▼コンベンションセンターの冷凍室で山積みになった死体を発見▼
by Brian Thevenot Sep.06 2005

9月5日月曜、アーカンソー州兵マイケル・ブルックスはコンベンショ
ンセンターの食料運搬用入口から中に入った。そしてマシンガンの先の
ライトで照らしながら死体の指摘に取りかかった。

「あの血のなかに進むな、汚れてる」と彼は言った。「腕をつきだして
るのは、老人だ」

そうして、彼は年配の男性の隣の白いシーツの下の小さな人間の形にラ
イトをあてた。

「子供だ」と彼は言った。「冷凍庫には喉を切った7才の少女もいる」

彼は先に進んだ。圧倒する臭気から顔をかばうため迷彩柄のシャツを引
っ張り上げながら暗闇を迅速に歩く。

「年配の女性がいる」と彼は言った。そしてシーツにくるまれた車椅子
を示す。「私が護送した。そしてあの老人はいじめられて死んだ」と、
車椅子の隣の床に横たわる死体について述べた。

コンベンションセンターの冷凍室で30〜40以上の死体が見つかって
いると、ブルックスと他に幾人かのガードマンが述べた。

コンベンションセンター内で腐敗する死体の光景は、都市圏全域の多数
の職場、学校、自宅、避難所の光景を映し出す。月曜夕刻におけるルイ
ジアナのハリケーン・カトリーナによる公式の死者数は71人だった。
だがそれに含まれるのはセント・ガブリエルの間に合わせの死体保管所
に運ばれた死体だけである。

ハリケーン・カトリーナからほぼ丸まる一週間、侵略軍規模の救助隊が
日曜にはまだ死体回収の困難な仕事を始めていなかった。おまけに、当
局に計画があるとは思われなかった。

ニューオーリンズ東部にある州間高速自動車道10で働くFEMA(連邦緊
急事態管理庁)のスポークスマン、ダニエル・マルティネスは死体回収
の計画は「まだ発表されていない」と述べた。

月曜日、多数の救助労働者が死体の計画案や回収場所のことを聞いてい
ないと言って異議を唱えた。生存者を捜索したとき、都市周辺の近辺を
漂っているのを見つけた沢山の死骸のひとつも回収したとは誰も言わな
かった。

今週、多数の救助労働者が同じマントラを何度も何度も繰り返した。私
たちは死者の心配ができない、私たちはまだ生存者を救おうと全力を尽
くしている。

だが都市全域の救助チームがほぼすべての家で生存者の確認をすませた
と言ったとき、たとえ死者を片づける計画があいまいなままでも、ハリ
ケーン・カトリーナの結果として横たわる桁外れの死者の問題がはっき
りと明確になった。

暴風による可能性のある死者数を初めて人に向けて話す市長は、暴風は
1万人以上の命を奪っているかもしれないと述べた。

月曜朝の記者会見で、(消防・警察)本部長補佐ウォーレン・ライリー
は、彼の部署は「復旧の責任を負うべきでない」と言った。

「死者の数を受け取ってないが、どんどん増えている」と彼は言った。

救助任務が、与えられた仕事を広げて適切に処理されてもほとんど生存
者をもたらさないとき、ニューオーリンズ警察本部長補佐スティーヴ・
ニコラスはそろそろ死者に対処するときが来ていると述べた。

「今も人々を救助しているのはわかっている、だがそろそろ死体を取り
出す時期だと私は考える」と言った。

ハリケーン・カトリーナによる犠牲者が最も集中するのは、2階家屋を
すぐに飲み込んだ洪水の水で、8月29日に最初に浸水した地区のロー
アーナインスワード、セントバーナードパリッシュになりそうだ。ニュ
ーオーリンズもまた大量の犠牲者になりそうだと、ニューオーリンズ警
察署長ティモシー・ベヤードは言った。

「私たちが予想したより随分たくさんの死体とニューオーリンズ・イー
ストで遭遇することになる」と彼は言った。

シャーウッドフォレスト一区画(分譲地)だけで、だいたい90人が死
んでいたと、月曜にコンヴェンションセンターに来た生存者が話したと
警察は言った。

セント・バーナードではいっしょに激しく打ちのめされた22の死体が
発見された。溺死する犠牲者らは嵐に押し流されないようになんとかし
ていっしょに踏んばろうとしていたと当局は推測した。

州の副知事ミッチ・ランドローは、セント・バーナードでは「1千人以
上」が亡くなったと言った。

時間がかかって多数の人間が死んでいた、そして水に浸かった死体はす
でに認知できないものもあり、二度と捜し出せないかもしれない。

洪水によって窮屈なところに閉じこめられた避難所にいる多数が、彼ら
の中で死んだ人たちへの対処の仕方を見つけだす。

コンベンションセンターの溺死したらしい中年の男女をポーランド大通
りの小学校近くでなんとか助けようとしたと、ドワイトとウイルバー・
ロード兄弟は言った。

「ボクたちはCPR(心拍停止後の蘇生法)を行ったが、二人はすでに死
んでた」ドワイトは言った。「だから冷凍庫から食料を取りだして死体
を入れた」

コンベンションセンターの食料搬入口のすぐ内側に横たわる4つの遺体
のうち、車椅子の女性は最もブルックスをあわてさせた。2日前に最後
に残った避難民キャンプのひとつのコンベンションセンター前の難儀の
海の中で彼女を見つけたとき、彼女の夫が隣に座っていた。ブルックス
とその仲間が彼女を運び去るとき、夫の気がかりはこれだけだった。

「車椅子を戻してくれよ」、そう彼に言うように男を呼び戻した。

死体のひとつは5才ぐらいと判断した少女だったと彼らは言った。それ
を確認することはできなかったが、少女がギャングにレイプされたと彼
らは聞いていた。

「幼い女の子が2人か3人の男にレイプされたと言った年配の女性がい
て、別の部隊に話していた。でも、そこではなにもできなかったと彼ら
は言った」とブルックスは述べた。「私は彼に手錠をかけて冷凍庫に閉
じこめて置き去りにするつもりでいる」

イラクで1年戦闘の任務に就き、銃撃戦と爆撃を引き受ける一方、一定
不変に仲間を失ってまもなくブルックスと彼の部隊はニューオーリンズ
にやって来た。今週、彼らが避難を指揮したコンベンションセンターで
の光景が、いまだに戦闘のショックによる戦争神経症を彼に残す。

「私はイラクであんなものを見た後でも、これには気が向かなかった」
とブルックスは言った。そして死体の大部分が腐敗したままある冷凍庫
について言及する。「イラクではマンツーマンの一騎打ちだ。戦争。公
平だよ。ここではまさに狂気。アナーキー。食料や水を求めて、人を殺
したりレイプするために通りに出ていく、、、そしてこれがアメリカな
んだ。私が住んでるところからわずか300マイル南のことだ。」

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▼ブッシュ大統領 チャヴェスの支援を拒絶する▼英ガーディアン紙 
7 September 2005 by Duncan Campbell

公民権指導者ジェシー・ジャクソンによれば、ベネズエラ大統領ウゴ・
チャヴェスからの支援の申し出が拒絶されている。それには2台の移動
式病院機能設備と120人の救助&救急処理のエキスパート、50トン
の食料支援が含まれる。

最近会ったベネズエラの指導者からの申し出には、10の水浄化設備と
18の電力設備と20トンの水のボトルが含まれたとジャクソン氏は述
べた。

支援の申し出はベネズエラ大使館から手紙でもって合衆国とルイジアナ
州知事キャスリーン・ブランコにもたらされた。

危機の間中ずっと助けてきた国々に米国は無視されているとの、多数の
保守的なコメンテーターやブロガーによる主張にもかかわらず、それは
世界中の政府や支援団体からの多数の支援申し出の1つであった。

ブッシュ氏の最も遠慮のない政治的敵対者のひとりからの提供の拒否は
連邦政府が危機を全く処理できなかったしるしだとジャクソン氏は述べ
た。「ブッシュ氏のリーダーシップの最悪の時かもしれぬ」とジャクソ
ン氏。

他の国々が支援を提供していた:ギリシャは自宅避難者を助ける巡航船
を提供している。スウェーデンは補給を運ぶ航空機をただちに応じられ
る状態にしている。エルサルバドルは軍隊を提供している。ロシアとス
イスは発電器、テント、食料を提供している。他の国々は捜索と救助で
アシスト要員を送り込んでいる。フランスとラトビアは災害地での経験
を有するチームを送っていたし、ノルウェーの海軍はダイバーを送って
いた。英国とドイツは救済のエキスパートと配給食糧を送っている。