▼日本人の郵貯・簡保資金350兆円を手に入れるまであとわずか▼

7月の通常国会で5票差の衆院通過だった郵政民営化法案は、11日、
200票の大差をつけて可決された。

参院本会議で郵政関連法案が否決された8月8日の英フィナンシャル・
タイムズ紙で、日本経済専門家ロナルド・ドアは「歴史に刻み込まれた
現代のジレンマ」と題するコラムを走り書きし、その中で「国際金融家
は、あの3兆ドルの日本人の貯蓄を手に入れるまで、あともう少しだけ
(=総選挙が終わるまで)待たなくてはならないだろう」と皮肉たっぷ
りに述べた。

郵貯資金はざっと230兆円あり、郵貯単独ですべての都市銀行の資金
量の総額にほぼ等しく、郵貯・簡保合わせて350兆円の巨額資金は日
本の個人金融資産1400兆円の1/4に当たる。この国の借金は来年度
には1000兆円に達すると見られており、この700兆円あまりを国
の家計から借用している。これを民営化して外資の参入する市場に放り
出すことの危険は測り知れないものがある。また外資が臆面もなく日本
政府に要求しているのもその理由があってのことなのである。

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▼ハリケーンでも ブッシュ政権の関係会社 復興事業を受注▼ 毎日新聞 
12 September 2005

大型ハリケーン「カトリーナ」の復興事業に、チェイニー米副大統領関
連の大手エネルギー会社「ハリバートン」の子会社などブッシュ政権に
関係の深い会社が相次いで受注を決めた。災害対策を担当する米連邦緊
急事態管理局(FEMA)の前局長が、同社など受注2社のロビイスト
を務めるという不透明さも指摘されている。イラク戦争で批判された軍
官産の利権構造が、将来的に数千億ドルとされる巨大災害の復興費用を
めぐり再び姿を現している。

米国の民間団体「政府監視プロジェクト」などによると、政府関連事業
を受注したのは「ハリバートン」の子会社「ケロッグ・ブラウン・アン
ド・ルート」(KBR)社、総合建設会社「ショー・グループ」など。
ハリバートン社のホームページによると、KBRはミシシッピ州やルイ
ジアナ州ニューオーリンズの米海軍施設の復旧などを受注した。ハリバ
ートン社は、チェイニー副大統領が1995〜2000年にかけて最高
経営責任者(CEO)を務めた。KBRはイラク復興で米軍とイラクへ
の燃料供給契約などを結び、1億ドルを超える水増し請求をした可能性
を指摘され問題となった。

また、ショー・グループは米陸軍工兵隊やFEMAからニューオーリン
ズの排水作業などを受注し、下請けを公募している。

一方、ロビー公開法により米上院がホームページで開示しているロビイ
スト登録によると、KBRとショー・グループが雇うロビイストは前F
EMA局長(01〜03年)で、ブッシュ大統領の2000年大統領選
で選対責任者を務めたジョー・オルボー氏。

オルボー氏はブッシュ大統領がテキサス州知事時代からの深い関係で、
かつて独立機関だったFEMAの国土安全保障省への組み入れに尽力。
ロイター通信によると、今回の災害で対応の遅れを指摘され、現場指揮
官を解任されたブラウンFEMA局長の友人でもある。

ロイター通信によると、ハリバートン社のスポークスマンは「(オルボ
ー氏は)いかなる特定の契約にも便宜を図っていない」と答えている。