ブログ、「FreeIraq」より http://abutamam.blogspot.com/

▼イラクの核・妄想▼

「これは空想の世界のようです。大量破壊兵器と同じく、作りごとなの
です」、、、まさしく。

「合衆国政府の監視機関は、イラク防衛軍についてのペンタゴンのデー
タは信頼できないし、エスカレートする反乱行為があったことが示され
てもいたと述べる、、、14万2472人の訓練され装備されたイラク
防衛軍がいると、月曜、ペンタゴンは議会で明言していた」

「イラク防衛軍の現状に関するデータは信頼できないし、その能力につ
いて限られた情報が提供される」と国家説明義務局(GAO)のジョセ
フ・クリストフが下院政府改革小委員会に忠告した。

「毎月の暴力事件の数のピークは、その後の月の、概していっそう高い
攻撃の数によって結果として生じている」として、クリストフ氏はまた
ペンタゴンの情報データはエスカレートする反乱行為を明らかにしたと
述べた。

委員会にペンタゴンの数字を提供したウイリアム・サリヴァン少将は、
イラク防衛軍に、警官の職をやめるか、やめないで欠勤したイラク人警
官を含めるのを承認した。

「、、、これは空想の世界のようです。大量破壊兵器と同じく、作りご
となのです」と、オハイオの民主党議員デニス・クシニッチ(民主党大
統領候補のひとり)はペンタゴンの数字についてサリヴァン少将に忠告
した。

「この類のまやかしの報告書を持って下院委員会に来るあなたに、私は
ばつの悪い思いをする」

March 15 , 2005

米国占領軍の下がるモラルを押し上げるため、何百というキリスト教の
聖職者とユダヤ教のラビが軍隊との礼拝式のため飛行機でイラクにやっ
てきていることをサダム国際空港の米国占領軍のスポークスマンが披露
したと、マフカラート・アル・イスラムの記者が水曜日に報じた。

イラクで米国が主要な基地のひとつを稼働した、サダム国際空港経由で
イラクに来させた400人以上のキリスト教聖職者とユダヤ教のラビの
殺到が2月と3月にあったことを、名前を明かすのを辞退した空港の職
員がマフカラート・アル・イスラムに話した。聖職者らは国を占領する
米軍のために説教をし、礼拝式をすることになっている。

聖職者全員が厳重な警護のもと合衆国の飛行機で招来されていると情報
源は言った。ほぼ150人の聖職者がまっすぐアル・アンバー地方と、
モスル、バクバ、サマラに向かった。別の一団はイラクで埋葬されるか
ティグリットとユーフラテス川に放り投げられた330人のアメリカ人
傭兵のために礼拝式をしたバグダッドに10日間滞在した。

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3月17日号の英ネイチャー誌が遺骨鑑定問題に関して再び論説を発表
した。そのタイトルは「Politics versus reality(政治対真実)」

http://www.nature.com/cgi-taf/DynaPage.taf?file=/nature/
journal/v434/n7031/index.html

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▼政治 対 真実▼

日本の政治家たちは、それがどれだけ不愉快であろうとも、科学的不確
定性を直視しなければならない。彼らは北朝鮮との論争において外交的
手段を用いるべきであり、科学的整合性を犠牲にすべきではない。

日本のある大衆週刊誌によれば、日本の小泉首相は先月のネイチャー誌
のニュース記事のせいで、フラストレーションを抱え込んでいる。

1977年に13歳で北朝鮮に拉致された横田めぐみさんがいまも生存
しているかどうかが争われている。2002年、北朝鮮は13人の日本
人を拉致したこと、彼らの幾人かを海岸から連れさったことを認めた。
それ以後、北朝鮮の拉致被害者に関する情報提供の不熱心さが両国間の
紛糾を招いている。

横田めぐみさんを含む拉致被害者のほとんどが死んだという主張は信じ
難い。北朝鮮は昨年、日本に送った遺骨は彼女のものだと言っている。
しかし日本の鑑定はDNAは誰か別人のものだということを示し、北朝
鮮の軍部は彼女をまだスパイ育成のため使っているのではないかという
疑惑を生んでいる。日本が北朝鮮のすべての声明を疑うのは正しい。
だが、DNA鑑定の解釈は科学の政治干渉からの自由の限界を踏み外し
ている。鑑定を行った科学者へのネイチャー誌のインタビューは、遺骨
が汚染されていて、該当するDNA鑑定を結論の出せないものにしてい
る可能性を提起したものである。

この提言は、北朝鮮が欺瞞の権化と映って欲しい日本の政治家にとって
快いものではなかった。

日本政府はこの記事に対し鋭敏に反応した。伝えられるところでは、内
閣官房長官、細田博之氏は記者会見において、ネイチャーの記事は「不
適当な表現」を含んでおり、科学者の発言を誤って書いていると主張し
た。細田氏は、記事のなかの意見は「一般論」であって、この場合のケ
ースについて述べたものではないと語り、このことは科学者にも確認し
ていると付け加えた。

一方、その科学者自身は、どうやらインタビューにも応じられない状況
にあるらしい。

遺骨が汚染されていたかもしれないというのは避けようのない事実であ
る。この悲惨な出来事の渦中においてその骨がどんな経路を辿ったか、
誰が知り得ようか。北朝鮮によれば、遺体は発掘前に2年間埋められ、
1200℃で火葬され、その後、小サンプルが日本に送られる以前、女
性の夫の家に保管されていた。北朝鮮がウソをついている可能性は大い
にありうる。しかし日本が期待するDNA鑑定がこの問題を解決するこ
とはないだろう。

問題は科学にあるのではなく、政府が科学の問題に干渉していることに
ある。科学は、実験およびそこから生じるすべての不確定性が精査に開
放されるべきだという前提の上に成り立つ。鑑定はもっと大きなチーム
でなされるべきだという他の日本人科学者の主張は説得力をもつ。日本
はなぜ一人で研究している一科学者に鑑定を委ねたのか。そして彼は、
もはや鑑定について語る自由さえ失っているかに見える。

日本の政策は、外交的失敗(より正確には、日米安保体制の失敗)の穴
埋めのための必死の努力のように見える。安保体制は日本の安全及び極
東における国際平和と安全の維持と引き換えに、不人気な基地を日本に
おく権利を米国に与えるものである。

日本は米国の支持のもと、北朝鮮に対して別のレバーをひくことができ
たであろうか。答えは明確ではない。だが、別の問い方もできる。仮に
ある全体主義国家がスパイ候補に25年間言葉を教えるため、米国市民
を海岸から拉致して連れ去ったとしたら、ジョージ・ブッシュあるいは
他の合衆国大統領は、DNA鑑定結果で言い争いながら遺灰の袋を抱え
てそこにたたずんでいるであろうか。

日本の政治的、外交的失敗のつけの一部が、科学者にまわされようとし
ている。実験から結論を導き、実験に関する合理的な疑問を呈すること
を仕事とする科学者にである。だが、北朝鮮と日本の間の紛糾はDNA
鑑定では解決されないだろう。同様に、DNA鑑定結果の解釈は両国ど
ちらの政府によっても決着がつかないはずだ。北朝鮮と交渉することは
確かに面白くないが、そのことは科学と政治の分離のルールを破ること
を正当化するものではない。

(appeal 2005 より、翻訳 野田隆三郎)