▼米ラムズフェルド国防長官は北朝鮮の核開発協力者▼
13 December 2003

イラク問題で手一杯のブッシュ政権は、北朝鮮の核開発凍結提案を拒否
して、北朝鮮問題の平和的解決を大幅に遅らせているが、そもそも北朝
鮮の核施設の建設について米国政府は協力者的立場だったのである。

北朝鮮の核施設開発に技術提供したのはスイスの核施設開発企業ABB.ltd.
2000−2001年まで、ラムズフェルド国防長官がこの会社の役員
だったことが暴露されている。

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▼北朝鮮の鉱物資源に群がる米中韓▼萬晩報 13 November 2005

今年7月に13ヶ月間に及び中断していた北朝鮮の核問題をめぐる第4
回6カ国協議が再開された。

2005年7月31日号Yomiuri Weeklyの記事、<「北」の鉱物資源
狙う米・中・韓>の中で、2003年から北朝鮮問題の班長(アジア大
洋州北東アジア課)を務め、今年3月末に退職したばかりの原田武夫氏
が、「北朝鮮がレアメタル(希少金属)の国というのは米国ウォール・
ストリートの常識」とした上で、「米国が資源外交を展開しているのは
確かであり、この鉱物資源をめぐる米中韓と北朝鮮当局との"裏取引"が
成立したことが7月の協議再開に結び付いたのではないか」との見解を
述べている。

これを裏付けるように今年5月に韓国政府系機関の大韓鉱業振興公社が
北朝鮮最大の鉄鉱石鉱山の開発に中国と共同で乗り出すことが明らかに
なる。

さらに7月、第10回南北経済協力推進委員会が発表した12項目から
なる合意文章には、韓国側のコメ50万トンを借款の形で支援する見返
りに、北朝鮮の地下資源の開発・投資を韓国側に保証し、実質的な共同
開発を進めることも含まれている。

米国の狙いを知るには時間を遡ればよい。1999年2月に行われた北
朝鮮の地下核施設疑惑をめぐる米朝高官協議で米側が提示した制裁緩和
措置である。この措置には在米資産の凍結解除、経済制裁の一部緩和と
並んで、亜鉛、金、タングステンなどの鉱山開発や農業分野で投資を希
望する企業へのライセンスの発行などが柱となっていた。

「タングステンから劣化ウラン弾へ」

スウェーデン語で「重い石」を意味するタングステンは、貫通力を高め
るための弾芯として1940年代半ばから戦車砲や戦闘機の機関砲など
に使われてきた。

米国はタングステンから新たな弾芯に切り替えるために、1950年代
から軍事利用を目的とした実験を開始した。そして、その特性から戦車
や装甲車に撃ち込むと、分厚い装甲を突き破り、車中を焼き尽くす威力
を見出した。1978年頃にはこの新しい弾芯の生産・配備に入るが、
これは戦車を主力とする北朝鮮の機甲旅団の韓国侵略のシナリオに対応
するためというのが主な理由だったと言われている。

この新しい弾芯が大量に実戦で使用されたのは1991年の湾岸戦争で
ある。以後、95年のボスニア紛争、99年のコソボ紛争、2001年
のアフガニスタン攻撃、そして2003年のイラク戦争でも使われてき
た。

これが、新たな弾芯「劣化ウラン弾」誕生の裏話である。劣化ウランは
タングステンと比べて「核のごみ」という性質上、極めて低コスト。そ
して、何よりもタングステンの資源埋蔵量の約4割が中国に偏在してい
ることから、米国の潜在的敵国である中国への依存を避けたいとの戦略
的理由がある。

劣化ウランには放射能、金属的毒性から、人体、環境への深刻な影響が
あることは「湾岸戦争症候群」のデータから米国が一番熟知している。
従って、米軍産複合体も劣化ウランから再びタングステンへという世界
的な潮流に逆らいながら使用し続けるリスクは、当然計算に入れている
はずなのである。

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