があるというのが一般的な見方だ。
=ウクライナの場合、今回の政権転覆の試みはこれまで統一されてきた
国内を東西に分裂させて不安定にする結果を生むことになりそうだ。