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凸 NewsFanzine 凸もっと遠くへ Produced by TAMA
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ボブ・ディランがビートジェネレーションの精神をロックンロール に転化させようとしていた1964年の夏、同じくビートに影響された一群の若者がニューヨークをめざしサイケデリックカラーに塗ったスクールバスで大陸横断の旅をしていた。
バスに乗っていたのは作家ケン・キージを中心に集まったメリープランクスターズ。
もっと遠くへ』と書かれたマジックバスの運転席でハンドルを握り、LSD のハイ状態でハイウエイラップを聴かせていたのがニール・キャサディだった。
ハイでいろ!宇宙の道具になれ!自分のすべてをくれてやれ!
(TAMA-30 COVER 掲載 2001)

▼米軍のヘリが兵士の遺体をバグダッドの西部に投棄▼ Feb.18 2004

2月18日、ロンドンで発行するクドゥス・プレス紙は、「侵略に抵抗する武装勢力との戦いで殺害された米兵の遺体多数を発見したと複数のイラク人が語った」と報じた。
バグダッド北部の町、ホデイナの目撃者たちは、「町の郊外の涸れ川で米兵の少なくとも30の遺体が棄てられているのを発見した」
「遺体はプラスチック製の袋に入れられていた。通常の遺体の埋葬はなされていない」と同紙の特派員に語った。  
遺体を発見した場所に、この地域の遊牧民たちが標識を立てた。彼らは夜間に米軍のヘリコプターが上空を旋回しているのに気づいた。そのうち、涸れ川の穴に正体不明の袋を投下した。何が投下されたのかと不審に思い、その場所に行ってみると、中身は米兵の遺体であるのが判明する。
同じような情報は、ラマーディの住民からももたらされている。

▼それより少し前のニュース: 米軍、傭兵の遺体をヘリから川に投棄▼

1月10日、デンマークで編集するアラビア語のネット紙「イラク・フォーオール」は、イラクのネット紙「バスラ・ネット」からとして、米軍が補給兵として雇った傭兵とみられる外国人の遺体を空中から川や無人の砂漠に投棄しているという衝撃的な事実を報じた。

米軍が最近、イラクでの作戦にアメリカ国民以外の傭兵を雇っているとドイツのユンゲベルト紙が報じたが、傭兵の実態は謎に包まれていた。 バスラ・ネットによると、米軍が投棄している傭兵の遺体は米国籍付与の約束と引き換えに志願した米国内に住む外国人とみられ、少なくとも65遺体を地元住民らが川から引き上げるなどして埋葬したということだ。
バスラ・ネット(サビール・ショウカト記者)がバグダッド発で報じた 内容によると、米軍が投棄した遺体は地元住民が川から引き上げるなどした後、バグダッドの東60キロのディヤーリー河岸やサマラのサルサール地区、ルトバ地域の砂漠など、地域の墓地に埋葬している。遺体は損傷し、腐敗しているが、イラク人の遺体ではないのは明らかだ。
ディヤーリー河岸の漁師たちが昨年8月末、遺体が3体入った黒い袋をつり上げたのが最初だった。その中には女性の遺体もあり、大部分は裸体で、顔に火で焼かれた痕などがあった。漁師たちは遺体は米兵と思い、米軍に通報した。 米軍は漁師たちから遺体入りの袋を受け取ったが、その際、遺体が袋の中に入って見つかったにもかかわらず、「川に飛び込んで自殺した兵士だ」と説明した。 その説明を聞いて漁師たちは、「米軍は罪状を隠したがっている」と察 し、今後、川からこのような遺体が発見されても米軍には通報せず、地元の墓地に葬ることにした。 川から見つかる遺体のほとんどは、夜明け前に米軍のヘリがこっそり投 下したもの。住民は川が汚染されることも懸念して、そのたびに遺体を引き上げては埋葬することを繰り返している。
これらの事実は、バスラ・ネットのショウカト記者がディヤーリー地区を実際に訪れ、漁師頭の男性ら、地元住民から直接聞いた話だ。
「そこの素朴で善良な住民は米国が解放のために来たと信じており、米軍が遺体を投下するとは夢にも思っていなかった。夜明け前の暗闇に投下するヘリの米兵にしても、下で漁師たちが漁をしているとは想像もしていなかった。しかし、ちょうどこのころに漁師たちは網を投げる。魚の代わりに巨大な黒い袋が掛かるわけだ。岸に上がり、中を開けると、炭化した裸の遺体が現れる」
漁師たちは「死者は聖なる存在で、遺体は土の中に埋葬されなければならず、川の中で腐敗、溶解してはならない」として埋葬を続けている。 漁師たちには、遺体を家族の元に返すため、中立的な国際機関に事実の詳細を明かす用意がある。  
また、バグダッド北部のサマラで米軍と共に民間防衛隊に加わるイラク人は、米兵の遺体や負傷者を運ぶ仕事をしている兄弟の話として、米軍によって発表される米兵の死者数は「実数よりはるかに少ない」と述べ た。 たとえば、昨年11月初めにバグダッド西部のファルージャで米軍ヘリが撃墜された際、米軍発表の死者の数は13人だったが、実際には30 遺体以上を現場で収容したと証言している。死者には傭兵が含まれていたため、発表数との食い違いが生じている可能性がある。
バスラ・ネットのショウカト記者は、米兵が明かした次のような衝撃的な事実も伝えている。 彼は市内を巡回していたテキサス出身の女性兵士と話す機会を得た。米兵の脱走について聞くと、女性兵士はためらいながら、「実は彼らは米 軍に所属しているわけではない。彼らは米国籍取得を夢見て戦争勃発時から特別な契約で働く傭兵で国籍はさまざまだ。戦争に勝利して米国 帰国すれば、それまでのグリーン・カード(永住権)ではなく、米国籍を得る権利が与えられる」と答えた。
「残念なことに、ブッシュ大統領が昨年5月に戦闘終了を宣言したことによって、傭兵たちは軍務を終了し、戦場離脱の罪を負わないで国境線を越える権利を得たと考えた。彼らの脱走は最近、抵抗運動が激化するに従い活発化した。彼らは脱走したのではなく、戦闘が終結したから離れたとその行為を正当化した。私たち憲兵隊は彼らを刑務所に送り、何人かはカタールにある米軍総司令部に送って処分を委ねた」と彼女は言う。
憲兵隊の主な任務はバグダッド市内の傭兵を監視することだった。傭兵の大部分は米国籍のために命を犠牲にしようとは考えていないからだ。
1月8日、ユンゲベルト紙は、足りなくなった米兵を補う目的で米軍は近ごろ5000ドルから1万ドルの報酬で外国人の傭兵を雇い、イラクで任務に就かせることを始めたと報じた。
しかし、この憲兵隊の女性兵士の証言が事実だとすれば、傭兵の雇い入れはイラク戦争開戦直後からだったことになる。
さらに続けて記者がこの女性兵士に遺体投棄の真相を問いただすと、彼女は落ち着かないそぶりでこう答えた。「その話は兵舎にも伝わっている。戦慄すべき話だけど、単なる噂話なのは確かよ。そう私たちの上官の将校たちが言っている」 隣で会話を聞いていた同僚の女性兵士が「嘘つき!」と叫んで、こう続けた。 「焼けただれて顔が判別できなくなった同僚たちの遺体が不透明な方法で始末されたことを知ってるくせに。米国にいる家族のもとに移送されても、身元が確認できないのを恐れて、行方不明として処理されたのを知ってるでしょ」
これが事実だとすれば、米軍ヘリが投下している遺体は身元の判別ができなくなり、米軍が処理に困ったった傭兵の遺体ということになる。「ブッシュとラムズフェルドは、イラクで私たちに具体的に何をして欲しいのか分かっていない。私たちがここでしていることといえば、 毎日親しい友達を失うことだけ。その遺体ですら、炭化して見分けがつかず、別れの挨拶もさせてもらえない。彼らに対する褒賞は、夜間に川に投げ込まれ、始末されること。私の最低限の望みは何だか知ってる? 早く祖国に帰って、家族と共に暮らすこと。もう一つあるわ。イラクでもし殺されるのなら、弾丸だけで殺されて、ママが私の最後の姿を見られるように遺体が黒焦げにならないことね」
志願してイラクに来ている傭兵がサインした条件は、米国で不法滞在している彼らの家族が遺体の返還が困難な場合にはそれを求めないとなっている。それに多分、死者の親は息子の死の代償として米国籍を入手できるという項目もあるはずだと兵士のひとりは答える。
バスラ・ネットのショウカト記者はさらに、バグダッドの米広報センターでもこの問題について米軍の連絡将校に問いただしている。連絡将校は匿名を条件に次のように語った。
「損傷の激しい遺体や傭兵の遺体に関するこのような野蛮な方法による遺体の始末の決定は、カタールの同盟軍総司令部の内部決定だが、米当局が全て同意した上での決定であると私は確信している。この措置は、 再選を目指すブッシュ大統領の人気の崩壊を防ぐという理由づけで決定された。遺体を全て米国の家族のもとに送還したら、イラクでの損害の大きさが明るみになり、世論が熱く沸き立って、不都合なのだ」
この連絡将校の証言によると、投棄されている遺体には傭兵だけでなく、 損傷の激しい米兵の遺体も含まれていることになる。「毎日、米国の病院に運ばれる傷病兵を見れば、損害の規模はすぐにばれてしまう。われわれは毎日50人以上の傷病兵を米国に送っている。 その大部分は死は免れても、手足を失い、人間の抜け殻のような状態になっている。ベトナム戦争以降では、今回の戦争が初めて米軍に膨大な死傷者をもたらした。サダム・フセイン体制の崩壊という目的を達成した現在、戦争終結のために何をすべきなのかも分からない。バグダッド にある同盟軍司令部の医療部隊本部は、患者数が漏洩しないよう、最も秘密に覆われている場所になってしまった」

●バスラネット:http://www.albasrah.net/
●サイト「中東経済を解剖する」の玄関口:http://www.infoseek.livedoor.net/~informant/ 
「外電の目」より by 齊藤力二朗
彼はアラビア語の各種メディアから主流のメディアでは報道されない記事を選び、翻訳、解説をつけて発表している。

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